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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第161回「2012年ゲイム業界大予想」
2012年一発目となる今回は! いつもよりテンションを上げてお送りしたい! させてくれ! それはなぜか? 坊やだからさ! そう! テンションで誤魔化すしかないからさ!
毎年言い訳してる気がするんだけど,我々プロレスラーなんて日蔭者にとってはね,年末年始やゴールデンウィーク,お盆あたりが稼ぎ時なの。要するに,人様がお休みの時に働く仕事なわけ。
そして,去年に至っては浮世離れ感がMAX。私の所属する中堅インディプロレス団体DDTは,何をトチ狂ったか大晦日にまで後楽園ホールで興行を行うという暴挙に出やがったのよ! それがお昼。
あ,ここでゲイマーがとくに知らなくてもいい格闘技プチ情報をひとつ。格闘技の聖地と呼ばれる後楽園ホールは,基本的に朝〜夕方,夕方〜夜と2ブロックの時間帯を貸し出しているの。だから,後楽園ホール興行の開催時間は,だいたい昼あるいは夜で表現されるのよ。だから,昼はプロレス,夜はキックボクシングという一日も珍しくないってことね。
ちなみに,大喜利でおなじみの「笑点」も後楽園ホールで収録されることが多々あるわよ。ただ,笑点はどうやら特別な扱いみたいで。今まで昼プロレス夜笑点で,昼のプロレス興行が押してて係の人から「ちょっと! DDTプロレスさん早く終わってください! 歌丸師匠が控室入れないってキレててナポレオンズがなだめてますよ! 首回しながら!」って話は聞いたことが無いんで,笑点はたぶん一日貸しだと思うんだけど,ここらへんは定かではないわ。
で,話を戻すと大晦日昼がDDTで,夜すなわち年越しの時間帯には,いろんな団体が集まってバカ騒ぎする「年越しプロレス」が行われたわけ。で,その年越しプロレスで,なぜか私が「男色ディーノプロデュース笑っても怒ってもいけないプロレス」とやらを手がけなければいけなくなって!
プロレスは闘いですよ? 笑うなんてもっての外だし,プロレスをするのに怒るな,なんてナンセンス極まりない。失礼な話です。蛍光灯でぶん殴って,対戦相手の金髪を赤く染めてやりましたよ。はっはっはっは。
そんな感じで大晦日の2011年最後の瞬間,もっと言うと2012年の最初の数時間まで働いていたわけ。まあ,私くらいの売れっ子になるとね,昼も夜もないっていうか,盆も正月もないっていうか,簡単に言うとゲイムやる時間ありませんでしたすみませんすみません。
なので,今回は2012年のゲイム業界を予想するという形でお茶を濁そうと,そう考えているでありますゼアッ! ……もはや今回のキャラクターすら定まっておらぬわ。
というわけで,2012年のゲイム業界は! あ,先に断っておくけど,思ってるよりは真面目に予想するわよ。馬券でいうところの単勝1点張り。2.2倍くらいのとこね。
何と言っても重要なのは,2012年が2011年の次の年だってこと。つまり,昨今のゲイム業界を席巻しつつある携帯電話向けソーシャルゲイムの勢いが止まらない年になると見たわ。
ほらそこ,当たり前すぎるからってタチ去っちゃダメよ。いい,2012年は既存のコンシューマゲイムの人気タイトルが,ソーシャルゲイムに顔を揃えつつある年なのね。例えばレイトン,例えば龍が如く,例えばモンハン,例えばアイマス。ということは,きっと来るわよ,コール オブ デューティ for ○○。登録した友達の数だけ弾が……。いやさすがにそれはないか。
話を戻すわ。コンシューマゲイムの人気タイトルが,ソーシャルゲイムに顔を揃えつつあるってことは,今のソーシャルゲイムで主流となっているタイトルの伸びしろが減ってくることの裏返しになると思うのよ。もちろんただ黙って指をくわえて見てるわけにはいかないはずだから,例えばだけどアニメやマンガ業界からも,人気作を引っ張ってきてコラボタイトルが登場。魔法少女と……ってちょっとやめとくわ。
話を戻しようがないんで変えるわね。基本的に,ゲイムっていうのは後追いの歴史で作られてきたわけじゃない。ファミコンでRPGがブームの時は,とりあえずRPGを作っとけみたいな空気だったし,マリオが流行れば横スクロールアクションのものが増えた。ストIIが流行れば格闘ゲイムが氾濫することになったし,カードゲイムが流行ればカードゲイムでのアプローチが増えるっていう。モンハン系の素材集めゲイムだってそうね。
そういったソフトの拡散がハードウェアを後押ししてきたんだけど,今度はハードウェアの方が先にありきで,とりあえずそのハードウェア,まぁ携帯というかスマートフォン向けにソフトを作っとけって時代が来た。スマートフォン普及にまだ伸びしろがある以上,今年もその流れは変わらないと思うの。そして,昨年の東京ゲイムショウではGREEが大きなブースを構えていたわけだけれども,今年は大手各メーカーのほとんどがソーシャルゲイムを出展して,東京ゲイムショウという名称も東京ソーシャルゲイムショウに……。なるわけないわね,さすがに。
オルフェーヴルのつもりだったのがジャガーメイルになってるわね。ただ,ソーシャルの勢いはやっぱりまだ止まらないと思う。ちなみに昨年末に行った韓国では,普通のおっさんはもちろん,小学生くらいの子供やおばあちゃんまでみんなスマートフォンを持ってたわ。良し悪しはともかくとして,ネットワークに対する意識は日本よりもはるかに高いんでしょうね。
外に買い物に出なくてもゲイムを手軽に買って,その端末でそのまま遊ぶ。そういう時代にゲイムはどう変わっていくのかって話なら,今は起承転結の承を過ぎたあたりになるのよね。
これはまさに今プロレス界も同じ状況だけど,エンターテインメントにおいて、“餅は餅屋現象”が巻き起こっているの。簡単に説明すると,消費者の選択肢が増え過ぎて何を選んでいいのかわからないっていう状況の中で,比較的経営状態がいいプロレス団体っていうのは,専門的な得意分野を持つ団体なの。
だから,これと言って売りが無い,もしくは売りが表現できないプロレス団体は,今とても苦しい状態と言っていいでしょうね。ゲイム業界もたぶん一緒で,内容はいいのに売れないゲイムっていうのは,要するにそのタイトルのイメージが消費者に伝わってない。だから「今こういう気分だからこのゲイムをプレイしたいんだ」「このジャンルのゲイムが好きだからこのゲイムならハズレは無い」っていうイメージを持たせるタイトルが,これまで以上に強い一年になると私は思っているわ。
それに,今年に関してはビッグタイトルの続編しか大ヒットはないかもしれない。だから,幅広く狙ってターゲットがぼやけるよりは、最初からターゲットを絞ってその層に向けてきっちり作った方が数字は確保できる気がするの。そういうタイトルが増えると私は踏んでるわ。
まあ,これってゲイマーにとっては自分に合ったゲイムを探しやすくなる,ということでもあるんだけど。こっちは2.2倍になったかしら。
そんなこんなで余計な話+予想で誤魔化してまいりました今年の執筆始め。なんだかんだと御託を並べたけれども,簡単に言えば,去年に引き続き今年もゲイムを楽しみましょうってことに尽きるのですよ。
ニンテンドー3DSも盛り上がってきてるし,PlayStation Vitaも出たし,Wii Uも出るし。我々ゲイマーにとって,面白いゲイムができればそれに勝る喜びなし。なので,今年も一緒にいいゲイムライフを送ろうではございませんか!
……で,気が向いたら私めのプロレスを見に来ては貰えませんか,と。そういうわけでございます。まあ,何はともあれ今年もよろしくお願いします,という極めて普通の締め方で一発目を終えたいと思いますよ。ではまた来週!
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2012」
PlayStation Vita:「みんなのGOLF 6」
PSP:「俺の屍を越えてゆけ」
ニンテンドー3DS:「イナズマイレブンGO ダーク」
Wii:「いただきストリートWii」
Xbox 360:「迷宮クロスブラッド リローデッド」
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