イベント
食事とドリンクと音楽,そしてゲームを楽しめる“大人の美味しい遊び場”「EXBAR TOKYO」をタイトーがオープン。その内覧会をレポート
EXBAR TOKYOは一品料理をカジュアルに楽しめるガストロパブエリアと,本格的な食事を味わえるレストランエリアで構成されている。11月13日にはガストロパブエリアが先行オープンとなり,11月20日にレストランエリアがオープンする予定だ。
内覧会の冒頭には,主催者を代表してタイトー代表取締役社長・山田 哲氏が登壇。今やタイトーはアーケードゲームを中心としたゲームメーカーだと思われがちだが,山田氏によると,1953年の創業時には国内で初めてウォッカを醸造・販売した会社だったそうだ。その後,1956年に初めて国産ジュークボックスを作ったり,1978年に「スペースインベーダー」をヒットさせたり,1992年に世界初の業務用通信カラオケを発売したりと,タイトーは何かとナイトマーケットと関わりの深いエンターテイメントを提供してきている。
またタイトーは近年,フィジカルエンターテイメント領域の事業,すなわちリアルの場に人と人が集まり一緒に楽しむ場を提供することにも力を入れており,9月14日には福岡の屋内アスレチック施設「NOBOLT」(ノボルト)をオープンするなどしている。
山田氏は,EXBAR TOKYOをナイトマーケット向けのフィジカルエンターテイメントと位置付け,おいしい食事とお酒,すばらしい音楽,そして馴染みのあるクラシカルなゲームを楽しめる場として提供すると説明した。
また“EXBAR”という名前の由来は“Entertainment”דBAR”にあるとのこと。さらに“EX”には“EXPERIENCE(体験)”“EXTRAORDINARY(非日常)”の意味も込められているという。
さらに店内に設置しているゲーム機も当時のままではなく,懐かしい雰囲気を保ちつつも今風にアレンジしているそうだ。
EXBAR TOKYOのメインとなるガストロパブエリアは,アメリカンスタイルのシックな空間だ。仲間との集まりや深夜のバー利用,会場を貸し切ってのパーティなど,さまざまなシチュエーションで利用できる。
メニューは,世界各国のパブをイメージしたパブ料理の数々を提供する。またカクテルなどドリンクも豊富で,とくにビールに関してはEXBAR TOKYOのために新規開発したセルフビールサーバーシステム「EX-SERVER」(エクスサーバー)を導入し,日本全国のクラフトビール18種から,好きな銘柄を好きな量だけ自由に注いで飲める。
また店内には180インチの大型スクリーンやモニターを随所に設置しているほか,音響設備も完備している。加えて“ジャズDJ界の巨匠”と呼ばれる須永辰緒氏が,BGMやライブなどの店内音楽を監修し,こだわりのジャズで“大人の空間”を演出する。
この内覧会には,重要無形文化財総合指定保持者 能楽師・能楽囃子方 大倉流 太鼓 大倉正之助氏と,ジャズジャパン 代表取締役社長 兼 編集長 三森隆文氏をゲストに迎えたトークコーナーも設けられた。
トークでは,まず大倉氏と三森氏が,これまで国内ではあまり例のなかった大人の空間としてのEXBAR TOKYOへの期待を語った。
また山田氏は,店内BGMとしてジャズにこだわることについて,「エンターテイメントとバーの融合を考えたときにライブ演奏も検討したが,日本の皆さんは演奏が始まると食事の手を止めてしまう。そこで通常営業では,DJプレイをBGMにした」「一口にジャズといっても曲調はさまざま。DJの腕により食事やゲームプレイを妨げず一緒に楽しめるBGMにするため,多彩な曲調のジャズを選んだ」と説明。なおイベント的にライブ演奏を行うことも予定しているという。
その山田氏の発言を受けて,大倉氏が「能も,飲んだり食べたりする場で演じるものだった時代があったが,江戸時代のしきたりや海外の舞台文化の影響で,次第にかしこまって鑑賞するものになっていった」と説明し,「今の能も伝統を重んじる場だけでなく,もっと楽しめる新しい場があってもいいんじゃないかと思いました」と語る一幕も。
さらに三森氏が,ジャズが酒場の音楽として全米に広がっていったというエピソードを披露し,「主に大学生に支持されたことにより,ジャズはいい意味でアカデミックな側面を持つようになった。酒場音楽でもあり,鑑賞音楽でもあり,アフロ・アメリカンの音楽でありながら白人層に支持される音楽でありと,伝統と革新がせめぎ合うポピュラー音楽として発展してきた」と解説。そんな歴史を持つジャズと,タイトーがたどってきたこれまでやEXBAR TOKYOのコンセプトがマッチするのは必然だったのではないかと話していた。
トークの最後には,山田氏が改めて“EXBAR”に込められたエンターテイメント,体験,非日常に言及。続けて「コンセプトである“大人の美味しい遊び場”に集ったお客様が,何かしら得られ,また遊びに来たいと思ってくださる場所にしたいと考えています」と意気込みを見せていた。
「EXBAR TOKYO」公式サイト
- この記事のURL:
キーワード