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Ubisoft,組織改革のための「3年計画」をアナウンス。「プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク」の開発は中止に
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印刷2026/01/22 15:14

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Ubisoft,組織改革のための「3年計画」をアナウンス。「プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク」の開発は中止に

 Ubisoft Entertainmentは2026年1月21日,クリエイティブリーダーシップの再獲得と持続的成長の回復に向けて,組織・運営・ポートフォリオ面での大規模な再編方針を明らかにした。ゲーム開発における機敏性を取り戻し,組織の規模を最適化し,グループを持続的な成長の軌道へと戻すのが狙いであるという。

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 同社が発行した投資家に向けた説明資料(外部PDFファイル)の中で,クリエイティブ・リーダーシップという言葉が多く使われている。これは,「市場のトレンドを自ら作り出し,他社が模倣したくなるような画期的で質の高い作品を世に送り出す能力」を意味するものと思われる。
 ここのところ,人気ジャンルの追随や,オープンワールド型アドベンチャーの同じ形式の使い回しが指摘されていただけに,「Ubisoftにしか作れない,世界を驚かせる斬新なゲームで再び市場を牽引する」という決意表明であると捉えられるだろう。

 この組織改革の大きな柱となるのが,各開発チームの「クリエイティブ・ハウス」(Creative House / CH)への統合だ。以前に発足をアナウンスしているVantage StudiosをCH1とし,特性に合わせて5つの専門家集団に切り分ける。
 それぞれのチームが,開発や制作だけでなく,PRや販売までの責任を持ち,これまでバラバラだった“作り手と売り手”を1つにすることによって,ファンの要望に素早く対応できるようにする狙いがあるという。

Ubisoft Entertainmentが公開した,5つのクリエイティブ・ハウスの新たな構成図
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・CH1 (Vantage Studios)
「アサシンクリード」「ファークライ」「レインボーシックス」など看板タイトル専門チーム。毎年10億ユーロの収益を獲得する巨大IPへの成長と維持

・CH2 (シューター専門)
「ディビジョン」「Ghost Recon」などを担当。競合が激しいこの分野で専門知識を集中させていく

・CH3 (ライブ体験)
「フォーオナー」「ザ・クルー」「Riders Republic」など長期運営(GaaS)型の専門チームとして,コミュニティの維持と継続的な収益化のプロを集める

・CH4 (ファンタジー)
「アノ」「プリンス・オブ・ペルシャ」「Rayman」など物語や没入感重視のゲーム開発を丁寧に育てていく

・CH5 (ファミリー/カジュアル)
「Just Dance」のような幅広い層を対象にし,モバイルを含めて気軽に遊べるポートフォリオを開発

所管がVantage Studiosに移ったと思われる次期シリーズ作品「Assassin's Creed: Codename Hexe」。初めて開発がアナウンスされたのは2022年のことだが,発売は2027年度以降になると思われる
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 これは痛みを伴う組織改革でもあり,2020年に開発が発表されながらも難航していた「プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク」に加え,4つの未発表タイトルの開発を中止する。
 さらにリストラも断行し,カナダのHalifaxスタジオと,スウェーデンのStockholmスタジオを閉鎖。同じくスウェーデンのMassive Entertainmentと,UAEにあるAbu Dhabiスタジオの縮小をアナウンスした。

2026年にリリース予定だった「プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク」に加え,未発表タイトル4作の開発中止が今回の再編に合わせて発表された
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 こうした組織編成は大規模に行われているようで,長らく「アサシンクリード」シリーズの開発に加わってきたクリエイティブ・ディレクターのマーク=アレクシス・コーテ(Marc-Alexis Cote)氏は,カナダからパリのVantage Studiosへの異動要請を拒否して辞任した。現在は訴訟も起こしていると報じられている。

 その一方で,7つの開発中の新作タイトルについては,発売時期を延期し,開発期間を延長している。これは,組織改革の影響による混乱が予想されることに加え,未完成のまま発売した「スターウォーズ 無法者たち」を教訓とするために行うものだ。万全な状態のゲームを送り出す,「品質至上主義」への転換が目的となる。

 また,合わせて「働き方改革」も行われ,これまでのリモートワークの普及によって開発スピードの低下や,チームの一体感喪失といった社内のひずみを是正し,全チーム原則週5日出社制へと回帰する。

 2025〜2026年度の非IFRSベースの営業損益は,「10億ユーロ(約1850億円)の赤字」という衝撃的な減益となった。だがこれは,短期的な経営の失敗というよりも,今回の“リセット”に伴う減損処理の影響が大きいと推測される。開発中止したゲームや組織運営に投じてきた6.5億ユーロ(約1200億円)を,損失として一括計上したためだ。
 今回の抜本的な組織改革での再スタートにより2027年度から身軽なスタートを切り,3年後にはどのような体制へと進化しているのか。今後も見極めていきたいところだ。

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    プリンス オブ ペルシャ 時間の砂 リメイク

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