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「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ
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印刷2021/02/23 00:00

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「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ

男色ディーノ
画像集#019のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ
 世の中には2種類の人間がいる。俺か,俺以外か。

 この言葉が流行って久しいわね。流行ったのは2年くらい前かしら。なんと刺激的な2択か。
 でもね,二十数年前にはゲイマーにとって,もっと切実な2択が存在したわ。これすなわちプレイステーションか,セガサターンか。

 当時,大学生だった私は金銭的な理由から両方買うなんてことはできず,この2択を突きつけられたわ。実際,「プレステとサターン,どちらを選ぶか」はゲイマーとしての人生の分岐点であったと思う。そのハード戦争勃発の頃には,選んだハードでないとプレイできないタイトルがそこそこあったからね。まあ,最終的には両方買うことになったんだけども。

「Jリーグ プロサッカークラブをつくろう!」(「サカつく.com」より)
画像集#021のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ
 ただ,当時の私が最初に選んだのはセガサターンだった。なぜか。あるタイトルが私の好奇心を刺激しまくったから。それこそが「Jリーグ プロサッカークラブをつくろう!」,通称「サカつく」だったの。
 今でこそ,経営シミュレーションってゲイムジャンルは確立されているんだけど,当時はそこまでポップなものではなかったわ。もちろんジャンルとして無いわけではなかったけど,ちょっとマニアックな題材であったのも事実よね。「そういうマニアックなゲイムはPCでやるもんだ」的なイメージもあった。

 そんなところに,サカつくですよ。新ハードの黎明期に,人気スポーツのクラブ運営ができるというゲイムが颯爽と登場した。サッカーが好きで,もちろんサッカーゲイムも好きで,経営シミュレーションが好きな私が興味を引かれるのも無理はないわね。「ハードを買ってまで,この作品をプレイしたい」と思ったのは,私の人生でもサカつくだけじゃないかしら。
 今(2021年2月中旬),PS5がなかなか手に入らない世の中だけど,これはハードに対する欲であって「〇〇を遊びたいから欲しい!」じゃないのよね。その点,セガサターンは「サカつくをプレイしたいから」って理由で欲しいと思ったの。そんなゲイム機は後にも先にもセガサターンだけ。それくらい,サカつくには心を掴まれたのよね。

「Jリーグ プロサッカークラブをつくろう!」(「サカつく.com」より)
画像集#022のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ 画像集#023のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ
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 私はあの時,お金がなかった状況でセガサターンを選んだけども,決して後悔などしていない。人生をやり直したとしても,その次の人生でも,私は同じ状況だったらセガサターンというか,サカつくを選ぶと思う。それくらい遊んでみたいタイトルだった。
 その後,ハード戦争にだけ焦点を合わせれば,私が最初に選んだセガサターンではなく,プレイステーションが勝利することになるのだけどね。でも,セガサターンでしかプレイできなかったタイトルは数多くあるわけで,その思い出は単純な勝ち負けでは語れないわ。
 ちなみに,セガサターンの名作「機動戦士ガンダム ギレンの野望」が発売の2年後,追加要素を搭載してプレイステーションに移植されたときに,「セガサターンでしかできない作品が……」とサターン派の心を打ち砕いたわけですが,それはまた別のお話。

「サカつく特大号 Jリーグ プロサッカークラブをつくろう!」
画像集#038のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ 画像集#035のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ
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 サカつくの何がそんなに私の,そして多くの人の興味を興味を引いたのか。それはメジャースポーツである「Jリーグ」のクラブを運営できるという要素だと思う。40歳前後の人は分かると思うけど,今だと想像もつかないくらい当時のJリーグ人気はすごかったわ。そういう時代の流れもあった。
 それまでのサッカーゲイムは選手を操作して,サッカーの試合そのものを楽しむゲイムが主流だったんだけど,Jリーグ人気がすごかった時代にもそういうサッカーゲイムが溢れていたの。そんな中,操作しないサッカーゲイムが出たわけだから注目されて当然よね。

 これは今だから思うことではあるんだけど,プロスポーツの面白さって突き詰めると「人事」なのよね。例えば「あの選手が○○に移籍した」って聞くとワクワクするじゃない。「あの選手が50億で○年契約」って話も,金額にはピンとこないけど夢があるなと思っちゃう。スポーツ新聞の一面になるくらいだからね。
 そしてシーズン中に主力選手が怪我をして,その間にクラブ生え抜きの若手が成長していく状況って,テンションが上がるんですよ。こういう選手の動向の面白さをゲイム化したのが,サカつくだったんだなって。当時の私はただの大学生で気づけなかったけど,今はプロレスという一応はプロスポーツの世界でお仕事をしている身だから,少しはわかるわ。

「サカつく特大号2 Jリーグ プロサッカークラブをつくろう!」
画像集#034のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ 画像集#031のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ
画像集#033のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ 画像集#032のサムネイル/「サカつく」シリーズ25周年に寄せて。男色ディーノが語る――あのとき,私がサカつくとセガサターンを選んだワケ

 サカつくが登場した1990年代の後半って,コンビニを経営したりテーマパークを経営したり,それこそ別のプロスポーツを経営したりするような経営シミュレーションゲイムのプチブームがあったんだけど,これにサカつくが与えた影響は大きいと私は思っているの。もちろん,サカつく以前にも経営シミュレーションはあったんだけど,ここで「コンシューマでも経営シミュレーションはいける」と自信を持ったメーカーは多いはずよ。
 サカつくが商業的に成功したから,それまで地味だとされていた経営シミュレーションがいろいろな切り口で発売されることになった一面は確実にあると思うわ。そういう意味でも,サカつくの功績はあまりにも大きい。

サカつくシリーズ25周年 特設サイト


 そんなサカつくも,今年で25周年。四半世紀ですよ。実はサカつくって,いろいろなハードで作品を展開してるのよね。セガサターンやドリームキャストといったセガのハードだけでなく,かつてハード戦争のライバルだったPS2やPS3,PSP,PS Vita,ゲームボーイアドバンス,ニンテンドーDS,そして携帯アプリまで……。
 で,何が凄いって,それぞれのハードに適した遊び方を提供しているのが凄いのよね。上記のとおり,最初は経営シミュレーションだったけども,そこにも固執していない。ニンテンドーDSだったらタッチパネルを使った遊び方をさせたり,PS3とPS Vitaのクロスプラットフォーム作品ではセーブデータの共有や機種間の対戦ができたり。そんなわけだから,サカつくシリーズの好きな作品が挙げやすいのよね。ここで25年の歴史の中から,私がとくに印象深いサカつくを3本ご紹介したいと思います。



●Jリーグ プロサッカークラブをつくろう!2
(1997年11月20日発売。セガサターン)

「サカつく.com」より
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 私が大学2年生のときの作品。初代サカつくは確かにエポックメイキングではあったけど,ゲイムとしては実は粗削り。試合シーンもそんなにクオリティが高くなかったり,やたら難しかったりしたのよね。そういう意味で言うと,初代の1年半後に発売された続編によって,サカつくはゲイムとしてちゃんと整備された印象があるわ。
 本作から「エディット選手」が導入されたんだけど,自分をGKとして登録したはいいが,契約更改でものすごい法外な金額を要求されて,「私,ヤなやつだなあ」と自己嫌悪に陥った思い出があるわ。
 あと,試合中に「光プレイ」っていうスローモーション的演出が生まれたのも,この作品から。それに感銘を受けた私が,当時やってた学生プロレスの試合中に光プレイを反映させたら,軽くスベったという忌まわしき黒歴史もある。忌まわしき,サカつく2。

「サカつく.com」より
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●サカつくDS タッチandダイレクト
(2008年11月20日発売。ニンテンドーDS

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 文字どおり,ニンテンドーDSで遊べるサカつく。それまでの作品だと試合シーンは見るだけだったのが,本作ではタッチパネルで操作することによって,試合に介入できるのが特徴。その仕様に合わせて,カードゲイム風に選手を集める要素に特化した作りも印象に残っているわよ。サカつくの名前がついているのに,変にサカつくに引っ張られず,新しいサカつくを目指した姿勢が私的には響いた。普通にめちゃくちゃ面白いし。
 ちなみにニンテンドーDS版と言えば,今作ではないけど続編の「ワールドチャレンジ2010」ではメディア対抗戦に4Gamer代表として出場し,しっかりと優勝した思い出があるわ(関連記事)。「編集部の誰もやり込んでいないので,やってるなら出てくれ」っていうネガティブなお鉢の回り方だったことを10年以上経った今,ここに記しておきます。ゲイムメディアの闇の告発です。

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●サカつく プロサッカークラブをつくろう!
(2013年10月10日発売。PS3 / PS Vita

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 据え置き機向けとしてはシリーズ最後の作品。タイトルから「Jリーグ」のワードが抜けたのも印象深いわね。言うて私は経営シミュレーションゲイム好きだから,原点に帰ったうえで突き詰めたという意味で,この作品が一番好きかもしれない。いろいろなサカつくの形はあれど,やっぱり骨太かつボリューミーでいてほしいと思っているから,そんな期待に応えてくれた作品だったのよね。
 ところで,サカつくシリーズの売りのひとつは実名選手が出てくるってところだけど,序盤は特に実名選手がクラブを助けてくれることが多いのよね。この作品では今も現役で活躍中の川又堅碁選手が出てきてくれて,我がアナール世田谷を躍進させてくれたわ。
 川又選手は当時,注目の若手選手だったけれど,のちの日本代表にまで昇りつめてくれて,私も自分のことのように嬉しかった思い出が。こういう実名選手ならではの,現実と仮想世界のリンクがあるのもサカつくの面白さよね。まあ,仮想世界では川又選手もまた,天文学的な年俸を要求してきてアナール世田谷を去るんだけども。

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 そのほか,PCでプレイできて現実の時間を反映しながら進行する「プロサッカークラブをつくろう! ONLINE」や,コンパクトでもちゃんとサカつくになっている最新作「プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド」iOS / Andorid)もあるのよね。
 特に「サカつくRTW」はシリーズ最新作かつスマホアプリということもあって,とにかくプレイ感覚が軽い。ここが魅力ね。面白みを選手集めに特化してるから,資金不足で選手を放出しなきゃいけないっていう状況が無いのがいい。いや,払えない金額を要求されると悲しい気持ちになるのよ。「ゲイムの世界まで金が無くてゴメン」って……。ちゃんとアプリゲイムっぽいサカつくになってるなという印象よね。そんな感じでシリーズを通して,これだけハードの特性に沿って変化を遂げる経営シミュレーションゲイム(経営要素のない作品もあるけど)を私は知らない。

プロサッカークラブをつくろう!ロード・トゥ・ワールド
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「サカつくRTW」シリーズ25周年記念イベントやキャンペーン情報は【こちら】


 始まりは「操作できないサッカーゲイム」という着眼の斬新さだったけど,結局のところ,この25年を振り返って言えるサカつくの強みは「時代(ハード)によって形を変えられる」っていう部分なんじゃないかしら。こうなってくると,「次のサカつく」にも俄然期待しちゃうわよね。
 それがもし新しいハードで発売されるのであれば,何としてもゲイム機を買ってプレイしたい。あー妄想なんだけど懐かしいわね,この感覚。サカつくが今後,どうなるかは分からないわ。実際,最新作が発売されるかどうかすらも。でも,これだけは言えると思う。

 サッカーシミュレーションゲイムには2種類ある。サカつくか,それ以外か。

 まあ,セガの海外法人からは「Football Manager」っていうサッカーシミュレーションゲイムが出ているんですがね。私にとって,サカつくはそれくらいの存在ってことでいかがでしょうか。

 最後になりますが,サカつく25周年おめでとうございます! これからも期待しています!

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サカつくシリーズ25周年 特設サイト


「プロサッカークラブをつくろう! ロード・トゥ・ワールド」公式サイト

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