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アンラボ,国内ゲーム業者向けトータルセキュリティサービスを10月より提供
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印刷2009/07/07 15:38

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アンラボ,国内ゲーム業者向けトータルセキュリティサービスを10月より提供

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 7月7日,アンラボは東京秋葉原で,日本でのセキュリティ製品の記者発表会を開催した。これは,以前も発表されていたAhnlab Total Management Security Serviceの日本でのサービスを10月1日から開始することを明らかにしたもの。

 これによってアンラボが推進しようとしているセキュリティソリューションは,サーバー環境を丸ごとセキュアにしようというものである。すでに展開されている一般的なエンドユーザー向けのアンチウイルスソフト「V3」の販売やMySaasサービスの提供,オンラインゲーム向けのHack Shieldの提供に加えて,サーバー周りをまとめてセキュアにするサービスが展開されていくことになる。

最近は,犯罪目的のハッキングが増え,複合攻撃が当たり前になるなどの傾向にあるという
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 これと同時に,セキュリティ機器TrusGuard UTMシリーズの販売を開始する。これは,一般的なファイアウォール機能に加え,IPS(侵入防止システム),DDoS対策,SSL VPN,アプリケーションプロキシ,ログマネージャなどをまとめた機器で,多機能性とともに,全体の8割程度のスループットを確保したという高速性もウリとしたデバイスである。こういった機器では複数の機能を使うと途端に性能が落ちたりすることがあるが,TrusGuardでは,FirewallとIPSを同時に使っても,単独機能使用時の8割のスループットを維持するとのこと。カタログ上では最上位機のTrusGuard 1000でFirewall処理だけの場合2.8Gbps,Firewall+IPS処理で1.6Gbpsのスループットとなっている。
 こういったハードウェアを有し,マルウェア(とくにオンラインゲーム関係)ではトップクラスの研究チームを持ち,監視から対応までをワンストップかつ低価格で提供できる点に,アンラボは自信を見せている。
 コスト面では,UTM設置による単純監視で月2万4000円程度,トータルマネジメントセキュリティでは,サーバー機器一式を調達するか,既存の機器で行うかやサービスの規模で個別見積もりになる模様。数十万円から数百万円と,案件によってかなり変わってくるようだ。

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 また,セキュリティ関連で最近同社が対応したという事例も紹介された。紹介された事例は,具体的なことは明らかにされていないが,Ahnlabと契約している本社が(契約していない)支社で起こったセキュリティ異常を検出し,緊急対策チームの出動,マルウェアの分析→対策ソフトの制作などが短時間で行われたというもの。検体の分析に要したのは3〜4時間ということで,きわめて迅速な対応が行われたという。これも,24時間の監視態勢と緊急出動チーム,そして分析チームなどを有する同社の強みが表れた結果である。
 オンラインゲーム業界の事例らしきことは匂わせていたのだが,日本で支社まで持つようなオンラインゲーム会社はないわけで,本社が韓国にあって,日本の支社でと妄想すると……(略)。

韓国に先駆けてAhnlab Cloud Computing e-Security Serviceを紹介する,Ahanlab CEOキム ホンソン氏
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 また,発表会では近日中に韓国で発表されるという次世代型のAhnlab Cloud Computing e-Security Serviceの簡単な紹介も行われた。これは,
 「クラウド」といわれても,「なんじゃそりゃ?」と思う人が多いだろうが,要は大規模なセキュリティデータセンターがセキュリティサービスを提供する形式のソリューションだと思えばよい。サーバー周りをがっちり固めるTotal Securityのソリューションでは,必要なハードウェアなどの負担が大きくなるため,中小のゲーム事業者では利用しにくい状況がある。そういったお金のかかる部分をまとめて処理する施設をAhnlabが用意し,そこへのつなぎ込みという形で監視やフィルタリングサービスを提供するというものとなるようだ。
 ゲームサーバーに使用する場合は,回線経路が増える分,データのレイテンシなどが少し気にはなるが,これまで有象無象というか,むしろ悪意たっぷりの一般回線に接続していたサーバーが,セキュアであることを保証された線にだけ接続されるのであれば,運営コストは大幅に下げられそうだ。もちろん,これまでもFirewallなどでDMZ(非武装地帯)化されていたとはいうものの,それで十分とは言い難く,一段高いセキュリティレベルのDMZが提供されることになる。料金次第では,かなり魅力的なサービスとなる可能性があるだろう。

 ちなみに,現在韓国ではAhnLabと契約している500社程度のうち4割がオンラインゲーム関連だそうだが,日本ではゲームオンとハンビットユビキタスエンターテインメントの2社だけだそうだ。
 最近,日本国内のオンラインゲーム事業者で,ハッキング問題がいくつか発生しているが,SQLインジェクションなどの単純なものが通用しており,業界全体としてセキュリティ体制が万全とは思えないふしもある。なにか起きてから対応したのでは手遅れとなることも多いので,早めに十全な対策を行ってほしいものである。

アンラボ公式サイト

http://www.ahnlab.co.jp/

TrusGuardシリーズの管理画面
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