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父を探し,知能を蝕むウイルスが残したスラムを少女が旅する「Rustown」。殴られても殴り返せない,ストーリー没入型アクション[BIC2026]
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印刷2026/08/16 14:20

プレイレポート

父を探し,知能を蝕むウイルスが残したスラムを少女が旅する「Rustown」。殴られても殴り返せない,ストーリー没入型アクション[BIC2026]

 韓国・釜山で開催された「BIC2026」の会場で,寂れた街を探索する見下ろし視点のアクションアドベンチャー「Rustown」を体験した。独特な雰囲気の街を探索しながら,Plotrickのゲームデザイナー,シン・イェホン氏と,共同代表かつCTOのファン・ジュンヨン氏に話を聞いた。

プレイ中に説明してくれたシン・イェホン氏
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 Rustownの舞台は,人間の知能を蝕むウイルス「FEVID」が世界を席巻したあとの時代である。
 パンデミック自体はすでに遠い過去の出来事で,現在に残っているのは,感染の後遺症を抱えた人々と,彼らに向けられる差別だけだ。

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 認知能力が低下した者たちはノータリンなどの蔑称で呼ばれ,社会から排除され,朽ちかけた巨大なスラム「ラストタウン」へと押し込められている。
 プレイヤーが操作するのは,同じ病を患ったまま消息を絶った父を探し,この無法地帯へ足を踏み入れることになった1人の少女だ。

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 FEVIDの後遺症の出方は一様ではない。攻撃的になる者もいれば,知能の低下だけにとどまる者もいるし,無気力に沈んでしまう者もいる。
 見た目で分かるのは皮膚が緑色に変わっていることくらいで,あとは一人ひとり症状が異なる。ゾンビのような存在ではなく,あくまで「少し足りない」程度の設定に留めているという。

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 なぜ彼らがこの街に集まったのかと聞くと,もともと栄えていた街がパンデミックを経て衰退していった結果だという。
 人がいなくなって空いた場所に感染者が流れ込み,やがて感染者のほうが多数派になる。ここでなら差別されずに済むという話が広まり,人が集まり続けた結果がこの街だ。
 特別な理由があったわけではない,生々しく現実的に起こり得そうな流れだ。

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 本作はアクションゲームだが,プレイヤーには攻撃手段が一切ない。道を進むには,さまざまなルートを見つけ,必要なアイテムを集めていくことになる。

 鍵を渡す代わりにサイダーをくれ,という住人のために,自販機を目指す場面があった。道中を巡回する警備の目をかいくぐり,先に進んでいく。巡回中の警備に見つかると追いかけられ,攻撃される。HPゲージがあるので,殴られるとその分ダメージを負う。
 こちらに攻撃手段はないので,逃げるしかない。

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 ただ,開発初期にはゾンビ的な相手をなぎ倒して進むこともできたという。
 しかし,不幸な境遇の人々が身を寄せ合って暮らす場所に主人公が乗り込み,破壊して回るとなると,どう見ても悪役になってしまう。

 そこで異例ではあるがアクションを抜き,探索のなかで謎を解いていく方式に舵を切った。作品の空気に合わせた判断だが,アクションを取り払うのは大きな挑戦であり,難しい判断でもあったとファン氏は振り返る。納得感のある説明だった。

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 認知機能の低下という表現に関しては,ローカライズで苦戦しているという。そうした人物が発する言葉を,他言語でいかに表現するか,そういった点が難しいらしい。
 作中に登場する手紙も,文字は書けるが,ごく単純な文章しか綴れない水準で用意されている。日本語でも同様に,たどたどしく,易しい言葉づかいを再現しなければならない。たしかに大変そうだ。

 Plotrickは設立からおよそ10年,長くモバイルゲームを手掛けてきた会社である。
 開発を担当するファン氏と,アートを担当するもう1人の代表が共同で立ち上げた。会場には三国志を題材としたPC向けの新作も並んでいたが,PCタイトルはこの2本が初挑戦。
 もともと自分たちの性に合っているのはこちらだったということで,会社ごとPCへ移行したかたちだ。

もう1本のPCゲーム「仮名三国志」は,新人が1人で作ったものだという。コーエーテクモの三国志シリーズみたいな感じ
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 想定プレイ時間は本編で6〜7時間,サイドストーリーまで含めると9時間ほど。
 父を見つければ物語は終わるが,その過程で出会う住人たちが,それぞれの事情を抱えて待ち構えている。
 完成までにはまだ1年ほどかかる見込み。ラストタウンでさまざまな相手と出会い,その物語に触れながら,父を見つけにいこう。

デモの範囲でも序盤から多数のキャラクターと出会う。彼らがどのような物語を紡ぎだすのか,楽しみだ
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    Rustown

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