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印刷2020/02/03 00:00

業界動向

Access Accepted第635回:新型コロナウイルスがゲーム業界に与える影響

画像集#001のサムネイル/Access Accepted第635回:新型コロナウイルスがゲーム業界に与える影響

 WHOが緊急事態宣言を発令した新型コロナウイルス。ヒトからヒトへの感染例が国内でも確認され,医療の脆弱な地域への感染拡大が懸念されているが,ゲーム業界においても,eスポーツ大会が中止されるなどの動きが起きている。今回は,そうした状況について簡単にお伝えしたい。


新型コロナウイルスの蔓延がゲーム産業に与える影響


 中華人民共和国の湖北省武漢市で2019年12月以降,新型コロナウイルスによると思われる肺炎の発生が報告され,その後,日本を含む多くの地域で感染者が確認され,ヒトからヒトへの感染が発生したことも明らかになった。2003年に中国本土や香港で猛威を振るったSARSは,同年夏に終息するまで日本に拡大することがなかっただけに,今回の急速な感染拡大については,日本でも身近な問題として気になっている人も多いだろう。
 WHO(世界保健機関)が緊急事態宣言を出し,初期の段階では発表が遅れた中国政府の対策も急速に進められており,さらにオーストラリアの研究所で新型コロナウイルスの培養に成功したと発表するなど,事態は今,ドラスティックに動いている。

CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の公式サイトにあるウイルスのモデル。CDCは,人気TVドラマ「ウォーキング・デッド」を始め,ゲームなどでも頻繁に引用されることの多いアメリカの政府機関だ
画像集#002のサムネイル/Access Accepted第635回:新型コロナウイルスがゲーム業界に与える影響

 そんな新型コロナウイルスの感染拡大は,ゲーム業界にも大きな影を落としている。最初に動いたのはAlibaba(アリババ)傘下のAliSportsで,1月22日にマカオで2月に開催する予定だった国内eスポーツトーナメントWorld Electronic Sports Gamesのグランドファイナルを中止すると発表した。数日後にはTencent(テンセント)が2月29日に昆明で開催する予定だったCrossFire Professional LeagueおよびCrossFire Mobile League (CFML)の無期限延期を発表。また,「リーグ・オブ・レジェンド」の公式トーナメントであるLeague of Legends Pro LeagueSpring Split第2シーズンと,League of Legends Development Leagueのシーズン開始が見送られるなど,多くの人が集まるeスポーツ系イベントでは開催中止が相次いでいる。

 また,Overwatch Leagueも大きな影響を受けている。同リーグでは各チームがそれぞれの都市をホームタウンとしており,2019年の第2シーズンからは,「Homestand」と名付けられた地元のテストマッチも始まったが,Blizzard Entertainmentは,中国を拠点にする4チームが2月と3月のテストマッチ開催を見合わせると発表した。なお,プロチームの1つであるChengdu Hunters(成都ハンターズ)は,Blizzard Entertainmentの発表以前から政府の指示に従い,現在春節の長期休暇に入っている選手達の招集を先送りすることを発表していた。また,Guangzhou Charge(広州チャージ)に所属する韓国出身の選手は,すでに母国に帰ったという。

 ゲーム業界では,“都市の封鎖”という措置がとれらた武漢に支援の手を差し伸べるための動きも出てきた。武漢の病院の医療器具や薬品を補充するため,テンセントは3億元(約47億円)の,またNetEaseは1億元(約16億円)の援助を行うことを発表し,武漢を拠点にストリーミングサービスを行うDouYuやHuyaといった企業がこれに続いている。また,北アメリカのeスポーツチームであるTeam Liquidも,友好の明かしとして寄付を行い,中国のプロゲーマーが個人献金をするといった動きもある。

「Plague Inc.」
画像集#003のサムネイル/Access Accepted第635回:新型コロナウイルスがゲーム業界に与える影響

 こうした新型コロナウイルスの感染拡大を受けてのことか,ゲーム市場ではアウトブレイクをテーマにした作品が静かな話題になっているようだ。Ndemic Creationsのウイルス蔓延をテーマにしたシミュレーションゲーム「Plague Inc.」iOS / Android)は,8年前にリリースされた作品であるにも関わらず,中国のApp Storeで売上トップに躍り出たと報じられている。思わぬ再注目を浴びたNdemic Creationsは,「本作はゲームであって科学的なモデルに必ずしも準じていません。新型コロナウイルスの正確な情報を得たい場合は,地元,または国際的な保健機関に問い合わせてください」という声明を公式サイトで出さざるを得なくなっている

 ちなみにNdemic Creationsは,以前からCDC(アメリカ疾病予防管理センター)と協力して,各地で公共衛生についての講演を行うなど,いわゆる「シリアスゲーム」としての「Plague Inc.」をアピールしており,それだけに今回の感染拡大に対する方策を同作に求めた人が多かったのには,こういう理由もあったのだろう。

 「Plague Inc.」はシミュレーションであり,参考にはなるだろうが,変異していくウイルスへの現実的な対処を導くツールというわけではない。一方,予防に意識を向ける,おかしな症状が起きたら医者に行くといったごく当たり前のことで,急激な感染の拡大のリスクを低くできる。インターネットの常だが,真偽の定かでない無責任な情報に踊らされてパニックにならないようにしたい。事態の一刻も早い終息と,患者の皆さんの回復を願っています。

著者紹介:奥谷海人
 4Gamer海外特派員。サンフランシスコ在住のゲームジャーナリストで,本連載「奥谷海人のAccess Accepted」は,2004年の開始以来,4Gamerで最も長く続く連載記事。欧米ゲーム業界に知り合いも多く,またゲームイベントの取材などを通じて,欧米ゲーム業界の“今”をウォッチし続けている。
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