デベロッパのGood Dog Studiosは2023年5月16日,PC向けの新作ソフト
「Martial Arts Tycoon: Brazil」の制作を発表した。パブリッシャは未定で,SteamとEpic Gamesストアで
2024年のリリースが予定されている。PC版の発売後には,コンシューマ機版への移植も進めるという。
「Martial Arts Tycoon: Brazil」は,RPG要素を持った経営シムで,2000年代の初め,ブラジルの
リオ・デ・ジャネイロ近郊にあるファベーラが舞台となる。ファベーラとは貧民街やスラムなどと呼ばれる地域を指す言葉で,プレイヤーは,叔父の
レナト(Renato)から引き継いだブラジリアン柔術のジムを経営する
ルーカス(Lucas)として,施設の運営や維持を行いつつ,有望な若者をスカウトし,世界大会に出場できるような選手に育成していくという。
もちろん,すべてが順調にいくわけはなく,数々のハードルを乗り越えていかなくてはならない。これらはすべて,現実のファベーラで住民たちが日々直面する,気候や健康,いじめ,貧困といった問題をモチーフにしており,社会派ゲームといった雰囲気だ。ただ,ペットのカピバラである
ラファエル(Raphael)がゲームのガイド役を務めたり,ファベーラに住む陽気でエネルギッシュなNPCたちと交流したりなど,雰囲気はポジティブで,独特の雰囲気持ったグラフィックも魅力的だ。
Good Dog Studiosを率いる
Chance Glasco(チャンス・グラスコ)氏は,
「Call of Duty」シリーズで知られるデベロッパInfinity Wardの共同設立者の1人で,それ以前には,DreamWorks Interactiveで
「Medal of Honor」の制作に携わった。Good Dog Studiosには,「Call of Duty」や
「Fortnite」「Magic: The Gathering」「The Sims」といったヒット作開発への参加経験を持つ多数のスタッフが在籍しているという。
「Martial Arts Tycoon: Brazil」については,現地時間6月30日にブラジルのサンパウロで開催される南米最大規模のインディーゲームイベント
「Brazil’s International Games Festival」でワールドプレミアが実施され,初となるトレイラーが公開されるほか,Glasco氏によるトークなどが行われるという。続報を楽しみにしよう。