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ついに完結。映画「バイオハザード:ザ・ファイナル」ポール・W・S・アンダーソン監督,アリ・ラーターさん,ウィリアム・レヴィさんにインタビュー
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印刷2016/12/19 10:00

インタビュー

ついに完結。映画「バイオハザード:ザ・ファイナル」ポール・W・S・アンダーソン監督,アリ・ラーターさん,ウィリアム・レヴィさんにインタビュー

画像集 No.004のサムネイル画像 / ついに完結。映画「バイオハザード:ザ・ファイナル」ポール・W・S・アンダーソン監督,アリ・ラーターさん,ウィリアム・レヴィさんにインタビュー
 カプコンのサバイバルホラーゲーム「バイオハザード」を原作とした実写映画シリーズの最新作「バイオハザード:ザ・ファイナル」。2016年12月23日,世界に先駆けて日本で公開される同作品は「ザ・ファイナル」と銘打っているとおり,足掛け15年におよぶシリーズ第6作にして完結編となる。

 つまり,映画オリジナルキャラクターである主人公アリスの“最後の戦い”だ。人類絶滅までに残された時間は,わずか48時間。カウントダウンが始まるなか,アリスはすべてが始まったラクーンシティへと戻る――。
 これまで謎に包まれていた「アンブレラ社の陰謀」「T-ウィルスの開発」,そして「アリスの誕生」が明かされる。

 今回,「バイオハザード:ザ・ファイナル」のポール・W・S・アンダーソン監督,クレア・レッドフィールド役のアリ・ラーターさん,クリスチャン役のウィリアム・レヴィさんに話を聞く機会を得た。南アフリカで敢行されたという過酷な撮影現場のエピソードや作品に対する思いなどを語ってもらったので,ぜひ目を通してほしい。

(左から)ポール・W・S・アンダーソン監督,アリ・ラーターさん,ウィリアム・レヴィさん
画像集 No.006のサムネイル画像 / ついに完結。映画「バイオハザード:ザ・ファイナル」ポール・W・S・アンダーソン監督,アリ・ラーターさん,ウィリアム・レヴィさんにインタビュー

「バイオハザード:ザ・ファイナル」公式サイト


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 2002年に第1作が公開された映画「バイオハザード」シリーズが,ついに完結を迎えます。現在の心境を聞かせてください。

アンダーソン監督:
 一言で表現するなら「ほろ苦い感じ」といったところかな。シリーズは大きな成功を収めたし,とても誇りに思っている。それだけにこの世界とお別れするのは,やっぱり寂しいよ。
 ただ,「ザ・ファイナル」はシリーズの中でもベストの作品だと思っている。そういう意味では,有終の美を飾ることができたんじゃないかな。

4Gamer:
 映画シリーズやゲーム版のファンであれば,思わずニヤリとするようなシーンが多く含まれていますね。

アンダーソン監督:
 そうだね。今回の作品は原点回帰の意味合いが含まれているんだ。「ハイブ」(アンブレラ社の地下研究所)や「ラクーンシティ」が再び登場し,ラストには驚くべき秘密が明かされる。それを見届けたファンが,また第1作から見直してくれたりしたら嬉しいね。そこで初めて気づくこともあると思うよ。

4Gamer:
 そのラストですが,前作までの謎が次々に明かされ,さまざまな伏線が収束しています。第1作を制作していたときから,結末までの構想があったのでしょうか。

アンダーソン監督:
 そう,第1作の段階で構想はできていた(笑)。アリスとレッドクイーンの関係も,最初から考えていたしね。
 でも,「バイオハザード」シリーズを6作品も続けられるとは思っていなかった,というのが正直なところだよ。第1作の時点では「うまくいけば,あと1〜2本は作れるかな……」と考えていた。

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4Gamer:
 監督の構想をアリス役のミラ・ジョヴォヴィッチさん(2009年にアンダーソン監督と結婚)は知っていたのでしょうか。

アンダーソン監督:
 いや,まったく言っていない。ミラにも秘密にしていた。
 というのも,アリスは記憶のないキャラクターだろう? 自分が善人なのか悪人なのかも分からない。ミラに先入観を持ってほしくなかったから,あえて結末や構想を伝えなかったんだ。
 映画「バイオハザード」シリーズには,「アリスが自分自身を発見していく旅」というテーマもあるからね。

4Gamer:
 クレア・レッドフィールドは「バイオハザードIV アフターライフ」(2010年公開)以来のカムバックになります。アリ・ラーターさんは「ザ・ファイナル」への出演を伝えられたとき,どのような気持ちでしたか。

ラーターさん:
 「バイオハザード」は強い女性をずっと描いてきた作品であり,非現実的な題材を扱っている物語でもある。そんな世界に再びクレアとして飛び込めることに,とてもワクワクしたわ。ポールもミラも一緒に仕事をした経験があるから,とても役に入り込みやすかったしね。
 世界中のファンに愛されている大切なキャラクターを演じることができて,とても光栄に思っている。

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4Gamer:
 久しぶりのカムバックということで,以前とは撮影現場に違いがありましたか。

ラーターさん:
 クレアの演技は,基本的に身体を張ったものになるんだけど,そこはまったく変わっていなかった。ただ,今回は偵察兵の役割も兼ねていたから,かなりリアルで緊迫感のある演技が求められたわ。

 それから,ケルベロスに追われるシーンでは,なんと3日間も夜通し走らされたの(笑)。過酷でしょう。そのうえ,4日目にはポールが「沼に飛び込め!」って。
 でも,走り続けるほうがキツかったから,みんなで嬉々として飛び込んだわ。走るより沼に飛び込むほうがマシだったから(笑)。幸い,私たちは浅瀬で撮影だったけど,レヴィや(ジェームズ・)フレイザーは沼の奥まで行かされて大変そうだった(笑)。

4Gamer:
 レヴィさんは初参加になりましたが,「ザ・ファイナル」への出演が決まったときの心境を聞かせてください。

レヴィさん:
 仕事で飛行場に向かっている車中,エージェントから電話で「脚本を読んでくれ」と言われたんだけど,それが「ザ・ファイナル」の脚本だったんだ。つまり,僕にオファーが来たということだね。タイトルを見た瞬間,「脚本は飛行機の中で読むから,すぐにOKと返事してくれ!」とエージェントに伝えたよ。即答だった。

 なぜ僕がここまで熱くなったのかというと,僕自身,「バイオハザード」のファンだったから。シリーズ全作品を見ていたくらい,大好きな作品だったんだ。僕の子供たちも「今度,パパは『バイオハザード』に出るんだよ」って教えたら,大喜びだったよ。その場でゾンビごっこを始めていたね(笑)。

4Gamer:
 ご家族で「バイオハザード」ファンだったんですね。

レヴィさん:
 そうなんだ! 子供たちが以前から南アフリカに行きたがっていたから,撮影現場に連れて行ってあげることができたのも嬉しかったね。
 今回の作品で「バイオハザード」ファミリーの一員になれたことは,僕にとって大きな幸せだ。確かに撮影は大変だったけど,せっかく願いが叶ったんだから,いくらでも走るし,沼にだって飛び込むさ(笑)。

12月13日,東京・六本木ヒルズアリーナにて「バイオハザード:ザ・ファイナル」のワールドプレミアが行われた
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4Gamer:
 南アフリカでの撮影はいかがでしたか。

アンダーソン監督:
 とても大変だったよ。ヨハネスブルクで撮影したんだけど,とても危険な街でね。タワーの30階からダイニングテーブルが落ちてきて,車を潰されてしまったこともあった。
 万が一に備えて,スタッフがヘルメットを調達してきてくれたよ。でも,ダイニングテーブルが降ってくるような場所だから,ヘルメットを被っても危険であることには変わりない。
 だから,引きの画を先に撮ってから引き上げることになったんだ。

4Gamer:
 それは危険ですね……。

アンダーソン監督:
 もちろん,良かったことも多かった。
 たとえば,冒頭のハイウェイのような場所は南アフリカでなければなかなか見つからない。ロケ地に南アフリカを選んだのは正解だったよ。

 ただ,キャストには苦労をかけてしまった,と思っている。そして,そんな過酷な状況の中でも,頑張って乗り越えてくれたことに感謝しているんだ。スタッフとキャストはファミリー同然だし,強い信頼関係がなければ,今回の撮影はできなかったんじゃないかな。

画像集 No.002のサムネイル画像 / ついに完結。映画「バイオハザード:ザ・ファイナル」ポール・W・S・アンダーソン監督,アリ・ラーターさん,ウィリアム・レヴィさんにインタビュー

ラーターさん:
 家族のような親密な関係というのは,むしろ,今回のような過酷な状況でこそ作られていくものだと思う。ミラは最初から最後まで現場にいたんだけど,彼女がとても前向きに取り組んでくれたおかげで,現場に良い空気が生まれたのよ。そういう意味で,彼女にはとても救われたと思っている。

4Gamer:
 まだ聞きたいことはあるのですが,残念ながら時間が迫ってきました。最後に日本のファンへメッセージをお願いします。

ラーターさん:
 「バイオハザード」は日本発のシリーズだから,「ザ・ファイナル」とともに東京へ戻って来られたことを嬉しく思っているわ。すばらしい作品を日本の皆さんに届けられて幸せだし,私たちを暖かく迎え入れてくれたことに感謝しています。本当にありがとう。

レヴィさん:
 日本に来て2日経つけど,日本人は本当に礼儀正しいね。互いを気遣うし,街も綺麗だ。国民性がうかがえると。そういう国民性は世界中に伝えるべきことだと思う。

アンダーソン監督:
 アリも言ったけど,「バイオハザード」は日本発のシリーズだから,日本に対しては格別な思いがあるよ。
 「ザ・ファイナル」は前作から間を開けてからの撮影になったけど,クオリティには絶対の自信を持っている。きっと日本のファンにも喜んでもらえるだろう。
 アクションも過去最高のすばらしさで,「バイオハザード」ならではのホラーシーンにも力を注いだ。初代「バイオハザード」への原点回帰,つまりサバイバルホラー作品になっていると思うよ。
 アリスの謎についても,ラストにはとっておきの展開が待っているので,ぜひ期待してほしいね。

4Gamer:
 どうもありがとうござました。

「バイオハザード:ザ・ファイナル」公式サイト

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