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一度はお城や要塞に泊まってみたい! ドイツの古城ホテルでRPG気分に浸ってみた
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印刷2017/01/28 12:00

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一度はお城や要塞に泊まってみたい! ドイツの古城ホテルでRPG気分に浸ってみた

 ファンタジーRPGなどでおなじみの城や要塞。その大層立派な建物に立ち寄ると,偉い人からクエストをもらえたり,敵に占拠されていて一戦交えたりするのがお約束だ。
 我々庶民としては「こんなところで一度は生活してみたい」などと思うものの,「The Elder Scrolls V: Skyrim」だと,「ドラゴンズリーチはあんなに立派なのに,ホワイトランの自宅はボロ家かよ」とか悲しくなったり,そのへんの要塞に住み着いている山賊を見て「なんでこんな良い場所に住んでるんだ。ドヴァキン様はボロ家だぞ」とか言いながら全滅させたりするわけである。するよね?

The Elder Scrolls V: Skyrimより。城とか城壁とか,惹かれますよね
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 そんな城や要塞だが,現実世界においては,実は海外で実際に泊まれる場所がある。ヨーロッパでは,中世や近世に建てられたものが,“古城ホテル”などと呼ばれる宿泊施設として現在も活用されているのだ。もちろん,我々庶民でも宿泊できるし,場所によっては日本のホテル検索サイトなどからでも予約できる。そんなの,ファンタジーRPG好きのゲーマーとしては,泊まってみたいに決まっている!
 というわけで個人的な長年の夢だったのだが,昨年,機会があってドイツの古城ホテルに実際に泊まり,RPGな気分に浸ってきたので,どういった施設なのか写真を中心に紹介してみたい。

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 筆者が行ったのは,ドイツのオーバーヴェセルにある古城ホテル,アウフ・シェーンブルクだ。毎年ドイツで行われているゲームショウ,gamescomの開催地であり,観光スポットとしても有名な大聖堂があるケルンから電車で行くと,乗り換えがうまくいけば約1時間でオーバーヴェセル駅に到着する。まあ,日本と違って電車は時間通りに来ないので,本数の少なさや乗り換えの難しさが合わさって,倍の時間がかかったりするのだが。
 オーバーヴェセル駅は小さく,わずかな屋根とホームがあるのみ。周囲にあるのもほぼ住宅で,観光地という雰囲気ではない。しかし,駅前の山を見上げると,何かあるではないか,偉そうな人が住んでそうな建物が。

駅前の山の上にそびえ立つ巨大な建物。下から見上げるだけでも,かなりテンションが上がる。駅からはタクシーで10分ほど。歩けない距離ではないと思うが,旅行鞄を持って山登りは厳しいだろう
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 というわけで,アウフ・シェーンブルクとご対面である。まずは巨大な城壁がお出迎え。「本当にここ泊めてくれんの?」という外観に圧倒されるばかりだ。
 もともとは,10〜12世紀頃に建てられた城で,城主の息子達に相続されてきたが,17世紀に活躍したフリードリッヒ・フォン・シェーンブルクの息子を最後に,主な血筋は途絶えているという。城自体も,1689年にフランス軍により一度焼け落ちたようだ。しかし,19世紀後半にアメリカ人がこの城を購入し,修復。1950年にオーバーヴェセル市議会が買い戻し,1957年にあるドイツ人一家がホテルとレストランを設立した。現在は3代目が運営しているそうだ。

アウフ・シェーンブルクの外観。縦長の穴は,中から弓で攻撃するためのものだ
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城壁の裏側。ゲーム的にはプレイヤーは撃たれる側なので,こちら側から城壁を覗くことは少ない気がする
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城壁をくぐると居住区(というか客室のある建物)が。復元されたものなので,中世そのままというわけにはいかないが,名残も見られる。個人的な感想は「Skyrimで山賊が住んでるところ,そのまんまだ……」だが,もちろん襲ってくる敵とかはいない
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筆者が宿泊した部屋。家具や小物の“それっぽさ”にはかなり気を使っている様子で,クローゼットや冷蔵庫も鏡の裏などの見えない部分に設置されている。部屋によっては,いわゆる“お姫様ベッド”もあるようで,王族気分を味わいたい場合は部屋を吟味してからの予約がいいかも
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山の上にあるので,ライン川沿いにあるオーバーヴェセルの町を見下ろせる。手前の赤い壁の大きな建物は教会だ。というか,ドイツの町で巨大な建物を見つけたら,ほぼ教会だと思っていい
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 古城ホテルならではの楽しみとなるのが,城内探索だ。入り組んだ城内にはところ狭しと調度品が並び,書斎や礼拝堂なども用意されている。城の裏側には,ブドウ畑を擁する広大な庭園があり,一通り見て回るだけで数時間は軽く経つことだろう。
 いたるところに“分かりにくい小部屋”がひっそりとあるのだが,そうした部屋の内装まで凝っているので,「この部屋,絶対クエストくれるNPCがいるわ」とか言いながら隅々まで探索したくなること間違いなしだ。

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城の裏庭に続く階段。この階段にたどり着くには,城内の分かりにくい扉を開かなければならないのだが,「裏庭があるのに,行き方が分からん!」とうろうろする様は,完全にダンジョン探索のそれである
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階段を降りて後ろを振り向くと,なぜか階段の下にひっそり隠された小部屋が。重要なNPCがいるに違いない
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ブドウ畑の上にたたずむ城が非常に絵になる
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裏庭は非常に広い。あちこちに小さな建物があり,ひとつひとつ中を見ていくとけっこう時間がかかる。こうした建物に関しては,昔あったものを復元したものなのか,演出のために建てられたものなのかは不明だ
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 以上,アウフ・シェーンブルクを紹介してみた。価格は部屋などにもよるが,筆者の場合は夕食,朝食込みで2人で宿泊し,一泊約3万5000円。体験からすればリーズナブルで,非常に満足できた。
 ただ,筆者が予約を試みた際は,日本のホテル検索サイトからでは半年前の時点で全滅だったので,かなり前から旅行の予定を立てておく必要はあるだろう。実際,宿泊時に筆者以外にも日本人のグループを複数見かけたので,人気は高いようだ。一応,そのときは日本の検索サイトの枠が埋まっていただけで,公式サイトからドイツ語で問い合わせると空き部屋が見つかったのだが,さすがにハードルが高い。
 それでも,ファンタジーRPG好きなら,ヨーロッパに行ったら一度は古城ホテルに泊まるべきだと強くオススメできる。ぜひ旅行の際には検討してみてほしい。
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