2019年5月27日,ASUSTeK Computer
(以下,
ASUS)は,
AMDの新型チップセット「AMD
X570」
(以下,
X570)を採用するゲーマー向けマザーボード計9製品を発表した。
X570は,既存の「AMD X470」チップセットなどと同じSocket AM4対応のチップセットであるが,新たに
PCI Express 4.0(以下,
PCIe 4.0)インタフェースに対応したのが特徴だ。同日にAMDが発表した新型CPU「
Ryzen 7 3000」ファミリと組み合わせることで,既存のPCI Express 3.0(以下,PCIe 3.0)よりも高速なデータ転送が可能になる。
X570搭載プラットフォームの概要を示したスライド
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PCIe 4.0対応デバイスとしては,これも
AMDが同日に発表した次世代GPUコア「NAVI」(開発コードネーム)が挙げられており,Ryzen 7 3000ファミリおよびX570搭載マザーボードと組み合わせることで,最大の性能を引き出せることになるわけだ。
ラインナップは,ハイエンド製品である「
ROG Crosshair VIII」シリーズが4製品,ミドルクラス市場向けとなる「
ROG Strix X570」シリーズが3製品,エントリー市場向けの「TUG Gaming X570」シリーズが2製品となっている。
表 ASUSが発表したX570搭載ゲーマー向けマザーボードの一覧
| 製品名 |
シリーズ |
フォームファクタ |
| ROG Crosshair VIII Formula |
ROG |
ATX |
| ROG Crosshair VIII Hero(Wi-Fi) |
ATX |
| ROG Crosshair VIII Hero |
ATX |
| ROG Crosshair VIII Impact |
Mini-DTX |
| ROG Strix X570-E Gaming |
ROG Strix |
ATX |
| ROG Strix X570-F Gaming |
ATX |
| ROG Strix X570-I Gaming |
Mini-ITX |
| TUF Gaming X570-Plus(Wi-Fi) |
TUF Gaming |
ATX |
| TUF Gaming X570-Plus |
ATX |
ROG Crosshair VIII Formula。液冷,空冷両対応ヒートシンクを備えたハイエンドマザーボードである
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ROG Crosshair VIIIシリーズの中でも注目を集めそうなのが,日本ではマイナーだったMini-DTXフォームファクタ対応の「
ROG Crosshair VIII Impact」だ。Mini-ITXよりも下方向に少し広いマザーボードで,ライザーケーブルを使うことなく大型のグラフィックスカードを装着しやすいようになっているとのこと。
ROG Crosshair VIII Impact
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また,I/Oパネルのカバー上側に小型の空冷ファンを2基搭載しており,VRM部に冷風を送ることで冷却効率を上げるという仕組みを採用している点も見どころだ。
Mini-ITXとのサイズを比較したスライド(左)。M.2スロット1基分だけ下方向に広い。これにより,2スロット仕様のグラフィックスカードを装着しやすいという。右はI/Oパネルカバー上にある冷却ファンを説明するスライド。小型の空冷ファン2基でVRM部に冷風を送る仕組みだ
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左はROG Crosshair VIII Hero(Wi-Fi)で,右はROG Crosshair VIII Hero。両製品の仕様面における違いは,Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応のIntel製無線LANモジュール「Wi-Fi 6 AX200」を備えているかだけである。マザーボード下側を覆うパネルは,チップセット兼M.2スロット用ヒートシンクだ。よく見ると,右側のチップセット部分に小型の冷却ファンを組み込んでいることが分かる
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ROG STRIXシリーズは,ATXマザーボードが2製品,Mini-ITXマザーボードが1製品発表となった。
ATXタイプの上位モデルである
ROG Strix X570-E Gamingは,Realtek Semiconductor製の2.5Gbps対応有線LANコントローラと,Intel製のGigabit Ethernet対応有線LANコントローラ,加えてIntel製のWi-Fi 6 AX200も搭載するという充実したネットワーク機能が特徴である。
ATXタイプの下位モデルとなる
ROG Strix X570-F Gamingは,上位モデルから2.5Gbps対応有線LANコントローラと無線LAN機能を省略したほか,USB 3.2 Gen.2 Type-Aポートが,上位モデルの7ポートから3ポートに減っているといったところが主な違いだ。
ROG Strix X570-E Gaming(左)とROG Strix X570-F Gaming。主な違いはインタフェース周りにあるが,チップセットヒートシンクの形状も異なっている
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今回の製品で唯一のMini-ITXマザーボードである
ROG Strix X570-I Gamingは,マザーボード表面のM.2スロットに大きめのヒートシンクを備えていることと,ROG Crosshair
VIII
Impactと同様に,I/Oパネル上側に空冷ファンを1基装備して,VRM部分の冷却を行っているのが特徴である。
Intel製のWi-Fi 6 AX200を搭載している点もポイントだ。
ROG Strix X570-I Gaming
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エントリー市場向けのTUF Gamingからは,「
TUF Gaming X570-Plus(Wi-Fi)」と「
TUF Gaming X570-Plus」という2製品のATXマザーボードが登場した。
製品名を見て想像が付くとおり,主な違いは,Intel製のIEEE 802.11ac対応無線LANモジュール「Wireless-AC 9260」を装備しているか否かとなっている。
 TUF Gaming X570-Plus(Wi-Fi) |
 TUF Gaming X570-Plus |
ASUS 30周年記念のX299搭載マザーボードも登場。さらにド派手なコンセプトモデルのマザーボードも
ゲーマー向けの製品ではないが,2019年で創業30周年を迎えたASUSは,30周年記念モデルの1つとして,「Intel X299」搭載のATXマザーボード「
Prime X299 Edition 30」も発表した。
カラーLEDイルミネーションを組み込んだ白色のI/Oパネルカバーやヒートシンクの採用が特徴の1つだ。
Prime X299 Edition 30
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それに加えて,WebカメラとPCの状態表示用有機ELパネル,「Amazon Alexa」やMicrosoftの「Cortana」といった音声アシスタントサービスに対応するアレイマイクといった機能を1つに組み込んだ複合型デバイス「Smart Control Console」を製品ボックスに標準で添付している点も見どころと言えよう。
Smart Control Consoleの実物は,大きめのWebカムに有機ELパネルが付いたといった見た目をしていた(左)。右のスライドは,Smart Control Consoleの主な仕様を示したものだ
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最後に紹介するのは,ASUSがコンセプトモデルとして発表したマザーボード「
Prime Utopia」である。
次世代のHEDT(High-End DeskTop)向けというPrime Utopiaは,マザーボードのほぼ全体を半透明のカバーで覆っていることと,マザーボード上から着脱可能な状態表示用の7インチ有機ELディスプレイを備えることが外観上の特徴だ。
Prime Utopiaのデモ機。白くて半透明のカバーで全体を覆い,CPUの上にはLEDイルミネーションのパネルが,その下側には7インチ有機ELディスプレイを備えるという,前代未聞の見た目をしている
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Prime Utopiaの背面構造が分かるスライドを拡大してみた。背面上部にあるが液冷式のVRM用クーラーで,下側にあるのは背面にグラフィックスカードを取り付けた様子だ
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見た目だけでなく,液冷式のVRM用クーラーを標準搭載することや,背面I/Oパネルのインタフェース類をブロックのように着脱することで,ユーザーの好みに応じてカスタマイズできること,さらにグラフィックスカードをマザーボード背面側に取り付ける構造を採用するなど,機能面でも目を惹く要素が多い。
仮に,この仕様のまま製品化したとしたら,10万円どころではない高価な製品となりそうであるが,夢のあるマザーボードとは言えそうだ。
Prime Utopiaの7インチ有機ELディスプレイは,マザーボード本体と無線LAN経由で接続されており,マザーボードから取り外して使うこともできるという。システムの状態表示やファンコントロール,UEFI BIOSの設定などが行えるそうだ
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