インディーズゲームの小部屋：Room＃665「Alba: A Wildlife Adventure」

　あけましておめでとうございます。年末に大掃除を始めて，そのまま新年を迎えてしまった筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第665回は，ustwo gamesの「Alba: A Wildlife Adventure」を紹介する。本作は，地中海に浮かぶ小さな島で，美しい自然と動物を守るために奔走するというアドベンチャーゲームだ。とりあえずPCデスク周りがすっきりしたので，次は本棚を整理するぞ！


　本作の主人公は，夏休みに祖父母が暮らす地中海の小さな島にやって来たアルバという女の子。アルバは1年ぶりに再会した同年代の女の子イネスと浜に打ち上げられたイルカを救出したことをきっかけに，2人で野生動物のレスキューチームを結成し，困っている動物達を助けるための活動を開始する。


　アルバとイネスの目標は，自然保護区を潰してリゾートホテルを建設しようとしている町長の計画を阻止するため，島のみんなから反対の署名を集めること。そのために，島のあちこちに落ちているゴミを片付けたり，壊れた巣箱や看板を修理したり，救急キットで病気の動物を治療したりといった小さな活動を通じて，賛同者を集めていく。


　そして，もう1つ大事なのが，スマホのカメラで島に生息するさまざまな動物の写真を撮影すること。初めて撮影した動物は図鑑に登録され，これを埋めていくのが本作の大きな楽しみとなっている。希少な動物を見つけて撮影すると，地元の新聞に取り上げられ，より多くの人にこの島の自然の素晴らしさを知ってもらえるというわけだ。


　島には全部で60種類以上の鳥や小動物が生息しているが，めったに姿を見せない生き物を探し出すのはなかなか骨が折れる。そんなときに手がかりとなるのが動物の鳴き声だ。図鑑では，未発見の動物でも名前や外見，鳴き声などを確認できるので，これらを手がかりに周囲をよく観察し，耳を澄ませて島中を歩き回ってみよう。


　ときおり流れてくるゆったりした音楽と，明るい色調で描かれたローポリゴンのグラフィックスも魅力的で，ほっこりした気持ちにさせられる本作。最近は街中であまり動物の鳴き声を聞かなくなったと感じている筆者のような人でも，このゲームをプレイすれば，子供の頃に田舎の祖父母の家に遊びに行った日のことを思い出すだろう。


　そんな本作はSteamにて，1730円で発売中。懐かしさと優しさにあふれた世界で，動物との触れ合いを味わいたい人は，ぜひどうぞ。オススメです。

■「Alba: A Wildlife Adventure」公式サイト

https://www.albawildlife.com/