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印刷2023/04/25 08:30

テストレポート

PCでAndroidゲームを楽しめる「Google Play Games」ベータ版のサービスをさっそく試してみた

 2023年4月19日,まったく前触れなくスタートしたGoogle Play Games(ベータ版)は,AndroidのゲームをWindows PCでも遊べるというサービスだ。すでに米国などでは提供されていたため,この日を待っていた読者も多いのではないだろうか。また,これまではAmazon Appstoreを利用することで,一部のゲームをWindowsでも遊べたが,本家がやってきた形になる。

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「Google Play Games」公式サイト


 Google Play Gamesはアプリケーションとしてインストールし,そのアプリケーション内で遊びたいゲームを入手する形になっている。すでにAndroid端末で遊んでいるタイトルがGoogle Play Gamesのラインナップにあれば,データを引き継いで遊べるうえ,データの連携が可能だ。そのとき,最も都合のいいデバイスで遊びやすくなったという認識でいいだろう。
 また,PCゲームをしながら「Androidゲームの“デイリー”を消化していく」といった使い方もできる。

今回のテストプレイの一場面。「PSO2 NGS」をしながら,バックグラウンドでは写真現像アプリケーション(Capture One)を起動している。いずれのアプリのパフォーマンスにも影響がない状態で遊べたので,それくらいGoogle Play Gamesは別タスクのお邪魔になる気配がなかったわけだ
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 ただ,ベータ版とあるように用意されているタイトルはまだ少ない。オフィシャルサイトによると,これから徐々にラインナップを増やしていくようだ。
 現在の対応タイトルは「アスファルト9:Legends」「ソードアート・オンライン インテグラル・ファクター」「三國志 覇道」「ウマ娘 プリティーダービー」「FFBE幻影戦争 WAR OF THE VISIONS」「ドラゴンボール レジェンズ」「アークナイツ」など。個人的には「ハングリーシャークエボリューション:大食いサメのサバイバル」が入っているところにグッときた。

対応タイトルの一覧
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 次は推奨環境を見てみよう。具体的には下記の通りだが,「余っているPCでいける」という4Gamer読者も多いだろう。要件は低いと言える。
 注意が必要なポイントを強いて言うならば,SSDが推奨されている点だろうか。また,システムドライブに問答無用でインストールされるため,それなりのストレージ容量が必要になる。正式版ではインストール先を選ばせてほしいところだ。
 なお,ハードウェア仮想化については,無効のままインストールをすると“有効化”が行えるため,Windowsの設定をどうこうする手間はない。

最小要件 推奨要件(ゲームプレイのパフォーマンス向上)
OS Windows 10(v2004) Windows 10(v2004)
ストレージ 10GBの空き容量があるソリッド ステート ドライブ(SSD) 10GBの空き容量があるソリッド ステート ドライブ(SSD)
メモリ 8GBのRAM 8GBのRAM
グラフィック Intel UHD グラフィックス 630 GPU または同等品 ゲーミング クラスのGPU(Nvidia GeForce MX450など)
プロセッサ 4個のCPU物理コア 8個の論理コア
その他の要件 Windowsの管理者アカウント
ハードウェア仮想化の有効化
Windowsの管理者アカウント
ハードウェア仮想化の有効化

Google Play ヘルプページ
PC版Google Play Games(ベータ)の利用条件



気になるプレイフィールは?


 仮想環境でAndroidが動いているものの,動作は軽めだ。手元に最近のゲーミング環境があればまず困らないだろうし,iGPU(内蔵GPU)でも問題ないことが多いだろう。そのため,サブのノートPCもゲーム環境として候補に入ってくる。
 また,ゲームのフレームレートは30fpsか60fpsがほとんどだ。最近では120Hz対応タイトルもあるがごく一部であり,原稿執筆時点でベータ版のラインナップ内には確認できなかった。この点は実際に[Windowsキー+Gキー]からフレームレートをチェックしてみるといいだろう。

 Google Play Gamesを立ち上げると,Google Play ストアっぽい画面になる。そこから好きなゲームをインストール……という流れは,AndroidやiPhoneを使っている人にはおなじみのものだ。

Google Play ストアそのままと言えば,そのままだ
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 ゲームを起動すると全画面に表示される。[SHIFTキー+TABキー]の設定から変更するか,[F11キー]で全画面とウインドウモードの切り替えが可能。ウインドウサイズは手動で変更できるようになる。なお,同時に起動できるゲームは1タイトルのみだ。

「ウマ娘 プリティーダービー」は縦画面のアプリだが,Google Play Gamesでは左右にスペーサーが用意される
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「1945空軍:飛行機シューティングゲーム」はウインドウサイズそのままの表示になる
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 操作はマウスでのクリックが中心だが,タイトルによってはキーボード操作にも対応し,チュートリアルもPC操作に準拠している。キーレイアウトは[SHIFTキー+TABキー]から確認できるが,キーアサインはできなかった。今後,アサイン可能になることを期待したい。
 なお,ゲームパッドに対応するタイトルは存在していない。オフィシャルサイトでもマウスとキーボードに触れているだけで,ゲームパッドは後回しになっているようだ。

キーボードを使用するタイトルの場合,キーレイアウトを確認できる
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チュートリアルがPC対応になっているタイトルもあった
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オフィシャルページを見る限り,ゲームパッドへの対応に関する表記はない
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Androidそのものの設定にもアクセスできるが,Google Play Gamesではいまのところ縁がない。それもあってか,バージョン情報を7回クリックした先にアクセスできるという隠しコマンド的な扱いになっている
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 挙動や描画品質について,どのタイトルでも共通する要素から見てみよう。解像度に関して,スムーズにプレイできるのはフルHDまでといったところか。WQHDや4K環境でのフルスクリーンは,さすがにぼやけた印象が強くなる。描写のもたつきはクリティカルなほどではないが,気になる人には気になるレベルで発生する。なお,今回はAMD環境だったので,Intel環境になると事情が異なる可能性はあるだろう。
 また,各アプリの違いで分かりやすいものは画面の遷移だ。スムーズに遷移するタイトルもあれば,引っ掛かりが露骨なタイトルもあった。プレイのテンポに直結するため,ここは改善が必要かもしれない。

 さて,グラフィックスと挙動を知るために「アスファルト9:Legends」「ウマ娘 プリティーダービー」を試してみた。

「アスファルト9:Legends」
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 「アスファルト9:Legends」は最大60fpsで動作し,レースは基本キーボードでの操作になる。ときおり,もたつきと遭遇したが問題なく遊べた。負荷に関しても極端に重くないため,近年のPC環境であれば困ることはなさそうだ。また,前述のような画面の遷移にはもたつきが少なく,サクサクと遊べるため,Google Play Gamesがどんなものかをチェックしたいときにちょうどいい。

フレーム率(フレームレート)60,ビジュアルクオリティ:高品質に設定した
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チュートリアルがPCに対応していたので,キーアサインをチェックする必要はなかった
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ブラーの使い方がやっぱりうまい。大画面だとさらにわかりやすい
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 「ウマ娘」はすでにDMM版が存在するため,どうしてもグラフィックスが気になるところだが,軍配はDMM版に上がる。DMM版はUnityネイティヴである点が強みだろう。
 一方でGoogle Play Gamesの場合は描写のシャープさに欠け,ときおり生じる描写のもたつきなどがある。ただ,フルHD程の解像度だと気持ちぼやけたくらいであり,ウインドウモードにしてプレイする分には気にならない人が多いと思う。どちらかと言えば,レースシーンなどはスムーズな反面,ローディング画面がやたらと長くなりがちな点が気になった。

30fpsだがライブはまったく問題ナシ
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レースの設定は「3Dレース表現の高品質化」をONにした
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レースシーンは縦横ともに良好だ
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 昨今のスマホゲームは,それなりのマシンスペックを必要とするタイトルが多くなっており,「スマホ本体の価格」がネックになるケースもある。高価なスマホを持ってない人にとって,気になるスマホゲームを手軽に遊びたいときにGoogle Play Gamesは嬉しい存在と言えるだろう。

 PCゲームをしている最中にスマホゲームをチェックもしやすいし,こなすべきデイリーが複数ある場合にもスマホとPCで並行できるのは魅力だろう。もちろん,ベータ版では動作のもたつきや,複数のゲームを同時起動できない,ゲームパッド非対応など気になる部分はあるのだが,GoogleにはPCならではのエクスペリエンスを追求してもらいたいところだ。

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「Google Play Games」公式サイト

PC版のGoogle Play Games (ベータ) のご案内
Google Japan Blog

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    アスファルト9:Legends

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    ウマ娘 プリティーダービー

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