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印刷2007/06/04 16:00

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「ダンジョン シージ」のGas Powered Gamesに新作の影アリ!?

マイクロソフトのメインキャンパスから,数分ほど北にドライブしたビルの2階部分に,まだ人員増強に十分なスペースを残したGas Powered Gamesのオフィスがある
 5月31日,Gas Powered Gamesのオフィス内にて,身内だけを呼ぶ形の小規模なイベントが行なわれた。Gas Powered Gamesは,この3月に「Supreme Commander」を発売したばかり。6週間で40〜50万本ほどのスマッシュヒットになったと言われているが,ようやく一段落ついたことから,自分たちの職場を公開しようという企画が立ち上がったらしい。
 Gas Powered Gamesのオフィスは,マイクロソフトのオフィス群が立ち並ぶワシントン州レドモンド市にある。ここに引っ越してから2年5か月ほど経過しているというが,以前のオフィスと比較すると,3倍はあろうかという大きさになっており,2500平方メートルほどのスペースにはまだ使用者のいないデスクもあり,今後の規模拡大に向けて,まだまだ余裕のある感じだ。現在114人ほどの開発者達がおり,四つのプロジェクトが進行中であるという。

 Gas Powered Gamesと言えば,PCゲーム開発者として知名度の高いクリス・テイラー(Chris Taylor)氏によって創設されたチームである。テイラー氏は,高校生の頃からゲーム開発に熱中し,Electronic Arts Canadaで働いたあと,自ら立ち上げたCavedog Entertainmentにおいて「Total Annihilation」(1996年)をリリース。この作品は,テイラー氏らが毎週のように新しいユニットやアートワークを無料で公開したことからゲームファンの間で絶賛され,初期のRTSの中でも異彩を放つタイトル。ただ,販売会社の経営権が譲渡されるなどで,テイラー氏らはCavedogの看板を下ろさざるを得なくなった。
 そうして,新たに発足したGas Powered Gamesで制作したのが,マイクロソフトよりリリースされて日本のゲーマーにも馴染み深いダンジョン シージシリーズだ。

 今回のパーティでは,テイラー氏自らにオフィスを案内してもらいながら,いろいろと話を伺うことができた。プレスを集めて行なう正式な発表会ではなく,あくまでも私的なパーティであるため,残念ながら稼動していた新規プロジェクトについては深くは語られずじまい。
 テイラー氏も,「Supreme Commanderの対戦台を用意しておけば良かったかな」と話していたが,その通り,筆者のようなゲーマー系のパーティ参加者にはどこか物足りないイベントだったのは確かだ。会場で見聞きしたGas Powered Gamesの新作情報は,今後の正式な発表を待つとして,現時点でお伝えできる範囲で軽く触れておきたい。

パーティのために徹底的に片付けられたオフィスでも,クリス・テイラー氏の部屋だけは物で溢れていた
 Gas Powered Gamesのオフィスは大きく,三つの開発チームごとに分かれている。それぞれが均一のパーティションに分けられて開発者一人一人にあてがわれ,L字型のデスクの周囲にオモチャやポスターなどを思い思いに飾っているのは,アメリカの開発会社では見慣れた風景だ。
 まず,オフィスの玄関口から真っ直ぐ入った中央のスペースに陣取るのが,現在Wii用のソフトを制作中の開発者達。サルを連れた少年が主人公のようで,これまでのGas Powered Gamesの作風とはまったく違う感覚の,アニメチックなアートが壁一面に張られている。同社はすでに,ダンジョン シージで「Dungeon Siege: Throne of Agony」というPSP用のゲームを2K Gamesから販売しているが,今後はPCとコンソール機用ゲームの比率を,半々程度にまでしていく予定だという。
 そして,このGas Powered Gamesの中でも最も規模の大きいチームは,現在PC用の新作ストラテジーゲームを開発中だ。宇宙を舞台にし,テイラー氏の言うところによると,「大作化するRTSへのアンチテーゼであり,子供でもサクっと遊べるゲームを作ってみたい」とのこと。Supreme Commanderは,シングル用のミッション一つに3時間もかかるボリュームだが,この新作ではかなりハードルを低くしているようだ。こうすることで,RTSジャンルに新たなファン層を取り込もうという狙いもあるのだろう。

テイラー氏と,GPG.netの運営管理に携わるチームの面々
 テイラー氏はSupreme Commanderについて,「発売後6週間の販売数はまだ完全に集計されていないものの,40〜50万くらいになるようだ」と話す。開発チームのスペースは大きくなかったが,現行のSupreme Commanderにはないユニットのアートワークなどが壁に飾られており,今後のアップデートなどで公開されるか,拡張パックや続編として,お目見えすることになるのだろう。
 最後の四つめのプロジェクトは企画中とのことで,まだ何も形になっていない状態だ。このほか,一タイトルが外注で開発中らしいが,テイラー氏はSupreme Commanderをコンソール機用に移植することも匂わせていた。

 面白いのが,Supreme Commanderの公開に合わせて運営がスタートした,対戦用のマッチングサービス「GPG.net」で,すでに空調の利いたサーバールームもオフィスの一角にある。現在のところは,Supreme Commanderのオンライン対戦やマッチメイキング,そして自動アップデートに利用されているだけで,それほど洗練されたインタフェースでもないのだが,今後は徐々に規模を拡大していきたいとのこと。テイラー氏は「これからのGPG.netは,ゲーム配信も始める」と意気込んでいるので,目指すところはValveの「Steam」のようなサービス形態であると思われる。



 普段からコメディアンのようにアメリカン(カナディアン?)ジョークを連発するなど,ゲーム開発者の中でも異彩を放つクリス・テイラー氏の人柄が,そのまま社風となっているようなGas Powered Games。幹部以下,多くの開発者達が,テイラー氏の魅力に惹きつけられて入社したという。
 日本では,まだSupreme Commanderの正式発売の発表がないままだが,近く開催される業界向けのイベントでは,新作の発表が行なわれる模様。今後もGas Powered Gamesの動きには注目していきたいところだ。(ライター:奥谷海人)

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