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2011年度ゲーム関連上場企業30社の決算状況を見る
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印刷2012/05/26 00:00

業界動向

2011年度ゲーム関連上場企業30社の決算状況を見る

 2012年5月中旬でゲーム関係各社の決算が出揃った。
 ここでは2011年4月1日から2012年3月31日までを目安とした期間での各社の売上高と純利益を中心に各社の経営動向を追ってみたい。今回は,ソーシャルゲーム関係でエイティングとKLabを新たに加え,上場廃止となったゲームオンを除いた計30社の決算短信をもとにしたデータを集計している。なお,各社で決算時期は異なるのだが,ここでは便宜上,日本の会計年度に合わせた形で四半期を定義しているので注意してほしい。
 記事ではおおまかにプラットフォーマー,コンシューマゲーム,オンラインゲーム,ソーシャルゲームといった感じの順番で配置してはいるが,作業上の都合からきっちりとそのとおりになっていない場合がある,ジャンル内は順不同ということでご容赦願いたい。
 それでは,さっそく各社の動向を見ていきたい。


ソニー


単位は100万円(以下,Microsoftを除き,同)
2011年度ゲーム関連上場企業30社の決算状況を見る
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 ゲームを含むコンシューマプロダクツ部門では,営業利益ベースで2200億円の大きな赤字を記録している。この半分近くは売上げの低下による減収,残りは東日本大震災やタイの洪水などでの生産基盤への損害による原価率の悪化,サムスンとの合弁で設立した液晶パネル製造会社の売却損益など,さまざまな要因によるもの。金融分野などが好調だったため,全社的には673億円の営業赤字に収まっていたのだが,税引き後の純利益では4567億円の赤字となった。
 ゲーム部門を見ると,前年に対してやや縮小気味の売上げになっている。これは2011年8月に行われたPlayStation 3の戦略的価格改定などが主要因となっているほか,ハードウェアの販売台数自体も前年度を下回っていることが影響している。とはいえ,PS3,PSPとも年度内の販売見通し台数に比べて120%,113%と,かなり健闘はしている。
 ソフトウェア売上げでは,PS3は上昇,PSPは下降という流れだ。今回の決算ではPS Vita単独の集計は行われていないのだが,新プラットフォームの立ち上げから定着までには時間がかかるもの。PS3とPSPでいましばらくゲーム部門を支えられるのかに注目したい。


Microsoft


単位は100万ドル
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 全社的にはもう文句の付けようのない推移で高い利益率を維持している。これだけの規模の会社で30%近い利益率というのは驚異的だ。しかし,ゲーム部門に限れば,前年に対してかなり利益率が下がっているように見受けられる。年末期には,記録的な売上げを達成しているのだが,利益自体はさほど上がっていない。グラフを見ると,第4四半期の売上げはさほど大きくもないものの,そう悪いわけでもない。2008年以降で最大の四半期赤字を出すような理由が思い浮かばないのだが。


任天堂


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 全体に元気のない流れが目立つグラフになっている。プラットフォーム切り替え期特有のコンテンツ制作パイプラインのストールによるタイトル数の減少はいたしかたないとしても,昨今のゲーム開発期間長期化によって,その影響は大きく出ているようだ。そんな時期にあえて3DSとWiiの値下げを行うなど,今期は利益度外視の展開が行われている。基礎体力がある会社だからこそできる決断であろう。
 ただし円高の進行度合いについては想定外だったようで,当初,ギリギリ黒字くらいの見積もりで組まれていた計画が完全に赤字に振れてしまっている。それでも,第3四半期,第4四半期では黒字に転換してきており,大幅値下げの3DSも,夏には逆ザヤが解消されるとのことなので,構造的な問題は解決されつつあると言っていいだろう。


バンダイナムコホールディングス


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 おもちゃ関係も好調でゲームを含んだコンテンツ部門も好調と,全体的に安定した推移のグラフになっている。ゲーム関係を見ると,大きな利益を挙げているのはアーケードゲームだったりする。「湾岸ミッドナイト マキシマムチューン4」ほか,プライズものが好調だったようだ。売上げベースで当初の通期計画より164億円の上積みとなっている。コンシューマゲーム関係も好調で,こちらは90億円の上積みとなった。
 ネットワークゲーム系は,従来「その他・調整」の項目に入っていたのだが,第4四半期の決算報告書から独立した項目として計上されるようになった。バンダイナムコは,ソーシャルゲーム展開で少し出遅れていた感があったのだが,いきなり会員数215万人,336億円の売上げを達成している。「ドラゴンコレクション」などで累計会員数2000万人のコナミでさえ367億円であることを思えば,恐ろしい勢いで売上げが伸びていることが分かる。売上げ比率で見ると,全体の30%未満ではあるものの,利益率などを考えるとかなり重要な部門になったと見ていいだろう。


カプコン


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 ここ数年,大型タイトルの投入時期が重なっており,山の時期と谷の時期が見えているカプコン。過去最高益を挙げた昨年は山の時期,今年は谷の時期になる。それでも3本のミリオンヒットを記録しているあたりはさすがで,昨年よりは落ち込んだもののかなり高い売上げと利益を維持している。
 モバイル・ソーシャル関係では,「スマーフビレッジ」や「スヌーピー ストリート」「みんなとモンハン カードマスター」などが着実に利益を挙げているのだが,全体に対する売上げ比率は11%と,さほど大きくはない。
 来期は,今期から発売がずれた大型タイトルが集中することからまた山の時期となりそうで,すでに過去最高益が予測されている。


コナミ


一番下はコンシューマゲーム(青)とソーシャルゲーム(オレンジ)の売上高推移
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 全社的に見ると,相変わらず変動の少ない安定感が際立っているコナミ。
 前回の決算関係記事から各社のゲーム部門だけを抜き出したグラフも用意するようにしていたのだが,コナミについてはコンシューマとソーシャルの推移グラフにしていたので,今回はゲーム部門(デジタルエンタテインメント事業部)の売上高と営業利益をまとめたグラフも加えて掲載しておく。見ると,変動はあるものの,他社と比較して安定した利益を確保した推移になっているように思われる。
 コナミというと,ソーシャルゲーム系が好調で,一時はコンシューマゲームの売上高に並んだこともあったほどだが,売上げの伸び自体は着実ではあるもののゆるやかだ。それでもゲーム全体でのソーシャルの売上げ比率は45%に迫っており,最もソーシャルの波に乗った会社の一つとなっている。
 ちなみに,2010年度以前の各四半期の決算短信では,ゲームソフト→ソーシャルゲームの順に紹介されていたのだが,2011年度のものでは,ソーシャルゲーム→ゲームソフトの順になっており,同社の注力のほどはここからも見てとれる。


セガサミーホールディングス


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 パチンコ関係は好調そうなセガサミーだが,ゲーム系では合理化などを軸とした構造改革策が断行されている。それと関連した事業再編に伴って大きな特別損失が計上されていることもあって,第4四半期の純利益は赤字を記録している。確かに,最近のゲーム部門の赤字傾向はグラフからも見て取れる。全社では第3四半期の利益が大きかったので,この機に大鉈を振るっておこうということかもしれない。決算発表と同時に,ネットワークゲームを専門とするセガネットワークスの新設も発表されている。
 なお,2011年度に発売されたタイトルでは,「Mario & Sonic at the London 2012 Olympic Games」「ソニックジェネレーションズ 白の時空/青の冒険」「パワースマッシュ4」がミリオンを記録している。


コーエーテクモホールディングス


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 売上高は前年比10%増し程度なのだが,利益は約70%増しと大幅な増益を果たしている。コストダウンの徹底と利益率の高いソーシャル・モバイル分野への取り組みの成果だろう。ゲームソフトでは,各ナンバリングタイトルが順調に推移したことや,「ワンピース 海賊無双」などのコラボレーションタイトルも好調な売上げとなっている。
 ソーシャルゲームでは,「100万人の信長の野望」などが順調に推移したほか,3月14日にはゲーム志向のコミュニティサイトmy GAMECITYのサービスを開始している。ソーシャルゲームでの国内累計会員数は500万人を突破したとのこと。ソーシャルゲームの売上げ比率も全体の20%程度になっている。


スクウェア・エニックス・ホールディングス


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 ゲーム事業を再建中のスクウェア・エニックス。2011年度は,かなり堅い計画で臨んでいたようだが,ほぼ計画通りの結果となっている。各四半期の利益も確保されており,再建への道は順調に進みつつあるように思われる。
 ゲームソフトでは,「Deus-Ex」「ファイナルファンタジーXIII-2」などが好調。ソーシャルゲーム系でも,「戦国IXA」で90万人,「ファイナルファンタジー ブリゲイド」で200万人,「拡散性ミリオンアーサー」で30万人といった会員数を集めており,ほとんどはずれなしの快進撃を続けている。
 なお,ソーシャル部門のみでの売上げは数字では発表されていないのだが,公開されているグラフから読み取ると,概算で160億円程度の模様。ゲーム全体での売上げ比率は22%程度といったところか。
 来期(2012年度)は,より本格的な収益改善を目指すとのことだが,事業計画自体は,今年とほぼ同じくらいの数値に抑えられている。


日本ファルコム


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 2011年度も秋に新作を出す流れで,いつもどおりといった感じのファルコムの推移。第4四半期で赤字になっているが,全体的には当初の予定を上回る結果となっている。これは,同社の「英雄伝説 碧の軌跡」など軌跡シリーズや「Ys SEVEN」などの既存タイトルやダウンロード販売が好調だったほか,零の軌跡のアニメーションなどが好評だったことによるものだという。同社のゲームを題材にしたオンラインゲームやアプリの引き合いも増えているとのこと。
 2012年度は,7月に「那由多の軌跡」が発売されるほか,PS Vitaで「イース〜セルセタの樹海〜」が予定されている。


マーベラスAQL


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 AQインタラクティブ,ライブウェアとの合併後,初の期末決算となる。グラフからも分かるように,売上げ自体は減っている感じだが,利益面では伸びが確認できる。「ブラウザ三国志」をはじめとしたオンライン事業とコンシューマ事業の売上げを比べると,ほぼ同程度ながら,オンライン事業のほうがわずかに上回っている。さらに,これらと同程度の規模で音楽映像事業が展開されているので,かなりバランスのよい多角化が実現されていることが分かる。


ユークス


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 2011年10月の「リアルスティール」,11月の「WWE’12」の発売などで,売上げを伸ばしている。為替差損で目減りはしているものの,ブシロードへの新日本プロレス売却による特別利益が計上されているため,純利益が大きく伸びている。全体にWWE頼みの傾向は強いのだが,パチンコやソーシャルゲームなどへの多角化も進められているようだ。


日本一ソフトウェア


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 第2四半期の「魔界戦記ディスガイア4」海外発売,第3四半期の「魔界戦記ディスガイア3 Return」「魔界戦記ディスガイア4 フーカ&デスコ編はじめました」など,主にディスガイアシリーズで大きな売上げを立てた2011年度。第4四半期に大きな動きはなかった。
 オンライン事業として,DLCのダウンロード販売やスマートフォン用アプリの販売も手がけているが,こちらもディスガイア4のDLCとゲームアプリ「無限魔界ディスガイア」が中心となっている。決算短信で対処すべき課題として「ディスガイアに並ぶコンテンツの創出」が挙げられているのもむべなるかなといったところ。


トーセ


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 受託開発の大手。開発遅れなども出たようだが大型タイトルが好調で当初計画を上回る状況。2011年9月から2012年2月の期間に開発を完了したゲームの内訳を見ると,ニンテンドーDSが3本,ニンテンドー3DSが6本,PSPが2本,PS Vitaが2本,PlayStation 3が1本,アミューズメント機器が1本となっている。8月末までに開発するタイトルについては,3DSが6本,PSPが2本,PS Vitaが2本(1本はDL版のみ),PS3が1本,Wiiが1本となっている。当初計画と比べるとPS Vitaの実績が大きく下がっている。モバイル分野では,フィーチャーフォンの比率が下がり,Android向けが急伸している。とはいうものの,当初計画でiOS向け16本,Andorid向け32本としていたものが,見込みではiOS向け19本,Android向け28本となっており,期待していたほどの伸びではなかったというところだろうか。


エイティング


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 ゲームソフトの受託開発を中心に行っている会社だ。開発時期のずれ込みなどでゲーム部門の売上げはやや落ち込んでいる。モバイル向けのソーシャルゲーム関係は好調だが,開発体制の拡充を優先しているため,赤字先行となっている。純利益が落ち込んでいるのは,主に2012年3月に,子会社であるエイティングネットワークスを解散したため。公開間近かと思われた「GIGANTOMAKHIA」(と思われるゲーム)の開発中止で特別損失が計上されている。


ケイブ


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 「しろつく」などでいち早く業態転換を果たしていたケイブ。この半年間で見ると,ゲーム部分でのソーシャルゲームの売上げ比率は95%以上になっている。しかし,最近は利益が落ち込んでおり,多タイトル展開よりもビッグタイトルに集中する方向に見直しを行っていた。2011年12月リリースの「エンジェルコード」ではカードバトルを採用し,実績を挙げている。これまで同社が扱っていた箱庭系と比べてカードバトル系では課金単価が高いとのことで,同社ではカードバトル用のシステムをフレームワーク化している。しかし,それらの研究開発費などが今期では回収できなかったことや,不採算コンテンツの整理などで今期は赤字を計上している。
 カードゲームにシフトしたところで持ち上がったコンプガチャ問題では,いち早く終了を発表し,業績への影響は軽微であるとしている。


ネクソン


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 オンラインゲーム系では圧倒的な売上げを誇るネクソン。北米市場では苦戦しているようだが,中国市場での伸びが大きく,前年比+89%の売上げ増を示している。市場規模からしてまだまだ伸びは続きそうだ。ソーシャルゲーム勢と比べても圧巻の利益率となっており,上場で得た資金とともに今後の展開が注目される。世界的な大手企業の買収といった途方もない噂も出ていたが,そういった話が出るくらいの注目企業になっているのは確かだと言ってもよいだろう。


ガンホー・オンライン・エンターテイメント


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 スマートフォンへの展開が功を奏し,「ラグナロクオンライン」一極依存が目立っていた収支構造が,ようやく大きく動こうとしている。とはいえ,「パズル&ドラゴンズ」などのヒットが注目されるモバイルコンシューマ部門では,なぜか赤字が経常されている。コンシューマゲームの原価がかかりすぎているのだろうか。
 世を騒がせたコンプガチャへの対応では,同社ゲームの場合,ガチャで手に入るアイテムはゲーム内の報酬で出るものと同じであるため,今後はガチャからの導線をなくして,ゲーム内報酬でアイテムを集めてアイテムをコンプリートすると報酬がもらえるような部分だけを残すように変更していくという方針が示された。同社のタイトルでは「ケリ姫クエスト」と「戦国テンカトリガー」にコンプガチャが使われているので,上記の対応を行うということが早期に発表されていたのだが,後日の発表では「エミルクロニクルオンライン」でもコンプガチャ要素を除く対応を行うため,アップデートの延期が行われている。やはり,ソーシャルゲームだけの対応ではすまないようだ。


ベクター


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 2011年度は,クライアント型MMORPGを5作とブラウザゲーム1作をリリースしている。PCオンラインゲームは堅調で増益を果たしているが,モバイル系は前年割れの結果となり,オンラインゲーム以外の事業は縮小傾向となった。このほか,2011年3月に発生した不正アクセスにより,対策費などが特別損失として計上されたほか,クレジットカード決済が使用できないことなどにより収益にも影響が出ている。これは2012年度まで続いている問題であり,今後の展開はやや不透明だ。


アエリア


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 国内外でオンラインゲームをサービスしているアエリア。とくに海外での成長は続いており,全世界での累計会員数は3000万人を超えている。オンラインゲームは好調であるものの,今期は広告の先行投資などで部門としては赤字になっている。不動産部門も営業赤字という状況だ。
 とはいうものの,四半期ごとの純利益では,2009年第2四半期以来の黒字を記録している。これは2011年度に行われた固定資産と子会社の売却益などがこの四半期に入ってきたためだと思われる。オンラインゲームへ集中という方針が示されているが,構造改革の完遂までには,まだしばらくかかりそうだ。


フェイス


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 ウェブマネーの売却後は売上高などが大きく低下している。このままのグラフだと少し分かりにくいので,ゲームを含むと思われるコンテンツ事業についての変位を,別の形でまとめてみたのが下側のグラフだ。利益は営業利益ベースである。過去のデータと比べると売上げ規模は減少しているが,利益は確保されており,安定性も高いことが分かる。


インデックス


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 アトラスを吸収してコンシューマゲームやソーシャルゲームなどを展開しているインデックス。いくつかのタイトルで開発の遅れが出ており,今四半期での売上げが減少している。一時より有利子負債は着実に減っているとしているが,まだ211億円が残っている。
 今後,「GANTS/XAOS」「ペルソナ4」などのソーシャルゲームを展開する予定であることや,スマートフォン向けのゲーム開発を国内の1/5でできるという,バンコクに開設したスタジオを稼動させることで巻き返しを狙っているようだ。


ソネットエンタテインメント


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 ネットワーク事業は堅調で,震災などの影響はあったものの,前年比で-1%程度の売上減で収まっている。本業が大きすぎてゲーム系の動向が分かりにくいので,ゲーム系を含むメディア・エンタテインメント事業から,医療情報サイトであるエムスリーを除いたゲーム系部門の業績を集計したグラフも用意した。最近の動向では,ゲームの利益率が目に見えて改善されていることが分かる。これには,モバイルゲームが好調であったこと,オンラインゲームでのコスト削減が寄与しているという。


サイバーステップ


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 国内,海外ともに売上げが順調に推移したことと,全社的なコスト削減の効果などによって利益が改善されているという。2009年にキャッシュフローがマイナスになって危機的な状況だったのだが,現在のキャッシュフローは正常に戻っている。
 前四半期と比べて売上げが1億4000万円ほど上がっているのに利益がガクッと落ちているのは,本社移転で1億円程度の特別損失を出したからと考えていいだろう。


ガーラ


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 「IL:Soul Bringer」の停止などもあって,全体的な売上げは落ち込んでいる。地域的に見ると,日本と韓国の落ち込みが激しい。さらに米,欧,韓の事業所で当初予定の収益が見込めないタイトルに対して減損処理が行われたこと,新規事業(ETERNAL BLADEのことか)の準備費の増大で,利益面でも第4四半期に大きな赤字が計上されている。
 ILがETERNAL BLADEとしてきちんと再建されれば,穴も埋まって正常な流れになると思われるので,その成否には注目したいところだ。


サイバーエージェント


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 インターネット広告やアメーバなどを展開する巨大企業だが,今期は過去最高の業績を達成している。なお,一時業績を押し上げていたアメーバ事業は好調ながらも伸びは止まった感じだ。第4四半期の利益を大きく押し上げているのがSAP事業だ。要はソーシャルゲームなのだが,「アイドルマスターシンデレラガールズ」「神撃のバハムート」などの有力IPが投入されており,6か月前と比べると,四半期ごとに倍,倍のペースで売上げを伸ばしている。


KLab


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 携帯電話系開発の老舗だが,最近ではソーシャル事業が売上高の9割を占めるようになってきている。コンプガチャ問題に関連して,コンプガチャ導入前と導入後での売上げの伸びは15%であることから,コンプガチャ廃止により最大で15%の影響が出る可能性があると発表していたが,グラフから見る全体的な成長具合からして,一要素の影響はもっと薄そうな気配ではある。スマートフォン用ゲーム開発にも乗り出しており,今後はグローバルマーケットを狙うという。


ディー・エヌ・エー


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 完全に勢いが止まったかに見えたDeNAが急激な盛り返し。第3四半期時に描いていた予定をやや上回る結果を出した。懸案となっていたカードバトルゲームへの対応やスマートフォン対応も進んでおり,勢いを取り戻している。
 決算資料ではこれまで表に出てこなかった海外での成果もようやく見えてきた。「神撃のバハムート」はGoogle Playで高順位を維持しており,日本のソーシャルゲーム運営で成果を挙げていたイベントなどのノウハウが海外でも通用することが示されている。とはいえ海外売上げ比率などは公開されておらず,提携先でサービスが開始されている中国や韓国の状況にも言及されていない。グローバル展開については,もう少し静観する必要があるかもしれない。


グリー


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 快進撃を続けていた伸び率はさすがに鈍化した感じはあるものの,まだまだ伸び続けているグリー。決算資料では,IVR認証以降,大手オークションサイトで毎日2000〜3000件あったRMT件数が1000件程度になっていることから,RMT対策が功を奏していることを強調している。
 一方,グローバル展開については,まだ数字が出ていない。スマートフォン向けにグローバルタイトルである「Zombie Jombie」「Alien Family」「Dino Life」がリリースされているものの,一時的に3,4位に入ったという程度の情報しかない。先日ようやくOpenFaintを統合したグローバル版のGREE Platformが発表され,今後はスマートフォンでの展開が期待される。


ミクシィ


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 年度内に限れば売上げ・利益ともに伸び傾向は見られる。一部新聞で身売り説が報道されたり,決算後1週間近く経ってもIRページに掲載されなかったりと,少々気にかかるところもあったのだが,数字自体は極端に悪いわけではない。ただし,利益率の低下は気になるところか。アプリ売上げが広告売上げを抜いたことなどでも話題になっており,ゲーマー的には歓迎すべきところかもしれないが,会社的には広告売上げが低下したことのほうが問題かもしれない。SNSとしての存在感では,日本ではイマイチと言われていたFacebookにも食われがちであり,本業のてこ入れも必要かもしれない。


 快進撃を続けるディー・エヌ・エーとグリーの四半期売上高の合計が,近年で最低となった任天堂のそれと並ぶところまできたというのは感慨深い。
 プラットフォームの切り替え期で苦戦するのはプラットフォーマーの宿命と言えるものだが,プラットフォームが立ち上がれば,売上げ・利益ともに跳ね上がってくるので,端境期をいかに短くするかがポイントになってくる。今後,まだまだ新プラットフォームも出てくるので,各社の対応に注目しておきたい。
 コンシューマゲームメーカーでは,ソーシャルゲームへの進出がますます進んでいる。ソーシャルゲームは利益率が高く,とくにカードバトルものでは客単価を上げやすいことから,新作が集中している状況となっている。半面,気軽に課金ガチャを回せることが仇となって,消費者庁の指導が行われることにもなっており,コンプガチャ以外に今後どのような影響が出てくるのかが気になるところだ。

 震災などもあって決して好条件ではなかった2011年度。全体的に経営再建に向けて大鉈を振るっているところの数字が悪くなっているのだが,これはある程度しかたないことであろう。構造改革でよりよい結果が出てくることに期待したい。
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