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[Gamefest 08#04]「ACE COMBAT 6」のインタラクティブサウンドデザイン
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印刷2008/09/05 20:30

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[Gamefest 08#04]「ACE COMBAT 6」のインタラクティブサウンドデザイン

バンダイナムコゲームスコンテンツ制作本部技術部サウンド課中西哲一氏
 9月4日から開催されていたマイクロソフトのゲーム開発者向けイベント「Gamefest 2008」2日目の講演から,バンダイナムコゲームスコンテンツ制作本部技術部サウンド課の中西哲一氏による「ACE COMBAT 6」のサウンドデザインに関する講演を紹介したい。
 ACE COMBATといえば,戦闘機での空中戦がウリのアクションゲームだ。無線音声や爆発音などが戦場の雰囲気を盛り上げている。このセッションでは,ACE COMBAT 6で使われているさまざまなサウンドテクニックについての紹介が行われた。

 中西氏は,ACE COMBAT 6のサウンドのポイントとして,

 フルサラウンド
 超接近
 加算式ダイナミクスコントロール


の3点を挙げていたが,とくに重要なのは効果音のリアルタイムエフェクトとインタラクティブミキシングのようだ。
 ACE COMBAT 6で使われているBGMは62曲,効果音は約500種,登場キャラ数は323人(さすがに声優はそこまで揃えているわけではないとのことだが),サウンド処理のメモリ消費量はバッファ抜きで12MBほどで,同時発音数は160音だそうだ。使用しているライブラリは,XAudioと自社製サウンドミドルウェアNUSoundのみを使っているとのこと。社内ツールはマルチプラットフォームを前提としているため,プラットフォームにべったりとしたAPIは利用しにくいという。

 まず,5.1chサラウンドだ。サラウンドをどう使うべきかについては,明確な答えはないだろうとのことだが,ACE COMBAT 6では,臨場感を出すことと,視界外のゲーム情報を音で補うことを基本としてサラウンドが使われている。
 ACE COMBAT 6では,BGMもフルサラウンドベースで作られているが,サラウンドでない環境にも対応しなくてはならないため,センターチャンネルやLFEはなるべく使わない方向で,センターチャンネルは主にダイアローグや効果音で使用しているとのこと。LFEもヘッドフォンでプレイしたときに違和感がないように,専用の音などは作らず,付加的に使っているようだ。
 近場での音の定位では,ミサイルなどは,方向を明確に出すようにアレンジし,爆発音では音場の広がりを重視するように調整。
 効果音には多くの種類があるが,なかでも爆発音や爆風,破片音といったものは,距離によって処理を変えている。爆発音は短いものの,遠くまで聞こえ,爆風はある程度長く響き,近くではLFEチャンネルでも増幅される。破片音はかなり長い間鳴り続けるものの,ごく近くでないと聞こえない。
 
[Gamefest 08#04]「ACE COMBAT 6」のインタラクティブサウンドデザイン
 音声処理は,コクピット内での無線音声が主体となる。通常の音声をディストーションフィルタとイコライザでくぐもった無線ぽい音声に変換しているのだが,リアルタイム処理でパラメータを変えているため,同じ元音声でも複数のパターンの出力ができるようになっている。デモではパラメータをいろいろと変更して再生する様子が示されたが,どれを聞いても,ちゃんとそれぞれ無線ぽい雰囲気になっているのはさすがだ。

 これらの音声や効果音は,状況に応じて適正な音量に調整されて出力される。これがインタラクティブミキシングである。要するに,ゲーム内で重要な音声情報は,どんな状態でもきちんと聞こえるように出力するための操作が加わっている。
 効果音が多いときや近くで爆発があったときなどは,セリフやロックオンの確認音などが通常の音量では聞こえにくくなるので若干音量を上げてやる。セリフごとに重要度がパラメータとして設定されており,それに応じて聞こえにくそうな状況では音量を上げてやるといった処理が行われている。以前は,重要でない音声の音量を下げる方向で処理していたのだそうだが,Xbox 360はダイナミックレンジが広いので重要な音の音量を上げる方向での処理にしてあるそうだ。ポイントは,あくまでさりげなくやることらしい。

 最近のゲーム機では高速なCPUが使われるようになっており,インタラクティブな演出が可能となった。ご覧のようにACE COMBAT 6でもさまざまな処理が行われている。最近はデータ量も増えたためか,音声処理であらゆるパターンに対応したファイルを用意しておくというのは現実的ではなくなってきているという。ACE COMBAT 6では,音声処理をリアルタイムにしたおかげで,かなりリソースや人手の節約ができたとのこと。
 今後は,プロシージャルな音声処理が重要になるとのことだが,音声処理ではなかなかCPUリソースを確保しづらいらしく,中西氏は,会場の(おそらくは各社サウンド関係者)に向けて,もっとサウンド処理でCPUリソースをもらえるように頑張ろうと呼びかけていた。

 個人的に興味深かったのは,サウンドの世界では感性による判断が重要なのかなと感じられたことだ。グラフィックス分野では,最近は,物理的に正しい描画を目指す方向が主流で,なんとなくそれっぽい表現よりも,計算上正しい表現が尊ばれているように思われる。コストに対してそれがどれくらい効果を挙げているかは疑問な部分もあったりするのだが,音声ではプレイヤーを中心に,ある程度主観的な判断を加えて,「それっぽい音」を作っていくほうが効果的なようだ。
 まあ,現実的に考えれば超音速も出せる戦闘機上で聞こえる音を正しく再現しても,それがゲームで使えるとは限らないし(それはそれで興味深い気もするが),たとえ宇宙空間でも爆発音があったほうがリアルに感じるのが人間というものだ。ゲームの付加情報となり臨場感を盛り上げるサウンド作りは正解であろう。ある意味,本物よりもリアルな音作りに向けて,今後も頑張っていただきたいところである。
  • 関連タイトル:

    エースコンバット6 解放への戦火

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