つぶやく
2016/03/07 21:26ニュース
New 3DS LLサイズでゲームパッド機能付きの超小型Windows 10 PCがクラウドファウンディングに成功
香港のGPDがクラウドファウンディングサービス「Indiegogo」で資金調達をしている携帯型ゲーム機風のWindows 10搭載PC「Win」が，期限内に目標額の10万ドルを集め，製品化決定となった。
Winは，Newニンテンドー3DS LL（以下，New 3DS LL）並みのサイズをした筐体に5.5インチ液晶パネルとキーボード，2本のアナログスティックや1つのD-Pad，4個のボタンなど，ゲームパッド相当の操作系を組み込んだ携帯型ゲーム機風のPCだ。
なお，資金調達は依然として継続中。向こう2か月の間に299ドル以上投資した人は，499ドルとされる通常版よりも安価にWinを入手できることになる。
「A laptop fitting in your pocket」（あなたのポケットに入るラップトップ）をキャッチフレーズとするWinは，香港を拠点にAndroidベースの携帯ゲーム機型デバイスを展開するGPDが開発中のWindows 10搭載PCである。
冒頭でNew 3DS LL並みとしたサイズは155（W）×97（D）×22（H）mm。160（W）×93.5（D）×21.5（H）mmというサイズのNew 3DS LLと比べてわずかに横幅が短く，奥行きが長いだけの筐体に，前述した入力系を詰め込んであるというのはインパクトが大きい。
注目の「ゲームパッド的入力系」は，キーボードの奥側に並んでいる。両サイドにD-Padと［A/B/X/Y］ボタンがあり，それに挟まれるように2本のアナログスティックがあるため，DUALSHOCK風と言うこともできるだろう。さらに，背面側には，小さいサイズであるものの，［R1/R2］と［L1/L2］という，計4つのショルダーボタンも備えている。ゲームパッドで操作するタイプのゲームをプレイするのに必要な操作系は一通り揃っているわけだ。
ちなみに，スティックは日本のアルプス電気製，ショルダーボタンにはオムロンスイッチアンドデバイス製の部品を採用すると謳っているので，耐久性にも相応の自信があると思われる。
搭載SoC（System-on-a-Chip）は「Atom x5-Z8500」で，これはDellが1月に国内発売したWindows 10搭載タブレット「Venue 8 Pro 5855」が採用するものと同じ。メインメモリ容量は4GBで，内蔵ストレージ容量は64GBとなっているので，携帯ゲーム機としてはともかく，Atomベースのタブレットして見た場合のスペックは高い。
内蔵無線LAN機能がIEEE 802.11nまでで，IEEE 802.11acはもちろんのこと，LTEや3Gといった携帯電話系の通信機能も持たないのは，最近の“中華タブ”っぽいスペックといったところか。出先での使用にはスマートフォンやモバイルルーターでのテザリングが必須だろう。
SoCのスペックからすると，いまどきのPCゲームをプレイするには性能が足らず，プレイできるのはブラウザゲームか，Windowsストアで配信されているWindows 10や8.x用ゲーム（※いわゆるストアアプリ）程度になる。しかし，現状のストアアプリはゲームのラインナップが致命的なほど不足しており，AndroidやiOSとは比べるべくもない。そのため，Winを買って，そのゲームパッドを生かしてゲームを楽しめるのかというと，現状では厳しいと言わざるを得ないだろう。
また，無線通信機器を日本国内で使うときは避けて通れない技術基準適合証明（以下，技適）を取得しているのか分からないという問題もある。技適を受けていない場合，Winを国内で使用するのは違法になるので，ここが確認できないうちは，日本のユーザーが出資することはお勧めできない。
技適の問題をクリアできたと仮定したうえで実情を踏まえると，Winは，ゲーム用途には期待せず，超小型のWindows 10搭載PCとして扱うのが適当なデバイスと思われる。New 3DS LL並みの超小型PCという点に惹かれる人には，なんとも魅力的な製品の登場といえそうだ。
Winは，Newニンテンドー3DS LL（以下，New 3DS LL）並みのサイズをした筐体に5.5インチ液晶パネルとキーボード，2本のアナログスティックや1つのD-Pad，4個のボタンなど，ゲームパッド相当の操作系を組み込んだ携帯型ゲーム機風のPCだ。
なお，資金調達は依然として継続中。向こう2か月の間に299ドル以上投資した人は，499ドルとされる通常版よりも安価にWinを入手できることになる。
 |
 |
冒頭でNew 3DS LL並みとしたサイズは155（W）×97（D）×22（H）mm。160（W）×93.5（D）×21.5（H）mmというサイズのNew 3DS LLと比べてわずかに横幅が短く，奥行きが長いだけの筐体に，前述した入力系を詰め込んであるというのはインパクトが大きい。
注目の「ゲームパッド的入力系」は，キーボードの奥側に並んでいる。両サイドにD-Padと［A/B/X/Y］ボタンがあり，それに挟まれるように2本のアナログスティックがあるため，DUALSHOCK風と言うこともできるだろう。さらに，背面側には，小さいサイズであるものの，［R1/R2］と［L1/L2］という，計4つのショルダーボタンも備えている。ゲームパッドで操作するタイプのゲームをプレイするのに必要な操作系は一通り揃っているわけだ。
ちなみに，スティックは日本のアルプス電気製，ショルダーボタンにはオムロンスイッチアンドデバイス製の部品を採用すると謳っているので，耐久性にも相応の自信があると思われる。
 |
 |
搭載SoC（System-on-a-Chip）は「Atom x5-Z8500」で，これはDellが1月に国内発売したWindows 10搭載タブレット「Venue 8 Pro 5855」が採用するものと同じ。メインメモリ容量は4GBで，内蔵ストレージ容量は64GBとなっているので，携帯ゲーム機としてはともかく，Atomベースのタブレットして見た場合のスペックは高い。
内蔵無線LAN機能がIEEE 802.11nまでで，IEEE 802.11acはもちろんのこと，LTEや3Gといった携帯電話系の通信機能も持たないのは，最近の“中華タブ”っぽいスペックといったところか。出先での使用にはスマートフォンやモバイルルーターでのテザリングが必須だろう。
 |
SoCのスペックからすると，いまどきのPCゲームをプレイするには性能が足らず，プレイできるのはブラウザゲームか，Windowsストアで配信されているWindows 10や8.x用ゲーム（※いわゆるストアアプリ）程度になる。しかし，現状のストアアプリはゲームのラインナップが致命的なほど不足しており，AndroidやiOSとは比べるべくもない。そのため，Winを買って，そのゲームパッドを生かしてゲームを楽しめるのかというと，現状では厳しいと言わざるを得ないだろう。
また，無線通信機器を日本国内で使うときは避けて通れない技術基準適合証明（以下，技適）を取得しているのか分からないという問題もある。技適を受けていない場合，Winを国内で使用するのは違法になるので，ここが確認できないうちは，日本のユーザーが出資することはお勧めできない。
技適の問題をクリアできたと仮定したうえで実情を踏まえると，Winは，ゲーム用途には期待せず，超小型のWindows 10搭載PCとして扱うのが適当なデバイスと思われる。New 3DS LL並みの超小型PCという点に惹かれる人には，なんとも魅力的な製品の登場といえそうだ。
Winのクラウドファウンディングページ（英語）
- この記事のURL：
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
新着連載
新着レビュー
