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Acer,小型筐体にGTX 1070搭載のゲーマー向けデスクトップPC「Predator G1」を国内発売。入手した実機を細かく見てみる
本機は,容積約16ℓというコンパクトなボディに「GeForce GTX 1070」を搭載する,最近流行の「小型筐体+ハイクラスGPU」な製品だ。
メーカー想定売価は25万5000円(税別)となっており,単純計算した税込価格は27万5400円となる。
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今回4Gamerでは,製品版相当というPredator G1の試作機へ事前に触れる機会を得たので,ファーストインプレッション的に製品概要を紹介してみたい。
電源は大型のACアダプターを2基使用
Predator G1は,2016年4月にAcerが米国ニューヨークで開いたイベントで発表した製品だ。別売りの専用キャリングケース(※日本での販売は未定)を用意して,持ち運べるサイズをアピールするなど,ハイスペックとコンパクトさの両立に重点を置いたPCとなっている。
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4Gamerに届いたPredator G1の製品ボックスを開封したところが下の写真だ。ご覧のとおり,中からは本体だけでなく,ACアダプターが2基と,スタンドのようなものが2つ出てきた。
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発表時点では,電源の仕様についてとくに言及がなかったので,小型の電源ユニットを内蔵しているのだろうと思っていたのだが,実際にはACアダプターを2基も使うという,驚きの仕様になっていたわけだ。
ACアダプターは,2基とも仕様は同じで,最大出力は約230W。これらの片方をグラフィックスカードへの電力供給専用として,もう片方をそれ以外の電力供給用として使うという,大胆な構成である。
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しばらく考えてから気付いたが,この物体の正体は,2基のACアダプターをひとまとめにするためのホルダーであった。下に示した写真を見てもらうと,その仕組みが分かると思うが,ホルダーで2基のACアダプターを挟み込むようになっていたわけだ。
こうまでして,ACアダプターを2基使うことにこだわる必要があるのかという疑問もあるが,面白い手法であることは確かだろう。
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前面には3か所にLEDイルミネーションを内蔵
ACアダプター周りはこれくらいにして,PC本体をチェックしていこう。
ボディは,奥行きの大きなブックシェルフ型とでもいった形状をしている。一見,横置きでも使えそうに見えるが,実際には左右両方の側面に吸気孔があるため,事実上縦置き専用だ。
サイズは実測で11.3(W)×410(D)×340(H)mm。大型のグラフィックスカードを内蔵するため,奥行きは相応にあるものの,デスクトップPCとしては確かにコンパクトといえよう。
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ここまでの写真では,本体前面のPredatorロゴとスリット,前面下部の吸気孔におけるLEDカラーは赤で統一してきたが,実のところこれらは,Acer独自の設定ソフトにより,発光色や発光パターンを別々にカスタマイズ可能だった。
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GTX 1070とCore i7-6700を搭載。グラフィックスカードの交換は可能だが難度高め
Predator G1のスペックを確認してみる。
冒頭でも軽く触れたが,本機はグラフィックスカードとして,GeForce GTX 1070のFounders Editionを搭載している。CPUは「Core i7-6700」で,メインメモリは8GB×2,ストレージはNVMe接続で容量256GBのSSDと,Serial ATA 6Gbps接続で容量1TBのHDDという構成になっていた。
また,Rivet Networks製の1000BASE-T対応有線LAN機能と,IEEE 802.11ac対応無線LAN機能を内蔵しており,有線LANと無線LANを同時に使用する「Killer DoubleShot Pro」もサポートしているとのことだ。
今回は,背面側にあるネジを2本外して,後方側にパネルをスライドさせるだけで外れる側板を実際に外し,内部構造も確認してみることにした。それが下の写真だが,本体正面向かって左側を見ると,CPUクーラーとは別に排気専用のブロワーファンがあり,熱が小さな筐体内に籠もらないよう配慮していることが窺える。
左側側面から見た写真で下側に見えるのはグラフィックスカード部で,ご覧のとおり,Predatorのロゴが書かれたプレートで覆われており,簡単には取り外しできないようになっていた。
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コンパクトな筐体なので,内部に拡張の余地は少ない。ただ,メモリスロットは4基あるので,メモリモジュールの増設(最大64GB)は可能だ。また,Serial ATA接続の2.5インチストレージを追加できる空きベイも1つある。ストレージやメモリの追加程度なら苦労せずにできるだろう。
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今回は試しにグラフィックスカードを取り外してみたが,外すべきネジが非常に多いため,少々苦労した。手順としては,背面側の赤いプラスチックカバーを外したうえで,カードのカバーに固定された2.5インチベイを外し,さらにカードのカバーや,ライザーカードを止めている多数のネジを外すという順序になる。
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税込27万円台という高めの価格設定ゆえに,かなり人を選ぶと思われるが,GeForce GTX 1070を搭載してこのサイズというのは,なかなかインパクトがある。「なぜかメモリアクセスがシングルチャネル」といったような,スペック面の弱点もこれといって見当たらないので,コンパクトなゲーム用デスクトップPCを求める人にとっては,なかなか面白い選択肢の登場といえるのではないだろうか。
AcerのPredator製品情報ページ
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