ゲームで貯めたポイントで，ゲームを安く買ったり，社会貢献したり！　オンラインストアのポイントサービスガイド

　PlayStation Storeやニンテンドーeショップ（My Nintendo Store），Microsoft Storeなどのオンラインストアは，ほとんどのゲーマーが利用していると思うが，そのポイントサービスまでしっかり使いこなしている人はどれくらいいるだろうか。

　ゲームを買ったり，プレイしたりすることで得られるポイントを，さまざまなグッズと交換できたり，新しいゲームの購入に充てたりできるので，これを使わない手はない。本稿で，「PlayStation Stars」「マイニンテンドーポイントプログラム」「Microsoft Rewards」の3サービスを紹介しよう。

目次
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・PlayStation Stars
・マイニンテンドーポイントプログラム
・Microsoft Rewards

PlayStation Stars

　PlayStation Starsは，PlayStation Networkのアカウント所持者を対象としたポイントサービス。ゲームの購入やプレイで貯まるポイントを使って，スマートフォンアプリ「PlayStation App」内のディスプレイケースに飾れる「コレクティブル」（デジタルアイテム）やゲームタイトルを入手したり，ウォレットチャージができたりする。

　ダウンロードタイトルの購入本数やトロフィーの獲得数といった「マイルストーン」を達成することで，ユーザーの「レベル」が上がるのも大きな特徴だ。
　レベルは1〜4に分かれており，レベルが上になると，限定のコレクティブルが入手できたり，カスタマーサポートのチャットを使う際，優先的に案内されたりといったサービスが受けられる。

●ポイント入手方法
　ポイントはPlayStation Storeでの購入や「キャンペーン」の達成で得られる。有効期限はPlayStation Starsアカウントの残高に表示された日から24か月後の月末。

　PlayStation Storeの購入では，購入額の数字×0.1のポイントがもらえる。PlayStation Storeはオンラインストアなので当然といえば当然だが，パッケージ版タイトルの購入ではポイントを得られない。

　ポイントがもらえるキャンペーンのほとんどは，対象となっているゲームをプレイするだけで達成となる。自分のライブラリにあれば，ひとまず起動しておくといいだろう。ただし，事前にキャンペーンを「開始」させておく必要がある。

　例えば，「PlayStation VR2 ショータイム」というキャンペーンでは，「Horizon Call of the Mountain」「バイオハザード ヴィレッジ」「グランツーリスモ7」といったタイトルをPS VR2でプレイすると，50ポイントを得られる。
　また，「PlayStation PlusでNBAファイナルをプレイ」（フリープレイタイトルとなっている「NBA 2K23」をプレイ）のように，PS Plus会員限定のものもある。

キャンペーンの一例。画面下のボタンで開始しよう

　ポイントではなくコレクティブルをもらえるキャンペーンもある。例えば，「生存」というキャンペーンは，「PUBG」など，対象となっているサバイバル系ゲームのいずれかをプレイすれば達成となり，「Winner Winner Chicken Dinner！」（日本では「勝った！勝った！夕飯はドン勝だ！」）にちなんだフライドチキンのコレクティブルをもらえる。

　キャンペーンの中には謎かけもあり，その答となるPSタイトルをプレイすることでコレクティブルがもらえることもある。

コレクティブル「32人目の社員」（左）は，ソニー・インタラクティブエンタテインメントのインディーズ イニシアチブ代表を務める吉田修平氏にちなんだもの。「Sony AM Radio TR-1818」（右）はソニーがかつて販売していた二つ折りラジオを再現したもので，PS Plusのゲームカタログにある「1997年前後の曲にマッチしたゲーム」をプレイすると達成

●ポイント使用方法
　貯めたポイントは，PS StoreのウォレットチャージやPS4/PS5タイトルといった「PlayStation Store リワード」のアイテムと交換可能だ。
　本稿執筆時点でのウォレットチャージは，1750ポイントで700円，7250ポイントで2900円の2種類となっており，例えば「手持ちの100ポイント分をチャージしたい」といったことはできない。ポイントとの交換対象ゲームは，「Enter the Gungeon」（2500ポイント），「CupHead」（5000ポイント），「A Short Hike」（2000ポイント）などとなっている。
　公式サイトによれば，コレクティブルの中にはポイントで交換できるものもあるという。本稿執筆時点では見当たらなかったため，将来的に登場予定ということだろう。

コレクティブルの中には，過去に所有していたPlayStationハードウェアに合わせて無料でもらえるものも。PS3のコレクティブルは色まで合わせてくれるので，懐かしくなると請け合い

コレクティブルを飾る「ディスプレイケース」は入会時に複数もらえる

●賢い貯め方・使い方
　ウォレットチャージとの交換からレートを計算すると，1ポイントは0.4円となる。ゲームタイトルと交換するときは，ポイントから出した金額と，実際の販売価格との差をチェックしたほうがいいだろう。
　例えば「Enter the Gungeon」は2500ポイント×0.4で1000円相当となり，実際の販売価格である1540円より割安で入手できる。一方で「CupHead」は5000ポイント×0.4で2000円相当となるが，これは実際の販売価格である1980円よりも若干高くなってしまうのだ。
　また，PS Storeでセール価格になっていても，交換に必要なポイントには反映されないので，その意味でも実際の販売価格は確認しておきたい。
　手持ちのポイントを使うのと，新たに出費するのでは意味合いが違うが，少しでも効率的に使いたいなら，こういったところまで気を配るといいだろう。

マイニンテンドーポイントプログラム

　Nintendo Switch用ソフトやスマートフォンアプリの利用で貯められるのが「マイニンテンドーポイント」だ。

　ポイントが2種類あるのも特徴で，お題をこなすともらえる「プラチナポイント」では，ゲーム内アイテムや，限定グッズと交換できる。ソフト購入でもらえる「ゴールドポイント」は，次回以降の購入時に，料金をポイント分安くできるものだ。ファンが嬉しいコレクション要素と，買い物での割引用途で，ポイントが分けられているわけだ。
　また，ゴールドポイントは，ダウンロードソフトだけでなく，店舗での購入でも貯められるのが魅力となっている。

スマホアプリで入手したプラチナポイントは，ほかのスマホアプリ用のゲーム内アイテムとの交換が不可になっているが，それ以外の制限はなく，後述のグッズなどとの交換は問題なく行える

　マイニンテンドーポイントの利用には「ニンテンドーアカウント」が必要。「My Nintendo Store」「ニンテンドーeショップ」などの利用に必要となるので，ほとんどの人は持っているかと思うが，所持していない人は作っておこう。

●ポイント入手方法
　前述の通り，マイニンテンドーポイントはプラチナとゴールドの2種類に分かれていて，ポイントの入手方法と使い道も少し異なる。

プラチナポイント

　プラチナポイントは，任天堂のサービスやスマートフォンアプリの利用で「ミッション」を達成するともらえる。「実績」や「トロフィー」などのイメージだ。有効期限は「受け取った日から6か月後の月末」となっている。

ミッションの中にはNintendo Switch Online加入者限定のものも

ゴールドポイント

　ゴールドポイントはダウンロードソフトやパッケージソフト，My Nintendo StoreでのSwitch本体購入，リアル店舗である「Nintendo TOKYO」「Nintendo OSAKA」でのグッズ購入で貯められる。購入金額の最大5％がポイントとして付与され，有効期限は「受け取った日から12か月後の月末」となっている。

　ダウンロードソフトやMy Nintendo StoreでのSwitch本体購入の場合は，自動的にポイントが付与されるが，パッケージソフトの場合は受け取りに一手間かかる。ゲームカードを本体に挿入すると表示されるメッセージに従って操作すれば，購入額に応じたゴールドポイントが加算される仕組みだ。


　「Nintendo TOKYO」「Nintendo OSAKA」で買い物でポイントをもらうには，ニンテンドーアカウントのQRコード提示が必要になるので，事前にスマホアプリ「My Nintendo」やWebブラウザでログインしておこう。
　ちなみに，この両ストアでは，「My Nintendo」アプリを使ってチェックインすることで限定ステッカーがプレゼントされる。こちらもファンには嬉しい特典だ。

●ポイント使用方法

プラチナポイント

　プラチナポイントと交換できるのは，「アイコンパーツ」「デジタルギフト」「プラチナポイント交換グッズ」の3種類。

　アイコンパーツは，Nintendo Switch Online用のアイコンを作るためのパーツ。フレーム，キャラクター，背景を自由に組み合わせることができる。


　デジタルギフトは，スマホやPCで使える壁紙，スマホ向けゲームで使えるアイテムなど。ゲーム内アイテムは，どうぶつの森 ポケットキャンプの「ふわふわのもと」「カチカチのもと」，ファイアーエムブレムヒーローズの「英雄の翼」「光の加護」など，便利なものばかりだ。
　壁紙には無料のものが多く，ファイアーエムブレムヒーローズでガチャに使う「オーブ」や，スーパーマリオランのキャラクター「キノピオ」も無料でもらえるので，プラチナポイントが貯まっていなくても，定期的にチェックするといいだろう。


　プラチナポイント交換グッズは，別途送料・梱包費用が必要になるものの，ここでしか手に入らない限定品ばかり。原稿執筆時点では，暗闇で光る「ゼルダの伝説　ティアーズ オブ ザ キングダム　ラバーキーホルダー」，インクが飛び散ったようなデザインの「スプラトゥーン3 グラフィティレジャーバッグ」，ゲーム内に登場するハートの器をモチーフとした「ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD 豆皿」などがラインナップされている。

「ゼルダの伝説　ティアーズ オブ ザ キングダム　ラバーキーホルダー」

「スプラトゥーン3 グラフィティレジャーバッグ」

「ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD 豆皿」

ゴールドポイント

　ゴールドポイントは，ダウンロード商品の購入時に1ポイントを1円として使用できる。購入画面で使いたいポイントを数字で指定すれば，その分が代金から値引きされる仕組みだ。もちろん，ポイントを使用せずに購入することも可能。

●賢い貯め方・使い方
　プラチナポイントは有効期限が6か月間と短いので，お目当てのデジタルギフトやグッズが登場したら，ミッションを集中的にこなして交換するのがいいだろう。スマホ向けタイトルのミッションは，アカウント連携だけで100ポイントもらえるなど，序盤に効率のいいものが多いので，そのためにプレイを“とっておく”のもいいかもしれない。

　ゴールドポイントの有効期間（1年間）はプラチナポイントよりは長いが，寝かせておくメリットもないので，その都度すべて使ってしまったほうがいいように思う。失効が近くなるとお知らせのメールが来るが，「ポイントを使わないといけないから何か買おう」では本末転倒だろう。

Microsoft Rewards

　「Microsoft Rewards ポイント」は，Xbox用ゲームの購入に加えて，Bingで検索したり，Web上のクイズに答えたりといったことでも獲得できるという，入手方法の豊富さが特徴。その用途もギフト券との交換，ハードウェアプレゼントの抽選応募権，慈善団体への寄付など多彩で，それほどゲームをプレイしない人にも役立ちそうなサービスだ。

●ポイント入手方法
　Microsoft Storeでの購入のほか，Microsoftが提供するサービスの利用でももらえる。各種のXboxやPC用のゲーム/DLCだけでなく，同ストアで販売される映画やテレビ番組の購入でもポイントを得られる。ユーザーの「レベル」や，Xbox Live Goldへの加入の有無によって，得られるポイントが100円あたり1〜20ポイントに変化していくのが特徴だ。期限はポイントを最後に獲得してから18か月となっている。

　Microsoft Rewardsに参加直後の「レベル1メンバー」では，100円の支払いごとに1ポイントがもらえる。月あたりの獲得ポイントが500を超えると「レベル2メンバー」となり，ポイント還元率が10倍に（100円の支払いごとに10ポイント）。レベル2メンバーかつ，Xbox Live Gold（Xbox Game Pass Ultimateを含む）に加入していれば，100円あたり20ポイントがもらえる仕組みだ。

　購入以外では，検索サイトのBingを利用すると，1回ごとに3ポイントを得られる。しかもPCとモバイルは別扱いとなっており，両方の上限に達すると1日で150ポイントが入ることになる（1日の上限はPCが90ポイント，モバイルが60ポイント）。
　また，Microsoft Rewardsのページから挑戦できるクイズやアンケートに答えたり，パズルを解いたりすることでもポイントをもらえる。クイズで誤答してもペナルティはなく，何度でも答えられるので，気軽にトライしよう。また，Xbox Series X|SのMicrosoft Rewardsアプリに用意されたお題を達成することでもポイント入手が可能だ。

さまざまなお題が用意されており，こなすとポイントをもらえる

クイズには少々難しい問題もあるが，間違えてもその後に正しい選択肢を選べばOK

タイルを動かして正しい絵を完成させるパズル

Xbox Series X|SのMicrosoft Rewardsアプリでもポイントをもらえる。こちらはXbox Game Passの指定ゲームをプレイするというお題

●ポイント使用方法
　大別すると「各種ギフト券への引き換え」「Xbox Series S本体やPC用周辺機器の抽選権」「慈善団体への寄付」となる。ギフト券はXboxに加えてAmazonやApple，さらに「Overwatch コイン デジタルコード」や「Uber Eats ギフトカード」といったものもある。抽選にも，何が当たるか分からない「的当てゲーム」があるなど，ポイントの使い道は3サービスの中で最も幅広いと言っていいだろう。


●賢い貯め方・使い方
　ギフト券の額面と，それに必要なポイントから計算すると，1ポイントは約0.1円といったところ。今回紹介したほかの2サービスに比べると低いが，入手機会の多さは格段に多いので，それをどれだけカバーするかでポイントの貯まり方や使い方が大きく変わってくるはず。Xboxでのプレイはもちろん，検索にBingを使うようにしたり，気分転換にクイズやパズルを楽しんだりと，生活の中にうまくポイントになる行動を入れると，意識せずにポイントを貯められそうだ。

　そこまでしてポイントを貯めるつもりがない人は，抽選で「一攫千金」に賭けてみるのも一興。200ポイント（約20円）でXbox Series S（3万7970円）を当てられたら，“コスパ”としては最高のポイントサービスになるのは言うまでもない。
　「運良く当たることなんてそうそうないし，ポイントを無駄にしたくない」という人は，寄付を考えてみてほしい。気軽にできるし，「いいことをした」という気持ちになれて自分も幸せになれそうだ。


　3つのポイントサービスを紹介したが，PlayStation Starsは4段階のレベルを設定したり，過去のハードウェア履歴まで遡ってコレクティブルを提供したりと，熱心なPlayStationファンに応えようとする姿勢がうかがえる。
　マイニンテンドーポイントは，ミッション達成で入手でき，限定グッズや壁紙と交換できるプラチナポイント，購入金額に応じて付与されて次回の値引きに使えるゴールドポイントの2種類を用意し，ファンとしての熱量と，ソフトの購入という行動を分ける形で還元しているのが印象的だ。
　Microsoft Rewardsは，Xbox Series X|Sの利用だけでなく，検索を含めた幅広いアクティビティが対象になっている。同社はXboxだけでなく，PC向けにも人気タイトルをリリースしたり，サブスクサービスを提供したりしているが，ポイントサービスもXboxとPCを区別せず，デジタルライフ全般を囲い込もうというコンセプトが見えてくる。

　ともあれ，それぞれのポイントサービスをフル活用すれば，よりゲームを気軽に買えて，楽しくプレイできることがお分かりいただけたのではないだろうか。「ポイントがあるのは知っていたけど，詳細を調べる気にならなくて放っておいた」という人は，ぜひ貯め方や使い方を考えてみてほしい。