連載
インディーズゲームの小部屋:Room#370「Pixel Heroes: Byte&Magic」
ローグライクゲームのように,ゲーム内の要素の多くが自動生成される本作では,ゲーム開始後にまずは宿屋に集まったさまざまな冒険者の中から,3人を選んでパーティを組むことになる。冒険者達はそれぞれ職業に応じたスキルと,ランダムに与えられた特性を持っているので,パーティのバランスを考えながら選ぶといいだろう。もしも気にいった冒険者がいなかったときは,3回まで総入れ替えできる。
パーティを組んだら,いよいよ出発。本作には難度の異なる3つのキャンペーンが用意されているが,最初に選べるのは一番簡単なものだけ。ここでは,カルト教団が何やら古の闇の存在を蘇らせようとしており,世界に危機が迫っているという。街には,頭上に「!」マークを付けたNPCがおり,このNPCからクエストをもらってダンジョンに向かうというのがゲームの流れだ。街にはこのほかに,教会や図書館,鍛冶屋などがあるので,とりあえずポーションを買っておくことをオススメする。
さて,街を出るとキャラクターは自動的に進んでいき,ダンジョンまでの道中ではランダムに選ばれたイベントやNPCに遭遇する。それらにどのような対処をするかはプレイヤー次第で,場合によってはモンスターと戦闘になったり,無視して先に進んだりもできる。ダンジョン内もこれまた自動進行で,1部屋につき1度の戦闘もしくはランダムイベントが発生する。ダンジョンは7部屋+ボス部屋の計8部屋で構成されており,ボスを倒すとクリアだ。
戦闘はシンプルなターン制で,敵と味方が1人ずつ交互に行動するという方式。各キャラクターは,装備した武器を使った2種類の攻撃と,職業ごとに違う2種類のスキルを持っているので,これらを駆使して敵を倒そう。ただし,スキルは一度使うとクールダウンが必要となるので,使いどころの見極めが肝心だ。敵を全滅させれば,経験値とお金,そしてランダム生成されたさまざまな性能の装備品などが手に入る。
逆に,パーティが全滅するとキャラクターは永遠に失われ,ゲームオーバーとなる。本作で難しいのは,一度街を出発したが最後,何が起こってもダンジョンをクリアするまで引き返せないという点。ダンジョンに挑むときは,必ず何らかの回復手段を用意しておこう。そしてもう1つ重要となるのは,敵から得た戦利品の取捨選択。本作では,何度か戦うとあっという間にアイテムを持ちきれなくなるので,どれを残し,どれを捨てるかをその都度決める必要がある。
装備品にはさまざまな属性(例えば炎など)が付与されたものがあるが,敵の中には特定の属性が効かないものがいたりするため,どれを装備して戦いに臨むかは勝敗を大きく左右する。とはいえ,結局のところ次に出てくる敵もランダムなので,どう頑張っても運任せになってしまうわけだが,それでもできる限りの準備はしておきたいところ。
難度はかなり高めだが,8bit風のほのぼのとしたグラフィックスと,ゲーム全体に散りばめられたユーモラスなテキストが楽しい一本なので,興味を持った人はぜひ挑戦してみてほしい。そんな本作はSteamにて980円で発売中だ。
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