インディーズゲームの小部屋：Room＃250「Little Racers STREET」

　最近はもっぱらセレクトショップのカリスマ店長として，4Gamerのファッションリーダーの座をめぐってヒゲダンディーのoNoと骨肉のファッション談義を繰り広げている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第250回は，Milkstone Studiosの「Little Racers STREET」を紹介する。おや，oNoさん。本日はこの秋流行のレザーアイテムを取り入れたボーイッシュなコーデですね。大変よくお似合いですよ。いつの間にかお顔が美少女になってますけど。


　さて本作は，街中に設定されたレースコースを周回してトップを目指す，昔懐かしい感じの見下ろし型レースゲームだ。主なゲームモードは，ランダムな車種とコースですぐにレースが楽しめる「Quick race」と，レースで獲得した賞金を使って，新車の購入や車のチューンナップを行っていく「Career mode」の2つ。Career modeでは，インターネットやLANを通じて最大12名での対戦プレイも楽しめる。


　車の操作は，方向キー左右でハンドル，Aキーでアクセル，Zキーでブレーキ，SまたはQキーでニトロ，Spaceバーでクラクションというもの。参考までにクラクションを鳴らしても，ゲーム的にはとくに状況が変化するわけではない。また，Xキーでハンドブレーキが使えるほか，アクセルとブレーキは方向キーの上下でも代用できる。ハンドブレーキは，ドリフトによる急ターンを行いたいときにお世話になるだろう。


　本作には30種以上の架空の車が登場し，それぞれEからAまでのランクに分けられている。何となくお分かりのとおり，Aランクが最も高性能なカテゴリにあたる。Career modeでは，車のランクによって参加可能なレースが分かれており，まずはEランクからスタート。そして，レースによって獲得した賞金を使って車をグレードアップさせつつ，より上位のレースに挑戦していくという流れだ。


　上述のとおり，ゲーム画面はややパースのかかった見下ろし型になっており，ミニカーのような車が団子状態になってコースを駆け抜けていく様が何とも懐かしく，子供心をくすぐられるようで実に楽しい。本作をプレイしていると，その昔，上向きに設置されたモニターの四方を囲むようにハンドルとアクセルが付けられた筐体が特徴的なセガのアーケードゲーム「ホットロッド」を，よく友達と4人でワイワイ言いながら遊んでいたことを思い出してしまうのは，ここだけの話ということにしてほしい。


　レース中は，時間と共に回復していくニトロゲージをどこで使うかがポイント。また，コース壁や敵車と接触すると，ダメージゲージが上昇していく点にも注意が必要だ。ダメージゲージが上がると車の性能が低下するだけでなく，レース後の賞金から修理費が引かれることになるので，せっかく優勝したのにほとんど儲けにならなかった，なんてことにもなりかねない。


　現在では，レースゲームといえば「グランツーリスモ」や「Forza」シリーズのように，実車さながらの挙動や，テレビ中継のようなカメラアングル，そして思わずため息がこぼれるほどのリアルなグラフィックスを売りにした作品を思い浮かべる人が多いと思うが，本作にはこれらのゲームとはまた違ったレースゲームの興奮と醍醐味が詰まっている。

　そんな本作の公式サイトでは，PC用のデモ版が公開されているほか，製品版はDesuraにて3.99ドルで発売中。ちなみにXbox LIVEでは，Xbox 360用のデモ版に加え，製品版が80マイクロソフトポイントで配信されている。興味を持った人は，お好きなプラットフォームでぜひお試しを。

■「Little Racers STREET」公式サイト

http://www.milkstonestudios.com/little-racers-street/