インド政府，「PUBG Mobile」など中国系アプリ118タイトルをブロック。安全保障に脅威を与えるとして

　インド政府は現地時間の2020年9月2日，新たにモバイル向けアプリ118タイトルをブロックすることを発表した。ブロックされたアプリの大半は中国系で，テンセントがサービスを行う「PUBG Mobile」をはじめ，中国の検索エンジン大手，百度（Baidu）のアプリや，決済アプリ「Alipay」などが含まれている。

　発表によれば，これらiOS/Andoroid向けアプリが悪用されて，ユーザーのデータがインド国外にあるサーバーに不正に送信されており，これがインドの安全保障に深刻な脅威を与えていることがブロックの理由だという。インド政府が中国系アプリのブロックを行うのは今回が初めてではなく，6月にも「TikTok」などのSNS系アプリを中心に59タイトルをブロックしている。

　インドと中国はヒマラヤ山脈地帯で国境紛争を続けており，6月の衝突以来，8月末にインドが紛争地帯に軍を移動させるなど，再び緊張が高まっている。インドでは「PUBG Mobile」が国内最多の月間アクティブユーザーを集めるなど高い人気を誇っており，多くのメディアが，今回のアプリブロックの背景にこうした国家間の緊張があり，中国側に圧力をかけるのが狙いだと見ているようだ。

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