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おとぎ話の世界観をダークに描く「Tale's Edge」,すべてのNPCをキル可能に。群衆に騒がれ,衛兵に袋叩きにされることも
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「Tale's Edge」は,伝説の狩人に育てられ,魔法の森で成長した10代の少女ハンター「レッド」となり,行方不明となった師匠を探す旅に出るオープンワールド作品だ。探索やサバイバル,ステルスアクションを軸とした自由度の高いゲームプレイが特徴で,「赤ずきんちゃん」や「ロビンフッド」「おとぎの国のアリス」といった童話をベースにしつつ,ダークでリアルな世界観が描かれている。
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開発チームを率いるクリエイティブディレクターのロバート・ヘラー(Robert Heller)氏によると,本作の開発において「プレイヤーから制御を奪わない」という鉄則を掲げているという。
多くのゲームでは,町中や重要人物の前で攻撃ボタンが無効化されるなどの制限が設けられている。しかし本作では,そうした"見えない壁"を排除し,あらゆる場所で武器を使用できる自由を担保した。
ただし,その自由を実現するには膨大な開発コストが伴う。町中で暴れれば衛兵に囲まれ,場合によっては捕まって処刑されるなど,「プレイヤーの行動に対する反応」を含めた複雑なシステムを構築しなければならないためだ。
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今回の議論の発端となったのは,レッドのモデルを172cmから150cmへと変更し,主人公をより幼い外見にしたことだった。これにより家屋のドアが異様に大きく見えるようになり,レッドの身長を引き上げるか,すべてのドアを小さく調整するかという判断を迫られる。
さらにNPCへの攻撃の可否や,日中から他人の家屋や屋根の上を走り回るプレイヤーへの反応など,オープンワールドに不可欠なゲームプレイとNPC AI設計の問題にも直面した。
「Tale's Edge」では,見知らぬ人の家に無断で入れば,追い出されるか衛兵を呼ばれる。賑やかな場所で武器や弓を構えれば群衆が騒ぎ,衛兵に取り押さえられてキルされるか,領主の前に引き出されて裁判にかけられる。
つまり,“善人であることを強要”されることはなく,NPCをすべてキルすることも可能で,あらゆる行動と判断には相応の結果が伴う設計となっているわけだ。
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ヘラー氏は,1980年代に人気を博したSierra On-Lineのアドベンチャーゲーム「King's Quest」シリーズを引き合いに出し,プレイヤーキャラクターの多様な"死に様"について言及。プレイヤーの主体性を損なうことなく,派手に失敗させてくれるようなゲームを「Tale's Edge」でも目指していると語る。
特に大きな議論になったのが,ゲーム世界における「子供」の扱いだ。ヘラー氏は,巨大な資本と人材を持つRockstar Gamesの事例を挙げ,「グランド・セフト・オート」のように子供を出現させないか,もしくは「レッド・デッド・レデンプション」のように子供は干渉できない存在にするのかという選択を検討したそうだ。その結果,「Tale's Edge」では子供を登場させないことになったという。
ヘラー氏はこの判断について,「正しいかどうかは分からない。子供を登場させて世界に厚みを持たせるべきだったかもしれない」としつつも,プレイヤーに「これはゲームだから」と意識させないための選択だったと説明した。
「Tale's Edge」の具体的な発売時期などの詳細は明らかにされていないが,Steamストアページではプレイテストの参加登録を受け付けている。没入感を重視する小さなゲームスタジオが,どのようなオープンワールド作品を作り上げるのか,続報に注目したい。
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