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ディスプレイ同期技術「Adaptive-Sync version 1.1」公開。テスト要件を厳しくしたアップデート
「可変リフレッシュレート技術」とも呼ばれるAdaptive-Syncは,やはりVESAが標準化した映像信号規格「DisplayPort」の追加分として2014年にリリースされた規格だ。
AMD独自のディスプレイ同期技術「FreeSync」と同様に,Adaptive-Sync対応のディスプレイとGPUを組み合わせると,GPUがレンダリングするフレームレートに同期してディスプレイの表示タイミングを変更できるようになる。すると,ゲームのようにフレームレートが随時変化するような映像でも,表示タイミングのズレに起因するスタッター(カクつき)やテアリング(映像の分断)が生じなくなるので,とくにフレームレートが低いゲームでも,滑らかで破綻のない映像でプレイできるわけだ。
Adaptive-Sync 1.1は,新しい仕様を追加するものではなく,ディスプレイが規格に準拠した仕様を備えているのかを検証するテストを変更して,より厳密にテストするようにしたものだ。VESAによると,「2023年8月末までは,これまでのAdaptive-Sync 1.0仕様での認証を許可する」とあるので,8月よりあとに登場するAdaptive-Sync対応機器は,新しい1.1規格に準拠したテストに合格する必要があるようだ。
規格がAdaptive-Sync 1.1に変わったとしても,目に見える形でゲーマーがメリットを感じることはないかもしれないが,ディスプレイを選ぶときに念頭に置いておくといいかもしれない。
VESAの当該プレスリリース(英語)
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