業界動向
深層学習活用のデジタル素材生成システムをPreferred Networksが開発。定義からのキャラCG自動生成,スキャンからの高精細3Dモデル生成が可能
発表されたデジタル素材自動生成システムは,経済産業省の令和元年度補正予算「コンテンツグローバル需要創出促進・基盤整備事業費補助金(J-LOD)」第4弾の採択事業として開発されたもので,「キャラクター自動生成」と「高精細3Dモデル生成」という2つの機能で構成されている。
キャラクター自動生成は,PFNが開発したキャラクター生成プラットフォーム「Crypko」(クリプコ)によるもの。Crypkoでは深層学習を利用し,制作者が定義した顔のパーツ,表情,髪の色などに合ったキャラクターのCGを自動生成できる。これまでCrypkoは顔が生成対象だったが,上半身まで,より高い解像度で生成できるようになったという。
Crypkoで自動生成されたキャラクターの例 |
高精細3Dモデル生成は,実物のアイテムを専用の3Dスキャナに配置して撮影するだけで,高精細な3Dモデルを簡単に自動生成できるというもの。さまざまな材質や大きさの被写体に対応しており,小型のアイテムであれば約6時間の撮影作業で当日中に200点以上の3Dモデル化が可能であるとされている。生成した高精細3Dモデルは市販の編集ソフトで自由に加工・複製し,映像作品やゲームなどで使用できるとのことだ。
Preferred Networksのニュースリリース「PFN、深層学習を活用したデジタル素材生成システムをクリエイティブ産業向けに開発」
- この記事のURL: