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なぜ今,マルチプレイなのか。そして“ゼルダのリアリティ”とは? 「ゼルダの伝説 トライフォース3銃士」,青沼英二プロデューサーと,四方宏昌ディレクターに聞いた
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印刷2015/10/08 00:00

インタビュー

なぜ今,マルチプレイなのか。そして“ゼルダのリアリティ”とは? 「ゼルダの伝説 トライフォース3銃士」,青沼英二プロデューサーと,四方宏昌ディレクターに聞いた

4コース×8エリアだが,

“お題”も含めるとボリュームはたっぷり


4Gamer:
 今回,1エリアあたり4コースで8エリア,合計32コースとなっていますが,実際のところ,どれぐらいのボリュームになっているのでしょうか。

四方氏:
 当初,1コースをクリアするまでにかかる時間が30分ぐらいだったんですが,これを3人で遊ぶというのはちょっと重たいんですよね。失敗したら何度も挑戦してもらいたいのですが,1回あたりが長いと,気軽に再挑戦しづらくなってしまうんです。そこで1コースあたり15〜20分でクリアできるようにしました。

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4Gamer:
 つまり1エリア分の4コースを続けて遊ぶと,すんなりいった場合で,だいたい1時間〜1時間半ぐらい楽しめそうですね。
 さまざまなタイプのエリアが用意されていますが,これはどうやって決めていったんですか?

四方氏:
 ゼルダにはよく,砂地方とか火山地方,雪地方など出てきますが,そういった定番のものを網羅していった結果です。コースやエリアをもっと増やすこともできたんですが,ちょうどいい量もこれぐらいだろうという判断ですね。
 というのも,それぞれのエリアでボスを倒すと,「とくべつ任務」というものが出てきて,一度クリアしたコースで「タイムアタック」や「暗闇の中を冒険する」といった“お題”に基づいた遊び方ができるようになるんです。これらも含めると,けっこうなボリュームになりますから。

青沼氏:
 全32コースというと物足りないと思う方もいるかもしれませんが,お題が出てくると,一度クリアしたことのあるコースでも,どう動けばいいのかが変わってくるんですよ。同じコースを何度か遊んで仕組みを熟知していると,こういうときはどう動くべきなのか,といったアイデアが出やすくなったりして。
 そういう感覚を持っている人とそうじゃない人がマルチで遊んだときは,その感覚をどうやって共有するかみたいな部分が楽しかったりもして。遊ぶ人が変わるだけで,プレイの感覚も変わりますからね。そこで生まれるコミュニケーションも含めて,楽しめるものになっていると思います。

四方氏:
 例えば,タイムアタックって一人用だと自分の記録とひたすら戦うような,ストイックな遊び方というイメージがありますよね。ところがマルチでこれをやると,次の段取りのためにそれぞれがどう動くべきかの最適解を探しながら動く感じになって,そこでうまく息が合うとすごく嬉しいんです。ちゃんとマルチだからこその遊び方になっていると思います。

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4Gamer:
 いつも一緒に遊んでいる仲間の中に,特定のお題がめちゃくちゃ苦手な人がいたりすると面白くなりそうですよね。

青沼氏:
 そうなんですよ! 僕も苦手なのがあって,ほかの人に助けてもらったりして。

4Gamer:
 この人はこれが苦手だから,それをどうカバーしようか? というところでも新しい遊び方ができるわけですね。

青沼氏:
 そうです。

4Gamer:
 そう考えると,確かにコースの種類は多すぎないほうがいいのかもしれないですね。それぞれのプレイヤーが同じコースに挑む回数が増えれば増えるほど,ノウハウも蓄積されやすいですし。

青沼氏:
 ええ。そういったことと,難度のバランスなども含めて,厳選したうえで現在のコース数に決まりました。
 ……そういえば,開発当初,僕の解き方とほかの人の解き方が違ったりして,びっくりすることが多かったですね。「えっ? そんなことできるの?」「えっ? こんなことも知らなかったんですか?」なんて(笑)。

四方氏:
 3人で遊んでいると,想定外のことがけっこう起きるんですよね。
 プランナーがコースを組んでいくんですけど,テストプレイをしているとプランナーの想定外な連携のアクションでクリアすることが起きて,それがはやって,今度はそれを取り入れたコースにしてみたりとか。

青沼氏:
 今回は最初の段階から,マルチでみんなで遊びながら一つのコースを練り込んでいくみたいなことを積み重ねて,32コースを作ってるんですね。最初にある程度の設計ができていて,ただそれを組んで,最後にみんなで調整をしていくというのではなくて。だからこそ,マルチで遊んだときの手応えで,また新たなネタが生まれてきたりもするんです。
 ゲームの作り方はいろいろありますけど,今回に関しては,遊んだ手応えを発展させながら作るといったことが,うまくできたんじゃないかなと,プロデューサー的には思っています。

4Gamer:
 ゲーム自体が常に進化しながら完成へ近付いていった,と。
 ちょっとお話は変わるんですが,気になることがあるので教えてください。特定の服を作るのに必要な「トモダチの証」というアイテムがありますが,これはソロプレイではもらえないんですか?

四方氏:
 ローカルプレイかダウンロードプレイで,一緒に遊んだ人からだけもらえるという仕組みです。

青沼氏:
 とにかくマルチで遊んでほしいんですよ。今回はダウンロードプレイで,本体さえ3台あれば,ソフトは1本でもみんなで遊べますんで,みんなでワイワイガヤガヤ遊ぶという,このゼルダのだいご味を味わってほしくて。
 大人になると集まるのも難しいとは思うんですけど,トモダチの証を集めるためにも,ぜひ集まって遊んでみてほしいんですよね。

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4Gamer:
 確認ですが,インターネットプレイでは,トモダチの証はもらないのでしょうか?

四方氏:
 はい。インターネットプレイではもらえません。

4Gamer:
 実際に集まってローカルプレイを体験した人へのご褒美みたいなものと考えたほうが良さそうですね。

青沼氏:
 ええ。ぜひ友達を誘って一緒に遊んでいただきたいと思います。

4Gamer:
 では,インターネットプレイでは,誰と一緒に遊ぶことになるんでしょうか?

四方氏:
 フレンド登録をした友達と一緒に遊ぶこともできますし,全国の見知らぬプレイヤーと遊ぶこともできます。例えば3人のうち2人はフレンド登録した友達同士で,もう1人は知らない人……というケースでも遊べるようにしています。

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青沼氏:
 25周年で4剣を出したとき,クラブニンテンドーのアンケートで「なんでWi-Fiに対応していないんだ」というご意見をたくさんいただいたんですよ。
 だから今回,マルチのゼルダを作るにあたっては,Wi-Fiを前提にして,オンラインで仲間を探せるようには絶対にしようと決めていて,こういう形になりました。

4Gamer:
 やっぱりあの時点でもそういうニーズはあったんですね。

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ゼルダをゼルダたらしめるのは,

“ゼルダのリアリティ”


4Gamer:
 ところで今回,開発自体は順調に進んだようですが,それは早い段階でどういう遊ばせ方をするのかが明確に固まっていたからでしょうか。

四方氏:
 そのとおりですね。迷走することはありませんでした。

青沼氏:
 それなりの期間をかけてゲームを作っていると,不安になっていろんなものをくっつけたくなるんですよ。でも今回は,最初にトーテム中心でやろうと言っていたところからぶれることなく,最後まで行けました。

4Gamer:
 遊ばせ方という意味では,もちろん新しい要素はふんだんにあるにせよ,シリーズを経験していると謎解きやボスの倒し方なんかが,自ずと浮かんでくるんですよね。その塩梅が絶妙だと思いました。

青沼氏:
 ある意味,こてこてですからね。
 でもマルチで遊んでもらうと,そこが変化球になっているんです。実はプランニングをしているスタッフの中には,初めてゼルダに関わる人もいて,それぞれが“自分達なりのゼルダ”というものに対する答えを出そうとしてくれたんですね。それもあって,新鮮なところはありましたね。
 途中の段階では,「こんなこと,ゼルダでやる?」みたいなものが出てきたりもしたんですが,最終的には,「あっ,これはゼルダだわ」ってところに落ち着いたりもして。

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4Gamer:
 何がゼルダをゼルダたらしめるんでしょう?

青沼氏:
 う〜ん……。「ちょっと考えたら,答えがある」っていうものかなぁって。そんなの当たり前だって言われたら当たり前なんだけど(笑)。

4Gamer:
 先ほどからお話をうかがいながら,青沼さんの中でゼルダって,どういうものを指すんだろう? と,気になっていたんです。

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青沼氏:
 そうですねぇ……。僕もゼルダをゼロから作ったわけではなくて,宮本のゼルダを遊んでからディレクター,プロデューサーになっている人間なんで,うまく説明できないんですけど。
 一番大事にしたいのは,一度遊んだときに「こんなもん,解けるかーい!」って,コントローラーを放り出すんですけど,1日ぐらい経つとまたちょっと触りたくなって,そのときになんとなく,「ひょっとして,あれってこうやってみたらできるのかなぁ?」なんて思い浮かんで,実際に試してみたらそのとおりにできるっていうね。ゼルダをやっている間は,その手応えが,同じようなサイクルでずっと来るみたいなところなんです。

4Gamer:
 何となく分かります。

青沼氏:
 ほかのゲームでもそういう手応えのものは,もちろんあると思うんですけど,ゼルダはとくに,この繰り返しでずっとエンディングまで行く感じが,はっきりしていると思うんですよね。
 ただ,スタッフ達に“ゼルダの作り方”みたいなものがちゃんと明示できているかというと,自信はないんですけどね。

4Gamer:
 上がってきたものを見て,その都度,ゼルダか否かを判断するしかないということでしょうか?。

青沼氏:
 いいか悪いかっていうことですね。でも,「これはゼルダじゃねえ」とは言わないな。

四方氏:
 確かに,それは言わないですね。
 「分からない」としか言わないですね。「このネタは分からない」とか。

青沼氏:
 それは言うねぇ。

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四方氏:
 プランナーと話していてこれかなと思うのが,ゼルダは日常生活の体験の延長であるということなんです。例えば,氷を日光に当てると溶けるとか,火矢で燭台を撃つと灯がともるとか。実際にやったことがなくても,自分の体験の延長線上にあって想像できることを盛り込んでいる,と。
 だから,自分の体験を元に,「ここはこうすればいけるんじゃ?」とゲームの中で試してみて,それがうまくいくと嬉しいっていうあたりが,青沼さんの言う「分かる」「分からない」のラインなのかもしれないですね。

青沼氏:
 さっきも言った,少し時間を置くと解き方が思い浮かんだりするのは,日常生活の体験の延長だからこそかもしれないですね。
 そうそう,宮本はよく“ゼルダのリアリティ”という話をするんです。リアリティといっても,写実的であるとかそういうことではなくて,「その世界が実在するかのように感じるというのは,自分自身がその世界に行って体験したかのように思えるということだから,それは実生活に肉薄していないとダメ」ってことなんですね。

4Gamer:
 興味深いです。

青沼氏:
 すべてが作られた世界で,物理法則から何から違うものだったりしたら,そこにいると気持ち悪いと思うんですよ。やっぱりファンタジーの世界でも,現実に根付いたもので構成されているということが,その世界をリアルに感じさせることになるんだろうとは思っています。

4Gamer:
 ある意味,日常と地続きにある非日常の世界みたいなイメージでしょうか。

青沼氏:
 そうですね。
 表現にしても,等身の高いキャラクターで描くものと,今回のように三頭身ぐらいのキャラクターで描くものとでは,世界のリアリティは,また違ってくると思うんですよね。

4Gamer:
 どっちが上でどっちが下という話ではなく,リアリティの質が違いますよね。

青沼氏:
 そこら辺を無理なく入れていって,それがつながっていくと,その延長線上に答えが見えてくるっていうね。ふわっとした表現になってしまいますけど,それを実際にどういう形に落とし込んでいくのかが,プランニングにとっては重要なのかなって思いますね。

4Gamer:
 ゼルダも一応は,剣と魔法のファンタジー世界を描いていますが,何かがほかとは違うような気がするんです。それはやはり,“ゼルダのリアリティ”というものが重視されているからなんでしょうか。

青沼氏:
 それこそ魔法なんて,どんなことが起きたっておかしくないんですけど,ゼルダでそちらに振り切ってしまうと,謎解きのサイクルみたいなものがうまくつながらなくなってしまうと思うんですよね。

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4Gamer:
 魔法で解決できる事柄の範囲を広めすぎると,日常生活における体験に基づいた解法とはかけ離れてしまいそうです。

青沼氏:
 そこら辺はやっぱり意識していますね。
 面白いか面白くないかっていうのも,そこだと思うんですよ。こんなことが現実世界でも起きたら面白いな,みたいな。荒唐無稽な世界ではなくて,現実世界でそれが起きても,ギリギリおかしくないものができたときに,それが楽しいものになるんですよね。

4Gamer:
 今回だと,ブーメランで仲間を引っ張ってこれたりするのは……(笑)。

青沼氏:
 あ,そうだ!(笑)
 そういう意味で言うと,「んなわけあるかい!」っていうものも,もちろんあるんです。だけど,許せる範囲の「んなわけあるかい!」かどうかっていうね。

4Gamer:
 「んなわけない!」って思いながらも,一方で「ああ,分かる分かる」と納得はできちゃうんですよね。

青沼氏:
 そこら辺が難しいところですよね。「それは分かるよ!」っていう風にちゃんと落とせるかっていう。

四方氏:
 まあ,アイテムはあくまで記号的なものだとは思いますけど(笑)。

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青沼氏:
 だから困るのは,新しいゼルダを作るときに,「今までと同じことをやったらつまんないよね」ってなると,一回作った世界をちょっと否定しなきゃいけなかったりするところなんです。そこで新しいことを入れていこうとなると,ゼルダらしいネタが出てこなくて,じゃあどうしたら……? みたいなことになってしまって。

4Gamer:
 難しいですね。

青沼氏:
 荒唐無稽にならない範囲で,新しいことを考えていこうというのは難しいんですよね。
 さっきの,タイトルもちょっとダサいほうがゼルダと相性がいいという話とも共通するんですけど,少し泥臭い感じというか。そういうもので遊びを考えるっていうところは,染みついているのかもしれないです。

4Gamer:
 それは任天堂のほかのタイトルとも違う,ゼルダならではの部分なんでしょうか?

青沼氏:
 う〜ん,どうなんでしょう。僕,ほとんどゼルダしか作ってこなかったので(笑)。
 でも,例えば「Splatoon(スプラトゥーン)」で,イカになるあたりとかは,ゼルダ的だなと感じているところはありますよ。

四方氏:
 ああ,確かにそうですね。

青沼氏:
 機能性がデザインにちゃんと生かされているんですよね。ゼルダでもそういう発想で,その世界を作りたいと思っていますし。
 任天堂というか,宮本 茂の下で作っている人間は,そういうものが染みついているのかもしれません。あの人は昔,プロダクトデザインをやっていましたからね。機能からくるデザインっていうのが根底に流れているのかも知れないですね。

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