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SLI性能&最新ゲームとの互換性向上版公式β「ForceWare 163.69」公開
2007年9月18日0:00PM現在,同社日本語サイトにダウンロードページは用意されていないほか,日本語を含む多言語版はWindows XPおよび32bit版Windows Vista用しか用意されていない状態だが,すぐに入手したい人は以下に示した英語ページへのリンクからどうぞ。
→Windows XP用 ForceWare 163.69 Beta(68.8MB,多言語版)
→32bit版Windows Vista用 ForceWare 163.69 Beta(56.0MB,多言語版)
→64bit版Windows Vista用 ForceWare 163.69 Beta(68.8MB,英語版)
NVIDIAによれば,今回のドライバには二つのポイントがあるとのこと。一つはNVIDIA SLI(以下,SLI)パフォーマンスの向上で,DirectX 9/10およびOpenGLアプリケーションでの互換性と性能が向上しているという。NVIDIAは世界規模でSLIキャンペーンをスタートしているが,9月15日の記事でお伝えしたSLI DayやClub SLI(※日本ではSLI Clubと紹介されている)と合わせて,キャンペーンの目玉になるのが,今回のSLI最適化ドライバになるようだ。
もう一つはこの秋に登場する最新ゲームタイトルとの互換性向上である。Release 163の公式β版では,バージョンが上がるたび,とくに何の説明もないままリリースハイライト(Release Highlight)にタイトルの名前が増えていったのだが,ForceWare 163.69 Betaでは,「The Way It's Meant To Be Played」プログラムに参加する,以下のタイトルにおける互換性が向上したと明言されている。
- BioShock
- Crysis
- Enemy Territory: Quake Wars
- Hellgate: London
- World in Conflict
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なお,恒例のバグフィックスは以下のとおり。理由は不明だが,Release 163世代ですでに行われているバグフィックスの内容が,英文リリースノートにはいくつかそのままの形で残っている。4Gamerで紹介済みの項目については★マークをつけておいたので参考にしてほしい。多言語版の64bit版Windows Vista用ドライバがまだ用意されていないあたりなども踏まえると,NVIDIAの内部スケジュールがあって,それに遅れないよう,少々慌てて公開したのかもしれない。
●ForceWare 163.69 Betaで解決した主な問題(Windows XP)
- 日本語版NVIDIAコントロールパネルの日本語訳がおかしい問題★
- 「Battlefield 2」を実行し,グラフィックスオプションを高く設定すると,草の表示がおかしくなる問題
- GeForce 8800 GTX搭載環境で,「nTune 5.05.38.00」を利用すると,GPUファンコントロールがグレーアウトして利用できない,あるいはファン回転数を設定しても,適用すると以前の状態に戻ってしまう問題★
- GeForce 8600搭載環境で「Microsoft Rise of Nations: Rise of Legends」を実行し,ゲーム側から解像度を1920×1200ドット,アンチエイリアシングをMediumに設定すると,ゲームがクラッシュして Windowsデスクトップに戻ってしまう問題★
- GeForce 7800 GTX搭載環境で高解像度アナログテレビ出力を行えない問題★
- GeForce 7800 GTXのSLI環境で,コンポーネントビデオ出力設定を行っていると,SLIレンダリングオプションを利用できない問題★
- GeForce 7300 GT搭載環境で,解像度2560×1600ドット,4x AA設定で「Medieval II: Total War Kingdoms」のデモ版を実行すると,ブルースクリーンになってクラッシュする問題★
- GeForce 6150/6100搭載環境で「Battlefield 2」をプレイすると,画面表示がおかしくなる問題★
- GeForce 8800 GTXのSLI構成時に,一部SLI AAのビジュアルインジケータ(※NVIDIAコントロールパネルの「プレビュー」を指すと思われる)が,正しいものではなかった問題
- GeForce 8800 GTXのSLI構成時に,16xS SLI AAのビジュアルインジケータ(※NVIDIAコントロールパネルの「プレビュー」を指すと思われる)が,16xQ AAのものになってしまっていた問題★
- GeForce 8600のSLI構成でSLIのロードバランサーを表示させる設定を行っても実際には表示されない問題★
- GeForce 8500/8400/8300のSLI構成で,OpenGLデモが動作している状態でスタンバイから復帰するとブルースクリーンクラッシュが発生する問題★
- GeForce 7900 GTXのSLI構成でコンポーネント/コンポジット/Sビデオ出力を行うと画面表示がおかしくなる問題★
- GeForce 6800 GTのSLI構成で画面解像度を1280×800ドット以下にすると画面表示がおかしくなる問題★
●ForceWare 163.69 Betaで解決した主な問題(32bit版Windows Vista)
- システム再起動後の初回起動時,NVIDIAコントロールパネルの起動に1分近くかかることがある問題★
- システムを再起動すると,NVIDIAコントロールパネルで行ったいくつかのアプリケーション設定がデフォルトに戻ってしまう問題★
- スリープモードから復帰すると画面表示がおかしくなったり画面に何も表示されなくなったりする問題。この問題はシステムやディスプレイに依存し,ごく一部のシステムでのみで発生するため,マザーボードのBIOSアップデートで解決する場合もある。
- 「Company of Heroes」のDirectX 10版を,高解像度環境や高いアンチエイリアシング設定で実行すると「Out-of-Memory」エラーの発生することがある問題★
- GeForce 8で「Lost Planet: Extreme Condition」のDirectX 10版をプレイすると,「Driver stopped responding」エラーが発生する問題★
- GeForce 8800 GTX搭載環境で,Direct3Dアプリケーションを実行したり終了させたりすると,ドライバの持つ色補正機能「Digital Vibrance Correction」が無効になる問題★
- GeForce 8800 GTS搭載環境でNVIDIAの「Smoke」をフルスクリーン実行すると画面表示がおかしくなる問題★
- GeForce 8800 GTX搭載環境で「フラットパネルスケーリングの変更」ページのオプションが二つ機能しない問題★
- GeForce 8800 GTX搭載環境で「ドライバの追加と削除」からグラフィックスドライバをアンインストールすると,一部のファイルが削除されずHDD上に残ってしまう問題
- GeForce 8800 GTX搭載環境で「Star Wars: Republic Commando」をプレイすると,画面表示が一部おかしくなる問題
- GeForce 8800 GTXもしくはGeForce 8600搭載環境で「Supreme Commander」を実行し,最高設定でゲームをプレイするとゲームプログラムがクラッシュする問題
- GeForce 8600 GTS搭載環境でMicrosoftのDirectX SDKにある「Blob」デモをフルスクリーンで実行し,「multisample type」に設定すると,画面に何も表示されなくなる問題★
- GeForce 8600搭載環境で「Battlefield 2」を実行し,解像度を1920×1440ドット,アンチエイリアシング設定を8x AAに指定すると,ゲームプログラムがクラッシュしてデスクトップに戻ってしまう問題
- GeForce 8600搭載環境でマウスカーソルをスタートボタン→「All Programs」→「Media Center」と動かすと「Driver stopped responding」エラーが発生する問題★
- GeForce 7900 GTX搭載環境で,NVIDIAコントロールパネルで高解像度アナログビデオ出力設定項目で解像度設定の変更を行ってからキャンセルすると,画面表示がおかしくなる問題
- GeForce 7900 GTX搭載環境で「Quake 4」をプレイすると,空やほかのオブジェクトが真っ黒に描画される問題★
- GeForce 7800 GTX搭載環境で高解像度アナログテレビ出力を行えない問題★
- GeForce 7300 GT搭載環境で,ハイバネートモードから高解像度ビデオ出力(コンポーネント)+CRTディスプレイ接続のデュアルディスプレイクローン出力に復帰させると,CRTディスプレイの同期が切れてに何も表示されなくなる問題
- GeForce 6800 GT搭載環境で,解像度設定を高くすると画面に何も表示されなくなることがある問題
- GeForce 6600搭載環境でデジタルもしくはアナログディスプレイ出力(※原文:DVI or VGA display)から高解像度アナログビデオ出力に切り替えると,その後出力先を変更できなくなる問題
- SLI構成時にNVIDIAコントロールパネルから「SLI Visual Indicators」を有効化したり無効化したりすると,画面が短時間明滅する問題
- SLI構成で「World in Conflict」のDirectX 10版をプレイすると画面がちらつく問題★
- SLI構成で「S.T.A.L.K.E.R.: Shadow of Chernobyl」をプレイすると,シングルGPU環境よりもフレームレートの低下する場合がある問題★
- GeForce 8のSLI構成時に「Call of Juarez」のDirectX 10版をプレイすると,冒頭のビデオ再生時に画面がちらつく問題★
- GeForce 8800 GTXのSLI構成時に,NVIDIAコントロールパネルのRGBガンマ補正用スライダーがうまく動作しない問題★
- GeForce 8800 GTXのSLI構成時に「Microsoft Fable: the Lost Chapters」を実行したり終了させたりするとブルースクリーンクラッシュが発生する問題★
- GeForce 8800のSLI構成時に「Company of Heroes」のDirectX 10版を実行すると,ベンチマークモードで画面表示がおかしくなる問題
- GeForce 8800 GTXのSLI構成時にコンポジットビデオ出力を有効化すると画面に何も表示されなくなり,システムがハングアップする問題
- GeForce 8800 GTXもしくはGeForce 7950 GX2のQuad SLI構成時(※なぜGeForce 8800 GTXのQuad SLIについて言及があるのかは不明)にNVIDIAコントロールパネルから「Identify Displays」を行うと同コントロールパネルがクラッシュする問題
- GeForce 8600のSLI構成時にWebブラウザを使っていると「Driver stopped responding」エラーが発生する問題★
- GeForce 8600のSLI構成で「Microsoft Age of Empires III」をプレイして終了させると,ブルースクリーンクラッシュが発生したり,画面に何も表示されなくなったりする問題★
- GeForce 8600のSLI構成で,画面解像度を1600×1200ドット,アンチエイリアシングを8x AAに設定して「3DMark06」のGT2を実行すると,画面表示がかなりおかしくなる問題★
- GeForce 8500/8400/8300のSLI構成でSLIの有効/無効を切り替えると,デスクトップ解像度が800×600ドットにリセットされてしまう問題★
- GeForce 8500/8400/8300のSLI構成で「Company of Heroes」のDirectX 10版を実行し,高いグラフィックス設定でプレイするとゲームがクラッシュする問題★
- GeForce 8500/8400/8300のSLI構成で「Serious Sam II」を実行して,ゲーム画面を最小化すると,画面に何も表示されなくなる問題★
- GeForce 7900 GTXのSLI構成でコンポーネント/コンポジット/Sビデオ出力を行うとDirect3Dアプリケーション実行時に画面表示がおかしくなる問題
- GeForce 7600 GSのSLI構成時に,解像度1920×1200ドット,4x AA&16x AF設定で「3DMark05」を実行するとアプリケーションがクラッシュする問題
- GeForce 7300 GTのSLI構成時に解像度1920×1200ドットで「3DMark05」を実行するとシステムがハングアップする問題題
- GeForce 7300 GTのSLI構成で「Tiger Woods PGA Tour 07」を実行し,デフォルトの描画設定のままプレイすると,画面に何も表示されなくなる問題★
●ForceWare 163.69 Betaで解決した主な問題(64bit版Windows Vista)
- システム再起動後の初回起動時,NVIDIAコントロールパネルの起動に1分近くかかることがある問題★
- システムを再起動すると,NVIDIAコントロールパネルで行ったいくつかのアプリケーション設定がデフォルトに戻ってしまう問題★
- スリープモードから復帰すると,画面表示がおかしくなったり,ディスプレイに何も表示されなくなったりする問題
- GeForce 8で「Lost Planet: Extreme Condition」のDirectX 10版をプレイすると,「Driver stopped responding」エラーが発生する問題
- GeForce 8600搭載環境でマウスカーソルをスタートボタン→「All Programs」→「Media Center」と動かすと「Driver stopped responding」エラーが発生する問題★
- GeForce 7900 GTX搭載環境で,NVIDIAコントロールパネルで高解像度アナログビデオ出力設定項目で解像度設定の変更を行ってからキャンセルすると,画面表示がおかしくなる問題
- GeForce 7300 GT搭載環境で,ハイバネートモードから高解像度ビデオ出力(コンポーネント)+CRTディスプレイ接続のデュアルディスプレイクローン出力に復帰させると,CRTディスプレイの同期が切れてに何も表示されなくなる問題
- GeForce 8500/8400/8300のSLI構成で,UAC(User Account Control)が有効化されていると,SLIの有効/無効を切り替えるたびにシステムが自動的に再起動する問題★
総じて,この秋に登場するゲームを積極的に遊ぶ予定の人達や,SLIユーザーにとっては,大いに意味のあるバージョンといえそうだ。このほか,例によって紹介していないが,ビデオ再生周りのバグフィックスも進んでおり,そちらを期待する人達にも相応の価値はあるだろう。
また,NVIDIAの運営するコミュニティサイト「nZone」に「WHQL coming soon」と書かれていた点についてNVIDIAに確認したところ,本β版は現在WHQL検証中で,問題がなければ2,3日以内に正式版としてリリースされる予定とのことだった。要するに,ForceWare 163.69 Betaは公開候補版に近い位置づけのβ版というわけで,“いつもの”公式β版よりも信頼度は高そうだ。β版はβ版なので,導入はくれぐれも自己責任で行ってほしいが,今回は迷ったら導入するのが正解かもしれない。
- 関連タイトル:
GeForce Driver
- この記事のURL:
Copyright(C)2011 NVIDIA Corporation




















