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アンラボ,国内ゲーム業者向けトータルセキュリティサービスを10月より提供
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これによってアンラボが推進しようとしているセキュリティソリューションは,サーバー環境を丸ごとセキュアにしようというものである。すでに展開されている一般的なエンドユーザー向けのアンチウイルスソフト「V3」の販売やMySaasサービスの提供,オンラインゲーム向けのHack Shieldの提供に加えて,サーバー周りをまとめてセキュアにするサービスが展開されていくことになる。
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こういったハードウェアを有し,マルウェア(とくにオンラインゲーム関係)ではトップクラスの研究チームを持ち,監視から対応までをワンストップかつ低価格で提供できる点に,アンラボは自信を見せている。
コスト面では,UTM設置による単純監視で月2万4000円程度,トータルマネジメントセキュリティでは,サーバー機器一式を調達するか,既存の機器で行うかやサービスの規模で個別見積もりになる模様。数十万円から数百万円と,案件によってかなり変わってくるようだ。
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また,セキュリティ関連で最近同社が対応したという事例も紹介された。紹介された事例は,具体的なことは明らかにされていないが,Ahnlabと契約している本社が(契約していない)支社で起こったセキュリティ異常を検出し,緊急対策チームの出動,マルウェアの分析→対策ソフトの制作などが短時間で行われたというもの。検体の分析に要したのは3〜4時間ということで,きわめて迅速な対応が行われたという。これも,24時間の監視態勢と緊急出動チーム,そして分析チームなどを有する同社の強みが表れた結果である。
オンラインゲーム業界の事例らしきことは匂わせていたのだが,日本で支社まで持つようなオンラインゲーム会社はないわけで,本社が韓国にあって,日本の支社でと妄想すると……(略)。
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「クラウド」といわれても,「なんじゃそりゃ?」と思う人が多いだろうが,要は大規模なセキュリティデータセンターがセキュリティサービスを提供する形式のソリューションだと思えばよい。サーバー周りをがっちり固めるTotal Securityのソリューションでは,必要なハードウェアなどの負担が大きくなるため,中小のゲーム事業者では利用しにくい状況がある。そういったお金のかかる部分をまとめて処理する施設をAhnlabが用意し,そこへのつなぎ込みという形で監視やフィルタリングサービスを提供するというものとなるようだ。
ゲームサーバーに使用する場合は,回線経路が増える分,データのレイテンシなどが少し気にはなるが,これまで有象無象というか,むしろ悪意たっぷりの一般回線に接続していたサーバーが,セキュアであることを保証された線にだけ接続されるのであれば,運営コストは大幅に下げられそうだ。もちろん,これまでもFirewallなどでDMZ(非武装地帯)化されていたとはいうものの,それで十分とは言い難く,一段高いセキュリティレベルのDMZが提供されることになる。料金次第では,かなり魅力的なサービスとなる可能性があるだろう。
ちなみに,現在韓国ではAhnLabと契約している500社程度のうち4割がオンラインゲーム関連だそうだが,日本ではゲームオンとハンビットユビキタスエンターテインメントの2社だけだそうだ。
最近,日本国内のオンラインゲーム事業者で,ハッキング問題がいくつか発生しているが,SQLインジェクションなどの単純なものが通用しており,業界全体としてセキュリティ体制が万全とは思えないふしもある。なにか起きてから対応したのでは手遅れとなることも多いので,早めに十全な対策を行ってほしいものである。
アンラボ公式サイト
http://www.ahnlab.co.jp/![]() |
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- 関連タイトル:
V3ウイルスブロック 2009 プラチナ 20th Anniversary
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