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| Anselで生成した360度映像をスマートフォン上で表示して披露する,Jen-Hsun Huang氏(Co-founder & CEO, NVIDIA) |
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| Anselでできること |
北米時間2016年5月6日,NVIDIAは,DreamHack Austinに合わせて開催した自社イベントで新世代GPU「
GeForce GTX 1080」を発表したが(
関連記事),それとは別に,新機能もいくつか告知している。その1つが「
Ansel」(アンセル)だ。
NVIDIAのCEO,
Jen-Hsun Huang(ジェンスン・フアン)氏が「3D In-game Camera System」と呼ぶAnselでは,対応ゲームタイトルにおいて利用できるカメラツールで,専用のオーバーレイ型ユーザーインタフェース(以下,UI)を使って,以下のことが行える。GeForce Experienceから利用できる自動&手動録画機能「ShadowPlay」のカメラ版とでもいったところだろうか。
- Free Camera:自由にカメラを動かせる
- Post-Process Camera:画面にフィルタを適用し,雰囲気を変える
- OpenEXR Camera:OpenEXR形式のハイダイナミックレンジでスクリーンショットを書き出せる
- Super Resolution:最大で,見ている映像比32倍という圧倒的に高精細なスクリーンショットを書き出せる
- 360-degree Capture:ある時点におけるゲーム世界の360度立体映像を生成して,PC用のVR(Virtual Reality,仮想現実)対応ヘッドマウントディスプレイやGoogle Cardboardなどで利用できるようにする
イベントではAnselのデモがあった。左に見えるのがオーバーレイ表示の操作メニューだ
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Free Cameraで画面を右に傾けた例
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Post-Process Cameraで画面の雰囲気を変えたところ。Instagram的な機能と言えるかもしれない
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Super Resolutionによるキャプチャ実施中の1コマ。こんな感じで,シーンを複数に分割して描画のうえ,それをキャプチャしてつなぎ合わせているようだ
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360-degree Captureによるキャプチャの例。ここではVR対応ヘッドマウントディスプレイ用となっているが,平面視対応映像としても書き出せるという
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360-degree Captureのさらなるデモ。「The Witcher 3: Wild Hunt」のゲーム内シーンを360度の立体視対応映像として書き出し,それを「Nexus 6P」と思われるスマートフォンで立体視表示させたものだ。Google Cardboardと組み合わせれば,プレイヤーが見たゲーム世界をVRで追体験できるというわけである
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現時点における対応ゲームタイトルは,「
Tom Clancy's The Division」と「
The Witness」「
LawBreakers」「
The Witcher 3: Wild Hunt」「
Paragon」「
No Man’s Sky」および新版「
Unreal Tournament」の7本。今後,対応タイトルの数は増えていくという。
その仕様上,先ほど名前を挙げたShadowPlayほどの汎用性は期待できそうにないが,一方で「できること」にはかなり期待できそうだ。導入時期など,続報に期待したい。
イベントでは,Anselのローンチタイトルとして7本の名が挙がった。Anselの場合,ゲームエンジン側と協調して映像を生成する必要があるため,ゲーム側での対応がどうしても必要になる
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