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中国当局が新たなオンラインゲーム規制案を発表。テンセントやNetEaseなどの株価が一時下落
国家新聞出版署は現在,パブリックコメントを募集している段階だが,公開された試案では,オンラインゲーム業界の秩序を標準化し,プレイヤーの正当な権利を保証すると共に,未成年者の心身の健康を保護し,健全な発展を促進することを目的とすると述べられている。具体的には,ゲーム内で使える金額に上限を設けるほか,ゲームの過度な利用や出費を制限するため,毎日のログイン報酬や初回報酬,継続報酬といった利益誘導を禁止し,未成年にガチャのような有料くじを提供することも,合わせて禁じている。
パブリッシャに対しては,投機などの目的で仮想アイテムの高額取引を提供したり,それを容認したりすることを差し止め,さらに,公序良俗に反するコンテンツや,国家の安全に関わるコンテンツを規制するという。
Bloombergによれば,この発表に対して市場は反応し,香港株式市場では,テンセント・ホールディングスとNetEase,Bilibiliの3銘柄を合わせて,一時,800億ドル(約11兆4000億円)相当の時価総額を失ったという。株価急落の理由としては,国家新聞出版署の発表が前触れなく行われ,発表内容が包括的で曖昧な部分を含んでいることなどが挙げられている。中国当局が2021年に行ったゲーム業界への規制強化では,テンセント・ホールディングスなどの時価総額が半減しており,今回の発表がそれを想起させることも,市場の反応につながったと記事では述べられている。
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