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「BRAVELY DEFAULT」の世界を,Sound HorizonのRevo氏がステージに再現。「Revo Linked BRAVELY DEFAULT Concert」レポート
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印刷2012/11/26 17:00

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「BRAVELY DEFAULT」の世界を,Sound HorizonのRevo氏がステージに再現。「Revo Linked BRAVELY DEFAULT Concert」レポート

画像集#002のサムネイル/「BRAVELY DEFAULT」の世界を,Sound HorizonのRevo氏がステージに再現。「Revo Linked BRAVELY DEFAULT Concert」レポート
 スクウェア・エニックスのニンテンドー3DS用RPG「BRAVELY DEFAULT」(以下,BDFF)は,ゲーム本編のみならず,Sound HorizonのRevo氏が担当する音楽も,多くのプレイヤーから高い評価を得ている。そのBDFFの本編の楽曲や,Revo氏の新ユニット「Linked Horizon」によるアレンジ曲を演奏するコンサート「Revo Linked BRAVELY DEFAULT Concert」が,2012年11月25日,横浜アリーナにて開催された。昼公演・夜公演ともに,BDFFのプレイヤーやRevo氏のファンなどが詰めかけた今回のコンサート。本稿では,その夜公演の模様についてレポートしていこう。

 Revo氏は,これまでSound Horizonやソロ名義さまざまな音楽活動を行ってきた。そして今回,BDFFの音楽を担当したことをきっかけに,他作品とのコラボ(リンク)が主体の新ユニット「Linked Horizon」の活動をスタート。その最初の作品としてリリースされたのが,BDFFのBGMにアレンジを加えた,シングル「ルクセンダルク小紀行」とアルバム「ルクセンダルク大紀行」の収録曲だ。
 今回の「Revo Linked BRAVELY DEFAULT Concert」では,上述の作品にも参加したミュージシャン陣に加えてゲストミュージシャンも登場し,ゲーム内のBGMや,Linked Horizonとしてのアレンジ版の楽曲を生演奏で披露した。

 今回のセットリストと出演ミュージシャンは以下の通りだ。

■セットリスト
※括弧内は楽曲の収録作品
1.「Theme of the Linked Horizon」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
2.「ルクセンダルク紀行」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
「はじまりの国 カルディスラ」
「砂と大時計の国 ラクリーカ」
「艶花の国 フロウエル」
「沈みそうな国 グランシップ」
「内戦の国 エイゼンベルグ」
「不死の地 エタルニア公国」
「フィナーレ」
3.「希望へ向う序曲」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
4.「光と影の地平」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
5.「海原を駈ける船」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
6.「大空を翔ける艇」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
7.「戦いの鐘 [Long Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
8.「戦いの果てに [Long Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク小紀行」)
9.「彼の者の名は… [Vocalized Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク小紀行」)
10.「勝利の歓び」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
11.「虚ろな月の下で [Vocalized Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
12.「花が散る世界 [Vocalized Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
13.「水晶の闇と煌き [Concert Arranged Version]」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
14.「風が吹いた日 [Concert Arranged Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク小紀行」,BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
15.「緊迫の時」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
16.「公国の御旗の下に」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
17.「他愛もない出来事」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
18.「君は僕の希望 [Vocalized Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
19.「風の行方 [Vocalized Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
20.「雛鳥 [Vocalized Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
21.「愛の放浪者 [Vocalized Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
22.「純愛(ハートマーク)十字砲火 [Long Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク大紀行」)
23.「邪悪なる戦い」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
24.「邪悪なる飛翔」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
25.「地平を喰らう蛇」(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
26.「希望へ向う譚詩曲 [Concert Arranged Version]」(Linked Horizon/「ルクセンダルク小紀行」「ルクセンダルク大紀行」,BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY Original Soundtrack)
E.C.「即ち…光をも逃がさぬ暗黒の超重力 [Concert Arranged Version]」(Sound Horizon/2012.11.25現在未リリース楽曲)

■出演者・参加ミュージシャン
●Vocals, Narration & Child Act:
Revo,
mao,Ceui,RIKKI,Joelle,Daisy×Daisy(MiKA),小湊美和,Ike Nelson,ヤスイエミコ
●Musicians:
田代耕一郎(Gt.),西山毅(Gt.),マーティ・フリードマン(Gt.),YUKI(Gt.),長谷川淳(Ba.),河合英史(Key.),桜庭統(Key.),淳士(Dr.),鈴木正則(Tp.),旭孝(T.whistle),平原まこと(Sax),弦一徹(ストリングス),
千住明(Cond.),東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

 有名ミュージシャンによる贅沢なバンド編成に加えて,ブラスやストリングス,さらには100人あまりのフルオーケストラまで迎えた,この上なく豪華なメンバーとなっている。
 ステージ上には,城や神殿を連想させる大規模なセットが組まれており,客席からみて手前側にバンドメンバー,奥の壇上にオーケストラ,といった配置になっていた。ステージ袖には樹木が立てられていたり,オーケストラの手前にあるスクリーンにはゲームに関連したイラスト等が映し出されるなど,舞台の美術や演出にもさまざまな工夫がみられた。

 コンサートの幕開けを飾ったのは「Theme of the Linked Horizon」。その名の通り,Linked Horizonのテーマ曲で,バンドサウンドとオーケストラ,そしてボーカルとが絡み合ったアップテンポなサウンドに観客も総立ちで盛り上がった。続けて,BDFFの舞台であるルクセンダルクの各国をイメージしたボーカル曲のメドレー「ルクセンダルク紀行」が演奏された。
 作り込まれたサウンドと演出で彩られた,Linked Horizonならではのステージ。一方でRevo氏によるMCが始まると,そのくだけた調子に,客席からたびたび笑いも起きていた。Revo氏によると,昼公演の序盤では観客が着席したままだったそうだが,夜公演では最初から総立ちで盛り上がったことに驚いたそうだ。
 Revo氏が「(BRAVELY DEFAULTを)まだ持ってない人?」と客席に問いかけると,そこそこの人数が挙手。その様子を見たRevo氏は「“そういう人には「スリプル」かけといてください”って,プロデューサーの浅野(智也)さんに言われているんですよね。“その後で,「昏」(スリプルで眠った相手を即死させるアビリティ)を……! ウソでーす(笑)」とBDFFにちなんだネタで笑いをとっていた。

 続いて披露されたのは,ゲームのオリジナルサウンドトラックから,メインテーマ「希望へ向う序曲」と,フィールド曲のメドレーだ。ゲーム内の楽曲をオーケストラの生演奏でじっくりと聴かせつつも,メドレーの最後の曲「大空を翔ける艇」ではバンドも合流。観客も縦ノリで盛り上がった。

 Revo氏は飛空艇のテーマにちなんで,「飛空艇,超ラク。超便利。アレがあったら,プリンちゃんのおつかいも一瞬だったのにね!」とまたもゲーム内容に絡んだコメント。さらに,あるボス戦の内容にちなんで「カウンター 取れずに師匠 タコ殴り」と川柳を読み上げ,客席を沸かせた。

 そしてバトル曲メドレーの演奏へ。ブラス隊とストリングスが曲をドラマチックに彩るなか,ギタリストのマーティ・フリードマン氏が見事なギターソロで観客を惹きつける。生のバンド演奏ならではのソロ合戦も白熱をみせ,前半最大の盛り上がりとなった。
 戦闘が終われば,もちろんそこで流れるのは「勝利の歓び」。軽やかな旋律に合わせて女性ボーカル陣が舞い踊り,観客も手拍子で応えた。

 ここまで「攻め」の選曲が続いたが,Revo氏は「フルブレイブ気味な楽曲をやりましたので,このへんでBPを溜めていただきたい」と述べ,しっとりとしたボーカル曲と,静かに聞き入るようなオーケストラ曲が披露された。
 楽曲の内容にあわせて,ステージの演出も次々に変化。たとえば「花が散る世界 [Vocalized Version]」では,プロジェクターによって,あたかもステージに雨が降り注いでいるように見せたり,赤い花びらが空を舞っているように見せたりといった仕掛けがみられた。

 オーケストラ曲をじっくり聴かせたところで,ボーカル曲の5連発。BDFFでは各キャラクター固有の必殺技にそれぞれのテーマ曲が存在するが,ここで披露されたのは,そのボーカライズバージョンである。ちなみに,演奏前の「元気を出す練習」として,Revo氏の「みんな,プリンちゃんに会いたいかー!」の呼びかけに,観客が「み! な! ぎ! る!」と応える,コールアンドレスポンスもみられた。
 ティズの「君は僕の希望」,アニエスの「風の行方」,イデアの「雛鳥」,リングアベルの「愛の放浪者」が披露されたが,各曲ごとに,歌い手の衣装もそれぞれのキャラをイメージしたものとなっていた。
 そして,主人公4人のテーマ曲に続いて披露されたのは,戦場アイドル プリン・ア・ラ・モードの楽曲「純愛(ハートマーク)十字砲火」だ。ゲーム内でもアイドルソングとして流れるこの曲。たしかにボーカルはアイドル的なのだが,演奏はゴリゴリのバンドサウンドで,そのギャップこそが聴きどころともいえよう。しかも,今回は曲に合わせてステージから本物の火柱が吹き上がるという派手な演出まで用意されており,客席からも熱烈な手拍子と歓声が送られていた。なるほど,この盛り上がりがあれば,エイゼンベルグの内戦で剣派が優勢だったのも仕方あるまい……と思わせる熱狂ぶりであった。

 ここで小休止もかねて,またもRevo氏がブレイブリー川柳を披露。「ケルベロス 普通に殴れば 倍返し」。ゲーム終盤に登場するケルベロスは,「たたかう」の通常攻撃に反撃をしてくる。「運が悪ければ,さらに“獄炎”。最初にそれを喰らった人は目が点になったと思います。“浅野,そこまでやるのか”と」と解説したRevo氏は,「“なんとかムーン”みたいなやつを使えば,きっと倍返しも効きません」と観客へヒントを授けてくれた。

 いよいよコンサートも終盤。ラスボス戦に向けてのバトルメドレーに突入した。「邪悪なる戦い」「邪悪なる飛翔」,とクライマックスにふさわしい盛り上がりをみせてゆき,客席の高揚感が最高潮に達したところで,最終決戦のテーマ「地平を喰らう蛇」が演奏される。ゲーム内でもひときわドラマチックな曲構成に耳を奪われる楽曲だが,ボーカル陣による生コーラスと,客席を縦断する照明の演出,そして圧倒的な迫力の生演奏により,観客もただただ息を呑むばかりといった様子であった。

 最終決戦を終えて,残るはあと1曲。Revo氏は「ラスボスを倒したということは,エンディングが待っているんです」と述べ,「全員の力で最後まで走り抜けていくようなアレンジにしました」とエンディング曲「希望へ向う譚詩曲」のコンサートアレンジ版を披露した。
 最初はピアノ伴奏とボーカルのみといったごくシンプルな編成のバラード調から始まるこの曲だが,徐々に演奏する楽器の数が増えていく。そして,曲の中盤での大胆な転調を経て,ミュージシャン陣のソロパートが次々と続くのだ。この転調を境に,観客も一斉に立ち上がり,拳を高く突き上げる。盛り上がりが最高潮に達したところで,曲がふっと途切れ,オルゴールのメロディが静かに響き,フィナーレを迎えた。

画像集#001のサムネイル/「BRAVELY DEFAULT」の世界を,Sound HorizonのRevo氏がステージに再現。「Revo Linked BRAVELY DEFAULT Concert」レポート

 ここで一旦ステージの幕は下りたが,客席からの拍手は鳴り止むことなく,アンコールに入った。
 1人でステージに再登場したRevo氏が「みんなー! エアリーのブローチに集まれー!」と裏声でバックステージへ呼びかけて,今回のバンドメンバーを紹介。そして,アンコール曲として,Sound Horizonの楽曲から「1番短くて,1番盛り上がりそうな曲」とRevo氏が選んだのは,「即ち…光をも逃がさぬ暗黒の超重力」である。Sound Horizonのライブでは出演者と観客が一体になって「超重力ジャンプ」をするこの曲だが,今回は「僕がアドリブで,ブレイブリーデフォルトにちなんだ変なジャンプをやっていきまーす」とRevo氏。実際の曲中では「超クレセントムーン」などを披露し,観客ともども高らかに飛び上がっていた。

 すべての曲目を終え,Revo氏と観客とで「ブレイブリー!」「デフォルト!」のコールアンドレスポンスをして,万雷の拍手の中で今回のステージは幕を閉じた。
 最後に,ステージに1人残ったRevo氏が「長い長いプロジェクトでした」とBDFFとの関わりを振り返った。BDFFの楽曲は1年以上前から制作していたらしく,「(Linked Horizonの)CDが出て,ゲームも発売されて,サントラも出て,コンサートもできて――感無量といいますか,ひとつここで完結できるなと思っています」と感慨深げに語る。
 そしてRevo氏は,「完結なんですが,浅野さんは続編を作りたいみたいです」と明かした。「でも僕はクビになっているかもしれません。もし僕がクビになっていても,ブレイブリーデフォルトのことは嫌いにならないでください!」と冗談交じりに述べつつも,「皆さんに末永く愛される,そういうタイトルになってくれれば,関わった僕としても非常に幸せだなと思っています」とBDFFへの想いを明かす。
 そして「このルクセンダルクを巡る音楽の旅も,もうそろそろ終わりを告げようとしていますが,皆さん,無事おうちへ帰ってください。おうちに帰るまでがルクセンダルク紀行です。そしてまた,いつでも旅立ちましょう。2があるかもしれないし,みんな元気で,そしてまたどこかで会いましょう!」という別れの言葉とともに,観客を見送った。

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