岐阜駅に到着すると,火縄銃を手にした金の信長像がお出迎え。さすが信長公のお膝元
 |
ゲームオンは2016年4月1日,同社がサービス中のMMORPG「
ArcheAge」で,
次期大型アップデート「ノアルタの建国」の
ティザーサイトを公開した。
このアップデートのメインコンテンツとなるのは,その名のとおり
「建国」だ。運営チームは,このスケールの大きなアップデートを実施するにあたり,それに見合った場所でなければならないと考えた。日本歴史上,既成概念に囚われない新国家の樹立を目指した人物と言えば,「天下布武」で有名な織田信長だ。それにあやかる意味も込めて,今回,信長の居城があった
岐阜県で発表会が行われた。
本稿では,そのアップデート内容と,コスプレをして岐阜城に“登城”した
石元一輝プロデューサーの姿を合わせて紹介しよう。
民意を受けて国家の樹立を宣言。領地の発展によりワイバーンの騎乗も可能に
ArcheAge日本運営プロデューサー 石元一輝氏
 |
発表会のプレゼンターを務めたのはもちろん石元一輝氏だ。
冒頭でも紹介したように,次期アップデートのタイトルは「ノアルタの建国」となる。現在,旧大陸には遠征隊が領地にできる地域が4つあるが,今回のアップデートは,この領地を発展させたり,領地を国家として独立させたりできるようになる点が最大のポイントだ。
まず領地の発展では,領地内に宮殿や市場といった施設が建築できるようになる。これらの建築物はただ建てて終わりではなく,2015年10月に行われたアップデート「ノアルタの開拓者」の橋のように,段階的に発展していくものだ。
建築物を発展させるには,その領地を支配している遠征隊員(領主および領地プレイヤー)だけでなく,領地とはまったく関係のないプレイヤー(非領地プレイヤー)の協力も必要になる。
領地プレイヤーだけで建築物を含めた領地を発展させるのは大変なので,いかに非領地プレイヤーに協力してもらえるかが,領主としての腕の見せどころになるかもしれないと石元氏は説明した。
最初は小さな宮殿(左)だが,発展していくことで立派になっていき,最終段階では屋上があるパレス(右)になる
 |
 |
 |
こちらも最初は小さな市場だが,発展すると2階建てになる。どのような効果を持つ建築物なのかはまだ不明だ
 |
特筆すべき建築物は,ワイバーンが手に入る施設だろう。これは国家を樹立してはじめて建築が可能になるもので,これによって手に入ったワイバーンは国王のみが騎乗を許されるという。入手するにはかなり手間がかかるらしいが,ワイバーンはそれに見合った強さを持っているとのことだ。
中央の台座から右のスロープに立っているのがプレイヤーキャラクター。比較してみると,どれだけワイバーンが大きいかが分かるはずだ
 |
ArcheAge初ともいえる,飛行可能なペットになるワイバーン。もちろん攻撃も可能で,石元氏によれば「特定のスキルで炎を吐いたら20人ぐらいのプレイヤーをまとめて転倒させたり,昼デイリークエストの対象モンスターが簡単にバタバタ倒れるほどの強さです」と,かなりの強さを持っていることを明かしてくれた
 |
 |
そのワイバーンを手に入れる「国家」の樹立には,3週間に1度のサイクルで旧大陸の領土をめぐって行われる「攻城戦」に勝利し,領地を手に入れた後,領主である遠征隊隊長が国家樹立の宣言を行えばいい。
独立国家となると,西大陸,東大陸,海賊のどこにも属さない勢力となり,周囲はすべて敵勢力となってしまう。ただ,領地を手に入れたからといって,独立国家になる必要はない。領地のまま運営するか,国家として繁栄を目指すかはプレイヤー次第なのだ。
国家樹立の宣言をする際は,一定数の領民がホールに集まり,全員で剣を突き立てるポーズをとらないとできないとのこと
 |
 |
2体のレイドボス「カドゥム」と「イシュタル」が登場。待望の「黒曜石7段階武器」もついに実装に
続いて紹介されたのは,新たなるレイドボス
「カドゥム」「イシュタル」の存在だ。
「カドゥム」は,毎日行われているPvPコンテンツ「赤露の滴る戦い」の終了直後に出現するレイドボスだ。ArcheAgeのレイドボスといえば,レッドドラゴンやリヴァイアサンなど,強くて強くてもう心が……という印象もあるが,このカドゥムはそれらに比べると
「全然強くない」とのこと。勢力に関係なく,みんなでワイワイ討伐するようなレイドボスで,倒すと参加者全員に褒賞が配られる。石元氏によれば「倒せて当然のボス。10人もいれば倒せるレベルだ」と話していた。
巨大な木の化け物のような姿をしているカドゥム。木だけあって,その場から移動することはないらしいが,手のような巨大な枝(?)を振り回して攻撃してくるという
 |
もう1体のボス「イシュタル」は,昨年12月に実施されたアップデートの舞台である饗宴の園に登場するレイドボスだ。饗宴の園には「白蛇娘」「トウテツ」「アリア」の3体のボスが登場するが,上級難度でこれらのボス3体を撃破すると,饗宴の園の中央(スタート地点)にワープポータルが出現し,そこからイシュタルのいるエリアへとワープできるようになる。
カドゥムと違い,イシュタルはかなり強く,
最強クラスのID(インスタンスダンジョン)ボスモンスターになるようで,かなりの高難度になることが予想される。
カドゥムに負けず劣らず,イシュタルもかなり巨大なボスらしく,その足はプレイヤーと同じぐらいの大きさだという。バックストーリーが印象的な饗宴の園だが,このイシュタルにも何か“いわく”があるらしい。入場時にはカットインムービーも挿入される予定だ
 |
 |
そして待望の「黒曜石武器7段階」がついに実装される。その強さはエアナード武器を上回り,文句なしの最強装備だが,それだけに作成はかなり大変だ。というのも,材料となる素材が,新コンテンツで入手するアイテムで,それなりの数が必要となるからだそうだ。
ちなみに韓国でも完成したプレイヤーがいるかどうかという状態で,黒曜石武器7段階の作成に走るプレイヤーが多く,領地があまり発展していないらしい。
石元氏が信長のコスプレで岐阜城へ登城!
鎧や具足を付け,織田信長をイメージした戦国武将のコスプレをした石元氏。意外とノリノリである
 |
アップデートの発表を終えたところで,成功祈願というか,せっかく岐阜に来たのだからと,メディアと石元氏とで,
岐阜城に登城することにした。石元氏だけコスプレをして。
今回訪れた岐阜城は,鎌倉時代に二階堂行政が築いた砦がもととなっていて,戦国時代に斎藤道三が居城とした。このころは稲葉山城と呼ばれていたが,1567年に織田信長が城を手に入れたのを機に,城とその付近の町を「岐阜」と改めたのだそうだ。信長は,このころからあの有名な「天下布武」の朱印を使い始め,天下統一を目指すようになったとされている。
信長がいたころを想像して描かれた岐阜城図。岐阜城は金華山の山頂に建てられた難攻不落の名城として知られている。金華山ロープウェイで山頂まで登ったが,その急勾配と山肌の険しさを見て,あ,これは落城させるのは無理だ,と思わず納得
 |
ロープウェイを下りてすぐ岐阜城,というわけではなく,さらにそこから登っていく。そのルートもなかなかの斜度で,天気がよいこともあり汗ばむほどだった。
コスプレした石元氏が何かのイベントかと思われたのか,ちょうど観光に訪れていた外国人と記念撮影を頼まれる一幕も
 |
 |
そして,いよいよ眼前に迫ってきた岐阜城。この岐阜城は当時からのものではなく,1956年に落成した復興天守閣だが,それでもワクワクしてしまうのは,やっぱり筆者も男だからなのかとふと思った。
快晴の青空に白さが映えていた岐阜城。天守閣だけではあるが,威風堂々としたたたずまいだ
 |
 |
この天守閣のなかは資料展示室になっていて,織田信長を始めとした当時の資料などが展示されている。
展示されているのは武器や鎧兜のほか,当時の地図や望遠鏡などさまざま。岐阜城を巡って活躍した武将なども紹介されていた
 |
 |
 |
 |
 |
 |
岐阜城の最上階である楼上は展望台になっていて,ここから岐阜市を一望できる。地上を眺めていた石元氏は,きっとArcheAgeの領土だったらここはこんな感じで,と発展への思いをはせていたに違いない
 |
 |
最後に天守閣の展望台でマントを翻しながらArcheAgeの発展を誓う石元氏の姿を写真に収め,我々は岐阜城を後にした。
思わず岐阜城観光の模様も紹介してしまったが,以上が次期大型アップデート「ノアルタの建国」の概要だ。ティザーサイトが公開されたこともあり,気になるプレイヤーも多いだろう。まだ詳細が確定していない部分もあるようで,今後,公式サイトで順を追って公開していくとのこと。実は今回紹介したコンテンツ以外にも,アップデートで実装される要素がたくさんあるようなので,特設サイトを忘れずにチェックしよう。