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俺のコラボカフェ:Menu 004 「魔界塔士Sa・Ga」,モンスターの肉でバーベキューを満喫
こんにちは。クッキングエンターテイナーの大西哲也です。皆さんは最近旅を,そして心がワクワクするような冒険をしていますか? と聞いてはみたものの,仕事や学業が忙しくて難しい,なんていう人が多いのではないかと思っています。そんな忙しい人でも,冒険気分を気軽に味わえるのは,RPGをプレイしているときなのではないでしょうか。
私が初めてプレイしたRPGは「魔界塔士Sa・Ga」でした。ゲームボーイ本体と一緒に買ってもらい,帯広のデパートからの帰りの車内,待ちきれずに説明書を読んだあの時のワクワクは一生忘れないでしょう。
「魔界塔士Sa・Ga」は,塔の中という設定なのに,それぞれの階に広がる広大な国と,そこに生きる個性的な人々が印象的でした。ダークな世界観も特徴的で,シビれるセリフ回しも多かったですね。
当時,小学校低学年だった私には少し難しいストーリーでしたが,大人になるにつれて理解を深め,心を成長させてくれました。まさに人生初の大冒険といえるでしょう。ずっと記憶に残り続けている良い思い出です。
そんな「魔界塔士Sa・Ga」に出てくる食べ物といえば,戦闘後に落ちていることがある「にく」です。魔界塔士Sa・Gaでパーティメンバーに加えられる種族である「モンスター」は,肉を食べて違うモンスターに変身していきます。食べさせたからといって,必ず強くなるわけでもないという仕掛けにもドキドキしました。
思えばあの肉はどうやって食べていたのでしょう。多分,生だとは思いますが,ゾンビやどくがえるの肉などは,せめて加熱ぐらいしないと大変なことになりそうです。それに,「できればおいしく食べてほしい」と,私がリーダーの「にんげん おとこ」だったら思うでしょう。これも 料理人のサガ……。
とはいえ,モンスターを倒したあとに唐突に現れる肉というからには,元の姿にかなり近いものだったと想像できます,そう,鶏の丸焼きのように。そこで今回は,肉を豪快に調理してバーベキューなどでヒーローになれる一品「ビア缶チキン」を紹介します。
ビア缶チキンはビールの缶を使い,見た目にもユニークな料理です。アルコールを含んだ蒸気で鶏を内部から加熱し,外側からはローストチキンのようにじっくりと火を通すという,非常に合理的な調理法です。
「ガルガルやろうとバーベキューマスターとどっちがすきだ?」「きくまでもなかろうよ!」というわけで,早速作っていきましょう。
※以下に,丸鶏の写真がございます
道具
バーベキューコンロや焚火台
深いアルミ皿
金属バケツ
材料
丸鶏 1羽
ビール 350cc 1缶(今回は鶏が大きかったので500cc缶を使用しました)
塩・コショウ(多いかな? と思うくらいしっかり)
ニンニク(2片をすりおろす)
ローズマリー,バジルなどお好みのハーブ 適量
※丸鶏は精肉店などに頼めば取り寄せられることが多いです
実食
食べてみると,予想以上のうまさに驚きます。鶏肉は骨から外すことにより肉が縮む傾向にあり,うまみが逃げやすくなってしまいます。ですので,丸鶏のままじっくり火を通すことで,より美味しくなるというわけです。
美味しい料理は冒険をさらに楽しく,ワクワクするものに変えてくれることでしょう。これを持って,「いこう! おれたちのせかい(バーベキュー場)へ!!」。
今回のメニューを作ってみた動画は「COCOCOROチャンネル」で公開予定ですのでそちらもお楽しみに。それではまた。
■■大西哲也(クッキングエンターテイナー)■■
あるときは,東京都,西調布にある「料理うまいBARCOCOCORO」のシェフ,またあるときは,「COCOCOROチャンネル」のYouTuber,しかしてその実体は……,料理を通じて多くの人を喜ばせたいと日々奮闘する,クッキングエンターテイナーだ! そんな大西氏はバーベキューが大好きで,プロならではの超絶テクニックが現場の男性陣には大好評らしい。でも,かわいこちゃんには響かないんだとか……。
※次回の掲載は2019年6月22日を予定しています
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