劇場版は10月3日より全国ロードショー！　「テイルズ オブ ヴェスペリア〜The First Strike〜」トークイベント付きプレミア試写会レポート

　9月12日（土），バンダイナムコゲームス本社（未来研究所）内ファンシアターにて，「テイルズ オブ ヴェスペリア　〜 The First Strike 〜」トークイベント付きプレミア試写会が開催された。

　「テイルズ オブ ヴェスペリア　〜 The First Strike 〜」は，個性豊かなキャラクター達が紡ぎ出すドラマチックなストーリー，有名アーティストを起用した主題歌/オープニングムービー，クオリティの高いアニメーション演出など，ある意味日本独自のRPG様式を確立したタイトル群ともいえる，RPG「テイルズ オブ」シリーズ初の劇場アニメ版。
　PlayStation 3版の発売が9月17日に予定されている「テイルズ オブ ヴェスペリア」（PS3版 / Xbox 360版）本編の，前日譚を描いた作品（ユーリとフレンは，騎士団に入団したばかりという設定）で，「こちら」の記事でもお伝えしたように，アニメーション制作を「テイルズ オブ」シリーズのムービーでお馴染みのプロダクションI.Gが担当するほか，「イノセンス」「キル・ビル Vol.1」にも参加し「テイルズ オブ レジェンディア」のムービーパートを担当した亀井幹太氏が監督を務める。そのほか，脚本を吉田玲子氏，音楽を千住明氏，主題歌をBONNIE PINKがそれぞれ担当し，ボイスキャストはもちろんゲームと同様という，非常に豪華な制作陣によって生み出された劇場アニメである。


　「テイルズ オブ ヴェスペリア　〜 The First Strike 〜」は，10月3日（土）より，シネマサンシャイン池袋ほか全国ロードショー。110分に凝縮されたヴェスペリアの前日譚に興味がある人は，ぜひ劇場に足を運んでほしい。


　プレミア試写会当日はあいにくの空模様だったが，会場となったバンダイナムコゲームス本社（未来研究所）内ファンシアターには，多数のテイルズファンと報道陣が詰めかけた。ネタバレになるため，具体的な内容については割愛させてもらうが，騎士団に憧れて，理想を胸に入団したユーリ・ローウェルと，規律と正義を重んじるフレン・シーフォの活躍を軸に展開されるヴェスペリアの前日譚は，激しいアクションシーンに加え，笑いあり，涙ありの実に完成度の高い作品に仕上がっていた。
　試写中，感動の涙を流すファンがそこかしこで見られ，試写終了時には自然と拍手が沸き起こっていたのが印象的だった。試写会に招かれたファンの多くは，ファンサイトやブログなどを運営している「テイルズ オブ」ファンだというので，気になる人はそれらを検索して，劇場版アニメの評判を確認してみるといいだろう。


　上映後にはトークイベントが開催され，ゲーム版「テイルズ オブ ヴェスペリア」のプロデューサーである，バンダイナムコゲームスの樋口義人氏と，ユーリ・ローウェルの声を担当する鳥海浩輔さんが登場。事前に集められていたいくつかの質問に対し，両氏が答える形でトークイベントは進行した。

ゲーム版「テイルズ オブ ヴェスペリア」のプロデューサーである，バンダイナムコゲームスの樋口義人氏（右）と，ユーリ・ローウェルの声を担当する鳥海浩輔さん（左）

　「ゲーム/アニメで人間関係の整合性をとるのが大変だったのでは？　との問いに対しては，「アニメのスタッフが，ゲームと矛盾しないように気をつけてくれました。ただ，ユーリとフレンの距離感を表現するのが難しかったかもしれませんね」（樋口氏）とのこと。
　また，「映画版とゲーム版の演じ分けで注意したところは？」との問いに対し，鳥海さんは「見ていただけたなら分かるように，あまり演じ分けていません（笑）」と答え，会場の笑いを誘っていたが，「ゲーム版では完成されたキャラだったユーリですが，映画版では若さが目立つ。感情のままに，流れのなかで自然に演じました」と真面目なコメントも。ゲーム版では確かに完成されたキャラクターとして，周囲のキャラクターの成長を促すような役どころでもあったユーリだが，映画版では“未熟”な部分がちらほらみられ，ある意味主人公らしい主人公として描かれているのでは，とのことなので，ファンはそのあたりにも注目してみるといいだろう。

「テイルズ オブ ヴェスペリア」公式サイト

劇場版「テイルズ オブ ヴェスペリア　〜 The First Strike 〜」公式サイト