Vista環境でQuad SLIをサポートする公式βドライバ「ForceWare 169.22」

　NVIDIAは，GPUを2個搭載するグラフィックスカード×2よるマルチGPUソリューション「Quad NVIDIA SLI」（以下，Quad SLI）対応の公式β版グラフィックスドライバ「ForceWare 169.22 Beta」をリリースした。以下に示したNVIDIAの日本語ページから入手可能だ。

→32bit版Windows Vista用ForceWare 169.22 Beta（57.0MB）
→64bit版Windows Vista用ForceWare 169.22 Beta（70.0MB）

　Windows Vista用ForceWareでは，Windows XP用のそれでサポートされている機能のいくつかが，2007年12月をもってなお実装されていない。その一つがQuad SLIだったが，ようやっとサポートするβドライバが出てきたというわけである。
　「3-way NVIDIA SLI」が登場した今となっては，GeForce 7世代のソリューションであるQuad SLIには時代遅れな感が否めず，「そんなことより，『カスタム解像度』とか，もっと多くのユーザーにメリットがある機能を実装してくれ」と思う人のほうが多そうだ。そもそも，Quad SLIを積極的に導入したようなユーザーなら，とっくにGeForce 8世代のハイエンドGPUへ移行しているような気もするが……。
　まあ，未実装だったものの一つが解決を見つつあること，それ自体には相応に価値があるといっていいのかもしれない。

　なお，原稿執筆時点ではリリースノートが公開されていないため詳細は不明。ダウンロードページによれば対応GPUは「GeForce 7950 GX2」と「GeForce 7800 SLI」で，ForceWare 169.22 Betaのインストールファイル群にある「nv_disp.inf」をチェックしてみても，確かにこの二つしかサポートされていないようだ。
　特定OEM PCメーカー向けという意味ではGeForce 7800 SLIと同じはずの「GeForce 7900 GX2」がなぜサポートされないのかといった疑問は残るが，いずれにせよ，該当するユーザーはそう多くなさそうである。