「MONSTER HUNTER WORLD:ICEBORNE」のスペシャルプログラムが配信。メインモンスター「イヴェルカーナ」や新アクションなどがお披露目

　カプコンは本日（2019年5月10日），「MONSTER HUNTER: WORLD」（PC/PS4 以下，MH:WORLD）のプレゼンテーション番組「『MONSTER HUNTER WORLD:ICEBORNE』スペシャルプログラム」を配信した。本稿では，番組内で公開された「MONSTER HUNTER WORLD:ICEBORNE」（以下，MH:ICEBORNE）の最新情報を中心にまとめて紹介していこう。

「MONSTER HUNTER: WORLD」公式サイト

　「MH:ICEBORNE」は，徳田優也氏がディレクターを務める「MH:WORLD」のアップデートと並行して開発が進められたという。そのため「MH:ICEBORNE」は，徳田氏から引き継ぐ形で，市原大輔氏がディレクションを手がけたとのことだ。なお，エグゼクティブディレクターおよびアートディレクションは，引き続き藤岡 要氏が担当している。

　「MH:ICEBORNE」のストーリーは，「MH:WORLD」のエンディング後を描いている。また，これまで下位と上位のカテゴリーしかなかったクエストだが，「MH:ICEBORNE」では，上位ランクを超える「マスターランク」が登場する。こちらは従来の「モンスターハンター」シリーズのG級に相当するクエストとのことだ。


　新フィールド「渡りの凍て地」は寒冷地で，今までにない雪の表現にこだわったという。番組では，ハンターが雪中を歩いた後に，大きく跡が残る映像が紹介されていた。
　また，従来シリーズの寒冷地同様，寒さでハンターのスタミナが減りやすくなるデメリットがあるとのことだが，おなじみのアイテムであるホットドリンクを使うことで，こちらは解消できるようだ。


　渡りの凍て地の序盤エリアは森になっており，小型モンスターの「ポポ」や環境生物の「ケイコクチョウ」「ユキダマコガネ」などが棲息している。ちなみにユキダマコガネを蹴ると，「ハジケ結晶」を採取でき，スリンガーの弾として活用できるという。
　加えて翼竜「コルトス」が棲息しており，彼らを利用した移動も可能とのことだ。


　また，寒さをしのぐ場所として温泉があり，浸かることでホットドリンク同様の効果を得られる。この温泉には環境生物が集まっており，のどかな風景が見られるそうだ。
　渡りの凍て地だが，さらに探索を進めることによりストーリーが進行し，進入できるエリアが広がっていくとのこと。最終的には，作中でもっとも大きなフィールドになるようだ。


　次に新たな大型モンスターが4体紹介された。はじめに紹介されたのは猛牛竜「バフバロ」。序盤に登場する獣竜種で，直線的な攻撃が特徴だという。その中でも大きな角を使った突進では，周囲の岩や木を巻き込みながらハンターに迫ってくる。番組では，突進に巻き込んだものに応じて，攻撃範囲が変わることが明かされていた。
　また，草食動物なので普段は温厚であり，ゲーム内では温泉のお湯を飲みに来たり，日光浴をしたりする姿も確認できるそうだ。


　凍魚竜「ブラントドス」は，渡りの凍て地でハンターが最初に出会う大型モンスター。深い雪の中に半身を沈めつつハンターを攻撃してくるので，いかにして引きずり出すかが攻略のカギとなる。また，バフバロと争っている姿やポポを捕食している姿を見ることもできるという。


　ストーリーの中盤には，従来シリーズで人気のモンスターである迅竜「ナルガクルガ」が登場する。すばやくトリッキーな動きを継承しつつ，新たな味付けが加えられており，狩りがいのある仕上がりになっているとのこと。番組では，リオレウスとなわばり争いをしている姿も紹介されていた。


　最後に紹介されたのは，「MH:ICEBORNE」のメインモンスターとなる冰竜「イヴェルカーナ」。今回は軽い紹介のみに留まったが，古龍種のモンスターで，一癖ある氷の攻撃を繰り出してくるという。


　「MH:ICEBORNE」では，ハンターの新アクションも拡張される。まず，ほぼすべての武器の抜刀中にスリンガーが使えるようになり，閃光弾発射から即座に攻撃につなげられるようになるなど，戦術の幅が広がっているようだ。
　「クラッチクロー」は，スリンガーからクローを発射し，モンスターにしがみつく新アクション。しがみついた状態から追加アクションを繰り出せるとのことで，その中の1つである「ぶっ飛ばし」は，スリンガーの弾をすべて消費してモンスターの頭部を攻撃し，任意の方向にモンスターを吹き飛ばせるという。このアクションを利用することで，設置した落とし穴に誘導したり，壁に激突させたりできるようだ。


　ほかにも，すべての武器種に新しい連携アクションと新要素が追加される。例えば大剣には，スリンガーの射程が短くなる代わりにモンスターが怯みやすくなる「スリンガー強化撃ち」が登場。この連携アクションを活用すれば，溜め攻撃を当てるチャンスをより多く生み出せるという。
　また，双剣は回避しつつ強化撃ちができたり，連携の中で直接クラッチクローを使えたりするとのこと。
　そしてライトボウガンには，回避しながらリロードする新パーツが追加される。なお，こちらのパーツは1発のみのリロードとなっているが，パーツを重ねて使うことで，リロードする弾数が増えるという。
　今回，新要素が紹介された武器種はほんのごく一部だが，今後ほかの武器種についても動画で順次紹介していくとのことだ。


　番組では製品情報も紹介された。本作は，「MH:WORLD」を所持していないと遊べないが，すでに「MH:WORLD」を所持している人に向け，ダウンロード版「MH:ICEBORNE」と，デジタルコンテンツセットを同梱したダウンロード版「MONSTER HUNTER WORLD:ICEBORNE デジタルデラックス」が用意される。なお，デジタルコンテンツセット単体の「デラックスキット」も販売されるとのことだ。


　本作から「MH:WORLD」を遊ぶという人には，「MONSTER HUNTER WORLD:ICEBORNE マスターエディション」が用意されている。なお，マスターエディションはダウンロード版だけでなく，パッケージ版も販売される。


　そのほか，フィギュアやアートブックなどの特典が同梱された「コレクターズパッケージ」と「マスターエディション コレクターズパッケージ」も，日本・アジア地域限定，数量限定でリリースされる。
　なお，ここまで紹介された製品はすべてPS4版で，Steamで配信されるPC版「MH:ICEBORNE」は，今冬リリースを予定しているとのことだ。


　番組の最後には，「MH:WORLD」の最新情報も紹介された。まず5月11日より，歴戦王「ネルギガンテ」が期間限定で配信される。このモンスターには，新しいルートのすばやい攻撃が追加されていたり，専用の移動ルートが組みこまれているなど，このモンスターにしか見られない特殊な仕様になっているという。そのため，多くのハンターはネルギガンテに初めて対峙したときのような緊張感を味わうことができるそうだ。
　また，歴戦王ネルギガンテの素材から作り出せる防具の「オーグγ」シリーズは，非常に高い性能になっているとのことだ。

PS4のダイナミックテーマ「ネルギガンテ」（有料）も配信される

　今回公開された情報は以上となる。さらなる詳細は6月開催のE3 2019などを通じて順次発表していくとのことなので，続報に期待しよう。

「MONSTER HUNTER: WORLD」公式サイト