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印刷2011/08/13 00:00

業界動向

2011年第1四半期,コンシューマゲーム関連各社の決算を見る

 本年度(2011年4月以降)の第1四半期決算のうち,コンシューマゲーム関連各社の決算が出揃った。例によって,四半期ごとの推移グラフにしてそれぞれの動向をうかがってみたい。
 お約束ではあるが,まず記事を読む際の注意点から述べておこう。上場企業各社,決算時期が異なることから同期間での一律の比較は行いにくい。ここでは2011年4月1日〜6月30日の期間を「基準」として,それに近い各社四半期決算の内容を抜き出している。厳密には期間が揃っていない場合もあるので注意してほしい。

 さて,今四半期は,東日本大震災などで全体に市場が冷え込み傾向にあったり,タイトル自粛などの影響が出ており,ゲームを取り巻く環境としてはあまり望ましい状況とはいえなかった。期待されていたニンテンドー3DSの展開も爆発的人気とはいえず,円高など逆風も続いている。そんななかで,目立ったのはソーシャルゲームなどでの事業の多角化だ。売上高はそれほど大きくなくても,利益率は非常に高く,安定した収入が見込めることから,徐々に事業の柱となりつつある会社も増えてきた。
 また,新プラットフォームも次々と発表されており,今後の展開には期待できそうだ。そんな転機となりそうな1年の最初の四半期の状況をまとめて紹介しよう。

 なお,すでにソーシャルゲーム関連3社の決算については,別記事でまとめているので,気になる方はそちらも参照してほしい。追って,オンラインゲーム関連各社の決算結果も別途まとめる予定だ。

ソーシャルゲーム関係各社の今第1四半期の決算を見る


●任天堂

 昨年度のニンテンドー3DSの発売ずれ込みから始まる一連の負の連鎖が続いているように見える。発売を延期したにも関わらずタイトル不足が深刻であり,震災の影響などでプロモーションも十分にできない状況も重なった。しかし,3DS以外のソフトも減っていることを思えば,ハードウェア移行の戦略そのものに問題があったと考えてよいだろう。ゲーム開発にかかる期間と発売までのリードタイムを見誤っていたのではないだろうか。売り上げが,近年では図抜けて低くなっているのだが,ゼルダのリメイク以外に大型タイトルがほとんど出ていない状況ではこんなものか。
 開発が遅れているタイトルが出揃ってくれば多少の盛り上がりも期待できるが,マスを取りにいける真のキラータイトルが登場してくるまでは安定した展開は難しそうだ。例年,同社の勝負どころは年末商戦なので,そこに向けた市場作りのほうにも注目したい。2012年発売予定のWii Uでは堅実なタイトル展開を期待したいところだ。

●ソニー
※部門ごとの利益は営業利益ベースなので,純利益ベースの他社とは比較できないので注意

 本年度から事業の再編成が行われており,ゲーム部門がネットワーク事業からコンシューマエレクトロニクス事業へと移動された。前のセグメント分けも2009年に行われたばかりだったのだが,その際にゲーム関連をネットワーク部門に編成するというのはなかなかの英断ではあった。まあ,ネットワーク事業とはいっても,中身がゲーム機とPCとWalkmanといった少々不思議な構成ではあったのだが,それでもネットワーク事業を一つの柱にしていこうという意気込みは感じられた。分類としては,今回のもののほうがすっきりしているのだが,なんとなく残念だ。
 ということで以前との比較はできなくなったため,事業部単位でなく,ゲーム部分だけのグラフに作り直してみた。ただし,売上高については四半期ごとのデータがあるものの,利益に関しては2009年以降のデータがないのでご了承を。
 ちなみに,一目瞭然で2008年度のゲーム部門はかなり赤字だったことが分かる。2009年度は,数字こそ出されていないものの,利益はさらに悪化していたとの記述が決算短信に見られる。2010年度は,PS3の製造コスト大幅削減でかなり上向いたとの記載があり,少なくとも,ごく最近までは全然儲かっていなかったぽい雰囲気だ。
 PS3後継機開発の話も出てきているが,発表まではまだ時間がかかるだろう。PS Vitaで携帯ゲーム機の可能性は大きく上がる。今後のゲーム市場活性化への期待を含めて,プロモーション展開などにも注目してみたい。

●Microsoft
※部門ごとの利益は営業利益ベースなので,純利益ベースの他社とは比較できないので注意

 全社的な動きはちょっと大きすぎるので参考程度に見るだけでいいだろう。ここだけ単位が100万ドルなので注意(日本企業は100万円単位)。日本円に換算してもよかったのだが,現在の相場で過去の業績を換算するのも適切ではなく,当時の相場で逐次変換するのも,業績の推移を見るには不適切なので,あえて米ドル単位のままとしている。
 さて,ゲーム関係を含むEntertainment and Device部門を見ると,第1四半期の動きとしてはまことに堅調。過去のQ1は利益面で赤字展開だったことを思えば,立派な成績といえるだろう。Kinect発売以後の余勢がまだ続いている感じだ。「Gears of War 3」「Forza Motorsport 4」といった大型タイトルがQ2,Q3に控えており,年末に向けての展開が楽しみだ。

●バンダイナムコホールディングス
※部門ごとの利益は営業利益ベースなので,純利益ベースの他社とは比較できないので注意

 とりあえず,今期は堅調なスタートとなったようだ。震災後からあまり大きなタイトル展開はしていなかったと思うのだが,アーケードゲームが好調とのこと。
 バンダイナムコもかなり大きな会社なので,今回はゲームを含むコンテンツ部門だけのグラフも作ってみた。2010年から多少安定しているように見えるのは,2008年と2009年についてはゲームコンテンツだけの資料を使っているのに対し,2010年以降は映像コンテンツも含む数字になっているためだ。それでも,全社単位の推移よりは,少しはゲーム部門の動きが分かりやすくなっただろうか。

●セガサミーホールディングス
※部門ごとの利益は営業利益ベースなので,純利益ベースの他社とは比較できないので注意

 第1四半期としてはまずまずの売り上げではあるのだが,久々に利益で赤字を出してしまっている。震災の影響で十分なプロモーションができなかったゲームなどもあると思われる。
 セガサミーもまた大きな会社なので,コンシューマゲーム部門だけを抜き出してグラフにしてみた。なお,2009年から安定しているのは,開発原価を発生時に処理するのではなく,仕掛金として棚卸し資産に計上するようになったことによるもの。売り上げ規模が縮小気味なのが気になるが,新プラットフォームなどでの展開に期待したいところ。

●カプコン

 大型タイトルの集中した昨年度は,同社最高の売り上げを記録したものの,それだけに今期は弾切れが懸念されている。「スマーフビレッジ」など,ソーシャルゲーム展開にも力を入れており,大きな伸び率を示している。売り上げで見ると,まだ全体での比率は小さめなのだが,同社の主力であるコンシューマ・オンラインゲーム事業よりも高い営業利益を上げている(どちらかというと,コンシューマゲームの利益率が低いんじゃないかという気はするが)。今後のソーシャルについては,新会社を興した「ビーライン」ブランドで世界的に本格展開を目指しているので,その動きに注目したいところだ。

●コナミ

 「ドラゴンコレクション」などが好調で,ソーシャルゲームの売り上げがついにコンシューマゲームを超えた。第1四半期のゲーム部門の売り上げは前年同期とほとんど変わっていないものの,内容は大きく変わり,コンシューマゲームが半減,ソーシャルゲームが3倍という変化が見られている。とはいえ,前年はMGS Peace Walkerなどがあったが,今年は大型タイトルがなく,それだけの話ともいえるかもしれない。コンシューマゲーム部門の売り上げは,タイトル次第で大きく変わってくるので,ソーシャルの逆転現象は一時的なものと見ておいたほうがいい気がする。それでもなお,インパクトのある結果ではあるのだが。
 いずれにしてもソーシャルゲームが収入の一つの柱になりつつあることに間違いはなく,マルチプラットフォーム展開は順調に進行しているといえそうだ。

●スクウェア・エニックス

 前期では膿を出し尽くした決算を行い,仕切り直した感じとなった今期は,大きな動きはないものの,もともとかなりコンサバな予算で臨んでいることもあって,計画上ではまずまずスタートではないだろうか。第2四半期中にビッグタイトルも予定されているので,上ぶれの方向で推移する可能性は高い。今期は社内体制を徹底的に整え直して,おそらく来期以降に結実させる意向と思われる。ソーシャルゲーム展開は順調であり,大型タイトルを多く抱えているので,一発当てれば回復も早いと思われるのだが,プレイヤーの期待度も上がっていることから,全体的な完成度を上げるためにいっそうの研鑽が要求されそうなのが辛いところだ。今後のタイトル展開に期待しよう。

●コーエーテクモホールディングス

 3DSでの「DEAD OR ALIVE Dimensions」など,新作が堅調だったことと,「100万人の信長の野望」ブラウザ / docomo)などのソーシャルゲームも好調なことで,今期は黒字でのスタートとなった。オンラインゲームは計画通りの推移ながら,収益性の改善によって利益に貢献した模様。
 ソーシャル・オンライン事業の売り上げはコンシューマ事業売り上げの1/3程度だが,営業利益ではほとんど並んできている。中国での「100万人の三國志」の展開など,なかなか面白そうな動きもあり,今後に期待ができそうだ。


●AQインタラクティブ

 堅調な動き。しかし,「ブラウザ三国志」以前と以降では別の会社のようなグラフの推移である。ブラウザ三国志以外のソーシャルゲームも堅調なようで,完全にソーシャルとコンシューマ+アーケードといった体制になってきている。ディー・エヌ・エーと組んだスーパークリエイターズのような,スマートフォン時代に向けた取り組みにも積極的だ。
 10月に,マーベラスエンターテイメント,ライブウェアとの合併が決まっており,新たな展開が期待される。

●マーベラスエンターテイメント

 このところ低調な推移。音楽映像事業でのタイトル減などが影響している模様。コンシューマゲームとしては,ニンテンドー3DS用に2タイトルを発売しているものの,3DS自体が低調なので収益もいま一つといったところだろうか。「ブラウザ一騎当千 爆乳争覇伝」などは好調の模様。
 10月にAQインタラクティブ,ライブウェアとの合併を行い,マーベラスが存続会社となる。ゲーム事業の強化とシナジー効果に期待したいところだ。

●日本一ソフトウェア

 「魔界戦記ディスガイア4」の発売を終えてひと段落といった時期だろうか。新作も出ていることを考えると落ち込みがちょっと激しい気もするが,コンシューマゲームについてはとくに原因のような事項の記載はない。アーケード系は,震災などの影響による冷え込みが出ているようだ。
 利益に関しては,3DSやVitaなどの新規プラットフォーム用タイトルの開発に力が入れられていることから,今四半期は減少傾向となったようだ。
 面白いのは,今期から事業セグメントの変更があったことだ。新たにオンライン事業が独立し,スマートフォン版ゲームの開発などを行っていくという。すでにAndroid用に「無限魔界ディスガイア」がリリースされている。オンライン事業では今四半期すでに66%という高い利益率を上げている。なお,ソーシャルゲームについては,現状ではライセンス提供という形態で行っている。

●日本ファルコム

 タイトルが出ていないので赤字の四半期が続いているが,これまでの流れを見てもまったく問題ないレベルといえるだろう。売り上げがやや伸びているのは,9月に発売予定の「英雄伝説 碧の軌跡」の予約などによるもの。期待の高まる次回作だが,第2四半期でどこまで売り上げを伸ばすかにも注目したい。

●ユークス

 今四半期でのタイトル発売は「WWE SmackDown VS Raw 2011」PS3 / Xbox 360)の日本語版があったが,海外での大ヒットに比べると,国内に関しては売り上げへの貢献は少なかったようだ。ゲームソフトの売り上げは低調,プロレス興行関係では,震災の影響で3大会が中止になるなど,こちらも売り上げ減となっている。

●トーセ

 受託開発大手の同社の動向は業界全体の動向をうかがううえでも参考になる。3DSの不振やPS Vitaの発表などで,受託タイトルのスケジュール変更や内容変更が続いているようだ。ニンテンドー3DSでは当初は中小タイトルの3DS版リメイクが中心となる見込みだったのだが,市場動向を受けて,独自機能を生かした大型タイトルに受注がシフトしているという。PS Vita用の受注も始まっている。
 同社がこの四半期で開発完了したタイトル数は85本に上るという。内訳を見ると,ゲーム機ではニンテンドーDS,Wiiが多く,それ以上にブラウザゲームやスマートフォン向けゲーム開発が増えていることが分かる。携帯・据え置き含めゲーム機で20タイトル,携帯電話用28タイトル,スマートフォン用27タイトルなどとなっている。
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