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「黒い砂漠」の新クラス“セラフィム”が発表に。初心者学校“オルビア・アカデミー”などが発表された「2025カルフェオン宴会」をレポート
今回はオンライン配信での開催ということもあって,淡々と新コンテンツや開発陣の思いなどが伝えられる発表会となったが,それだけに非常に情報量が多かった。今回は,その発表会から,多くの冒険者(プレイヤー)に関係しそうな情報を中心にお届けしよう。
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31番目の新クラス「セラフィム」
宴会の冒頭は,新クラスの発表から始まった。31番目の新クラスとなる「セラフィム」は,大剣を振るう女性騎士キャラクターだ。6月の「2025ハイデル宴会」で発表された「Savior」が原型となっている。
ストーリーで「ヴァルキリー」クラスとの関わりがあるセラフィムは,Pearl Abyssが当初ヴァルキリーの案として検討していた,女性剣士モデルがベースになっているという。10年以上前から温め続けてきたキャラクターがついにお披露目された形だ。
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セラフィムの一番の特徴は「光」と「闇」の解放スキルスタンスがあることだ。黒い砂漠ではLv56になると「伝承」あるいは「覚醒」という形で,スキルセットを選択するクラスが多いのだが,セラフィムにはそれがなく,「解放」という形で上位のスキルが使える。
この点では近年実装のデッドアイやウーコンと同様なのだが,解放には「光」と「闇」の二者択一スキルがある。光を取ったら闇のスキルを使えず,闇を取ったら光のスキルを使えない……というものだ。
ただ,黒い砂漠には「スキルプリセット」という機能があり,複数のスキル取得情報を保存できる。これを使えば,1キャラクターで「光」と「闇」の姿,およびスキルを切り替えてプレイすることは可能だと思われる。
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また,セラフィムはエダニアのメインストーリーで「独自のスクリプト」が用意されていると発表された。つまり,演出などが変わるものと思われる。
セラフィムのキャラクター設定も,ダークファンタジーを軸にする黒い砂漠らしい仕上がりになっていることが期待できる。
セラフィムは2025年12月18日のアップデートで,日本サーバーに実装予定だ。
PvE/PvPともに「エンドコンテンツ」や「格差」が焦点に
10年以上続くMMORPGで課題となるのは,ベテランプレイヤーと新規プレイヤーの格差である。オルビア・アカデミーの開校や利便性向上を続ける目的も,始めたばかりの冒険者や成長途中の冒険者が定着しやすい環境を整えるためだ。
熱狂的にプレイする冒険者は,すでにエンドコンテンツの狩り場を物足りなく感じている一方で,初心者や中間層はそこに到達することすら難しいという現状は確かにある。最近はエルビア地域などのエンドコンテンツ関連の実装が続いていたこともあり,今回は3つの施策が発表された。
1. 最上位冒険者向けの狩場を追加:最高位に到達した冒険者向けの,新規アイテムなどを獲得できる狩り場を追加し,選択肢を増やす
2. 成長が必要な冒険者向けの特典強化:できる限り最大限の恩恵を提供し,成長に弾みをつけてもらう
3. 新規冒険者向けの特典強化:オルビア・アカデミー,利便性向上など
最上位のキャップをどんどん上げることはせず,狩り場を拡充してそちらに目を向けてもらう間に,中間層以下のプレイヤーをなるべく支援する形を狙っていくわけだ。
最上位層向けには,既存狩り場の「星の墓場」「シクライア海底遺跡(深層)」などが,「ジェピロス城」クラスにリメイクされる。
最近の狩場は利便性を考えて「足を止めて短距離移動で狩れる」というデザインになっているが,リメイク狩場では狩り場独自のギミックや楽しさが追加されるとのことだ。
なお,最上位狩場では「堕落した不滅のオイル」や「武器・防具エフェクト染色剤」がドロップする。染色剤は実益も兼ねていて,取引所で販売可能だ。
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中間層向けのリメイク狩場としては「シクライア海底遺跡(上層)」が追加される。適正攻撃力は300とのことなので,初心者プレイヤーも少し頑張れば手が届くレベルだ。
また,個人狩場である「マルニの密室」では,狩り場のドロップ品などをカウントできる「戦利品報告機能」が使えるようになる。黒い砂漠の狩りでは「時間あたりにどれくらい稼いだか?」を比較する文化があるが,これが公式な数値として記録できるようになるので,比較もしやすくなる。
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協力コンテンツとして「地の祭壇」が復活する。3人で行うディフェンスコンテンツで,迫りくるモンスターから中央の聖物を守り抜く。こちらは適正攻撃力300からスタートし,1ステージごとに5ずつ要求値が上がっていく。基本的にはステータスに沿った進行になるだろうが,3人のプレイヤースキル次第ではそれ以上も狙えるかもしれない。
また,クリアしたステージは何度でも参加できるので,フレンドをキャリーするなどの「お手伝いプレイ」も可能だ。初心者とベテランの接点にもなるだろう。
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PvPに関しては「防御盛り」をされると,攻撃力が十分高くても倒せない問題などがあるとされ,改善に取り組むそうだ。
拠点戦は戦闘がしやすい平地系の地域を追加し,ルールと利便性の改善,報酬の強化を行う。
占領戦は守城側の大砲などの設置が城の内部でも行えるようになり,最後まですべてを出し尽くす徹底抗戦が可能になる。報酬も「共通報酬」が追加され,守城側は長く守ることで,攻城側は早く破壊することで,報酬を多くもらえる仕組みとなる。
薔薇戦争は,広すぎたエリアを「戦闘発生しやすいエリア」に縮小するほか,いきなり相手の大将を攻めて終了できないようにバランス取りが行われる。また,戦争を指揮する連盟主ギルドの負荷が高くなりすぎないように,開催日のチームチャット開始時間を早めたり,連盟主ギルドが人数不足の場合には,個人参加者である「第3軍団」から補填できたりといった改善も行われる。
赤の戦場はマッチングシステムが見直される。チャンネル選択を削除し,マッチングしたら自動入場して試合の進行サイクルを改善する。また,途中抜けなどを防ぐために,キル,デス与ダメージ,受けたダメージ,バレンシアでは占領影響力も考慮してスコアを算出し,報酬を受け取れるスコア基準を設けるなどの対策を行うとのこと。
決められた装備で公平に戦える「ソラレの闘技場」は,MMR(内部レート)システムを導入して,2026年2月に新シーズンを開催する予定だ。
敗北しても,参加してポイントを稼ぎ続けると一定ランクまでは十分到達できるようにする一方で,一定以上のランクからは勝率50%以上が必要になるなど,バランスよく各ランク帯に参加者が分布するように調整される。
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新コンテンツ「オルビア・アカデミー」を始め,初心者支援を拡充
新コンテンツとなる初心者向け学校「オルビア・アカデミー」の詳細が発表された。学校はかつてのゲームスタート地点であったオルビア村に建設中で,韓国では2026年1月7日の実装が予定されている。
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黒い砂漠はいろいろなコンテンツがある分,とっつきにくいという印象を受ける人が少なくなかった。このため,ゲーム序盤の「シーズン」を卒業した時点で,一度しっかり学べる場所を設けようという試みだ。
オルビア・アカデミーでは戦闘で重要となる「状態異常(CC / クラウドコントロール)」の仕様を学んだり,戦闘練習ができたりする依頼が用意される。
一連の依頼を終了すると「真V:ブラックスター武器箱」や,強化に役立つ大量の「クロン石」など,豪華な報酬が得られる。これらと既存の配布物を合わせると,最新の「君王武器」が1つは手に入る形だ。
また,生活コンテンツもそれぞれ詳しく学べ,報酬として青等級の生活服や生活道具,フロアモスアクセサリーなど有用な報酬が用意されている。
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オルビア・アカデミーは広い敷地で,ほかの冒険者と共用で利用できる料理道具や錬金道具などもあるため,プレイヤーが集まりやすいだろう。初心者同士でフレンドになったり,ギルドの勧誘が行われたりと賑わうのではないだろうか。
オルビア・アカデミーは期間制となっていて,開校の1月から4月中旬までは「1期生」となれる。期間が終わると翌日からすぐに「2期」が始まるとのことだ。
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利便性もがっつり向上
黒い砂漠が近年力を入れている「利便性向上」も続いている。
オルビア・アカデミーの前提となるシーズンチャンネルは簡素化され,育てる装備は「トゥバラ装備」のみに統一されてシンプルになる。強化材料なども一般の武器類と同じく「ブラックストーン」と「凝縮された魔力のブラックストーン」に置き換えられるとのこと。
「家門支援金」の上方修正も見逃せない。家門支援金はいわゆるログインボーナスの1つで,シルバー(ゲーム内マネー)を毎日得られるコンテンツだ。これまでは「おまけ」程度の額だったが,今後は日ごとに1億シルバーも受け取れるという。
家門支援金の額は家門(アカウント)の戦闘レベル/生活レベル/知識/貢献度の合算値をベースに算出されるので,初心者のうちはそれらを上げることを目指すのも,ゲームのモチベーションになるだろう。
領地間のワープや共通倉庫といった必須機能は,「Abyss One:マグヌス」コンテンツで開放されるが,最後までやるのはなかなか時間がかかるものだった。
そのため,マグヌスの開始依頼だけをプレイすれば,ワープや共通倉庫などの必須機能,真Vボス防具などの特典がもらえるように簡素化される。
宝物アイテムの「クログダルの巣」は,どんな馬でも5頭まで入れられるようになり,ほかのキャラに渡した際に馬の自動回収機能が付く。
ギルドに関しても,気軽さやコミュニケーションに役立つ変更が加わる。ギルドミッションは30個までストックできるようになり,ギルド象やガレー船はギルド資金で購入できるようになる。
ギルドスキルについては家門単位でバフが適用されるようになり,バフ適用中のキャラクター変更なども気軽に行いやすくなるとのことだ。
また,ギルドの記録が行われるようになり,創設日,占領戦・拠点戦,青の戦場,ギルドリーグ勝利回数,レイド,ミッション完了回数などが記録される。ギルドの記念日や頑張りなどが分かりやすくなるので,仲間のコミュニケーションに役立つだろう。
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生活コンテンツは「釣り」レベルまで稼ぎを上げていく
生活コンテンツのテコ入れも行われる。黒い砂漠の生活コンテンツは「料理のための,加工のための,採集のための料理」といった形でコンテンツが循環するように作られているのが特徴だ。
しかし,稼げるコンテンツがやや偏っているため「これはやりたくないんだけどなあ」というコンテンツにも手を付ける必要が少なからずあった。
これを改善し,それぞれのコンテンツ単体でもしっかり「稼ぎ」になるよう,収益性などのバランスを整えていく方針が発表された。
例えば,釣りに関しては内陸の川などで釣りをしても,高収益で人気の「べリア村海辺」と同様の収益が得られるように調整する。これによって,冒険途中の地域で休憩がてら気ままに釣り糸を垂らすことも,しっかりと価値のある行為になるわけだ。
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馬の成長も「とりあえず放置で走らせておいて,あとでまとめて経験値を受け取る」という形に改善されるほか,野生馬では「5倍成長に時間がかかるが,8倍の販売額になる」といった金策向けの馬も登場する予定とのこと。
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栽培は1日1回だけ面倒を見ればいい形に変更されて,手入れコストが削減される。また,採集でのみ獲得できる宝物「ノストス帰還石(仮)」が追加され,新たなレア掘りの楽しみと金策機会が提供される。
交易は2段階交易品の重量コストを半減させるとともに,6〜7段階交易品や遠距離交易が追加される予定だ。
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冬のイベントや冬の新衣装も発表
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宴会の終盤には今冬のイベントも発表された。2024年に追加された雪原パークの「ドタバタ雪花雪原」が今年も開催され,スノーボードに3つのコンテンツが追加される。
また,ランキングやリプレイ,ゴースト機能なども搭載され,レースゲームのようにタイムアタックが楽しめる。このほか,地域を代表して最高記録に挑戦できる,グローバル競争イベントなども予定されている。
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冬の新衣装として,K-POPや韓流アイドルのライブ衣装のような「スポットライト(仮)」が発表された。数人で集まったときにグループのように見えるようデザインが考慮されているとのこと。口元のマイクは表示のオン/オフが可能だ。
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「紅の砂漠」プレオーダーで「黒い砂漠」用の予約特典が入手できる
Pearl Abyssは,2026年3月20日に「紅の砂漠」をリリースする。こちらをプレオーダーすると,黒い砂漠で使える特典を受け取れることも発表された。
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・アドゥアナート・微睡みのアドゥアナート・クログダルに装着可能な専用アバター「灰色カラスの馬具」
・4世代ペット「ゴールデンスター」
・荘園家具「ゴールデンスター彫像」
・アドゥアナート1頭
恒例の豪華プレゼントも
宴会恒例のプレゼントとして,強化の成功率を上げるヴォルクスの助言のほか,強化失敗時の下落を防ぐ「クロン石」は3万個,クロン石の代わりに使えるハンマーを選択できる「超越したハンマー選択箱」5個など,初心者からベテランまで役立つアイテムクーポンを公開している。豪華なプレゼントを活用しながら,セラフィムを楽しもう。
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