Razer，eスポーツ向けの左右対称マウス「Viper 8K」を発売。USBレポートレートを8000Hzに高速化して入力遅延を減らす

　北米時間2021年1月28日，Razerは，ゲーマー向けマウス「Viper」シリーズの新製品となるeスポーツ向けワイヤードマウス「Razer Viper 8K」（以下，Viper 8K）を世界市場に向けて発売した。製品名に8Kとあるように，USBレポートレート（ポーリングレート）を最大8000Hz（8kHz）に高速化したことにより，一般的なゲーマー向けマウスの1000Hzよりも入力遅延を縮小したのが大きな特徴だ。
　Razer直販サイトでの価格は9980円（税込1万978円）である。

Viper 8K

　Viper 8Kは，2019年8月に国内発売となった「Razer Viper」（以下，Viper）をベースとしつつ，USBレポートレート以外の面も強化した製品だ。
　外観はViperと同じ左右対称形状のシンプルなもので，写真だけでは見分けがつかないほどである。ただ，公称本体重量は，Viperの約69gに対して，Viper 8Kは約71gと，わずかに重くなっていた。

Viper 8Kの左側面（左）と右側面（右）。左右どちらにもサイドボタンを2つずつ備えたレイアウトは，Viperと変わらない

　Razerによると，高リフレッシュレート表示対応のゲーマー向け液晶ディスプレイが増えたことで，入力デバイス側もそれに応じた高速で遅延の少ない性能が必要とされているという。そのために，USBレポートレートを8倍も高速化する「Razer HyperPolling Technology」を開発して，Viper 8Kに実装したとのことだ。


　搭載センサーは，Razer独自の「True 20,000 DPI Focus+ optical sensor」となり，トラッキング速度はViperの450 IPSから，650 IPSへとより速くなっている。USBレポートレートの高速化に合わせて，トラッキング速度も上げて対応したということだろう。なお，最大加速度は50Gと変わらない。

　メインボタンのスイッチには，第2世代という光学式スイッチ「Razer Optical Mouse Switch」を採用しており，7000万回の打鍵に耐えるという。ただ，Viperの光学式スイッチも同じ7000万回の耐久性を謳っていたので，どこがアップグレードされたのかは正直よく分からない。

　USBポーリングレートの高速化を謳うゲーマー向けマウスは，他社からも登場しているが，Viper 8Kはそれを上回る高速化を実現しているのは注目に値する。eスポーツゲーマーなら，試してみる価値があるマウスかもしれない。

●Viper 8Kの主なスペック

• 基本仕様：左右対称形状ワイヤードタイプ
• 搭載センサー：True 20,000 DPI Focus＋ optical sensor
• ボタン数：8個
• メインボタン耐久性：約7000万回
• トラッキング速度：650 IPS
• 最大加速度：50G
• フレームレート：未公開
• 画像処理能力：未公開
• トラッキング解像度：未公開
• レポートレート（ポーリングレート）：8000Hz
• データ転送フォーマット：未公開
• リフトオフディスタンス：未公開（カスタマイズ可能）
• オンボードフラッシュメモリ：搭載（※最大5プロファイルを登録可能）
• LEDイルミネーション：搭載（※Razer Chroma対応）
• 公称本体サイズ：57.6（W）×126.73（D）×37.81（H）mm
• 公称本体重量：71g（※ケーブル含まず）
• マウスソール：PTFE
• ケーブル長：約1.8m
• 対応OS：未公開
• 価格：9980円（税別）
• 保証期間：2年間

RazerのViper 8K製品情報ページ