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「最新技術を使いやすい形でいち早く製品化したい」。インテル,つくば本社内にソフト&ハードメーカーとの協業を図るための施設をオープン
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印刷2012/04/13 19:38

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「最新技術を使いやすい形でいち早く製品化したい」。インテル,つくば本社内にソフト&ハードメーカーとの協業を図るための施設をオープン

画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / 「最新技術を使いやすい形でいち早く製品化したい」。インテル,つくば本社内にソフト&ハードメーカーとの協業を図るための施設をオープン
 2012年4月13日,Intelの日本法人であるインテルは茨城県つくば市にある同社本社内に「インテル ヒューマン・インタラクティブ・テクノロジー・アプリケーション・センター」(以下,センター)を開設し,内部を報道関係者へ公開した。

センター入口で代表取締役社長の吉田和正氏がお出迎え(左)。右はテープカットの様子
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 強引に解釈すると「インテルが用意した,人が対話しながら技術を利用する施設」といったところで,さて,何のことやらといったところなのだが,インテルによれば,

  • Intel/インテルの技術をどう活用すると使いやすくなり,一般の人に満足してもらえるのか
  • いかにしてIntel/インテルの技術をいち早く,分かりやすい形で世に送り出せるのか

を,インテルとパートナー企業や自治体,医療関係者,教育関係者,起業家などが話し合うための「場所」なのだという。

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吉田和正氏
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センター内部。技術デモ展示スペースはかなり広く,かなりの人数が入れる(※実際,報道関係者20名程度と,インテルのスタッフ10数名が入って,なお十分な余裕があった)。展示スペースの向かいにはちょっとしたセミナーを行えるだけの机とプロジェクタも用意されている
 開設式で登壇したインテルの吉田和正代表取締役社長は「今の状態でも使いこなせないのに,あまりにも技術が先に進みすぎている」と言われたことがあるというエピソードを披露したうえで,「新しい技術が人々に不安を与えると,技術は使われず,技術と人が“両想い”になれない。なので『こう使えばこういうメリットがある』ということを考える場を用意したのだ」と,センター開設の意図を説明。Intelはあくまでも部品メーカーであり,部品から最終製品,そしてそれを利用したサービスが提供されるまでの間には多くのプレイヤー(≒関係者)が存在するが,「それらが非同期で動いてしまったら人々の不安は解消できない。そこで,インテルと彼らでコラボレートして,安心して使ってもらう方法を考えていきたい」と,その意義も述べている。

 「インテルと企業などが一緒にユーザーインタフェースの改善を図る」などというのは,それこそ日本ならではの薄型ノートPC開発などで,いままでも行われてきたことだ。
 もっとも,それらは一般にNDA(Non-Disclosure Agreement,秘密保持契約)下で行われるものであり,わざわざ「改善のための場」を新たに設ける必要があるのかという疑問は残るだろう。その点を聞いてみると,吉田氏からは,「センターはラボ(研究施設)ではない。なので,技術開発というよりは,若手の企業家などを集めて,さまざまなアイデアを出してもらい,そこにインテルとしてさまざまなアドバイスや支援などを行っていくようなことをまずは想定している」という回答が返ってきた。

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センター内にはIntelと他社の技術を組み合わせた製品(や技術デモ)が置かれていたので,いくつか紹介しよう。アーケードゲーム筐体で動いているのはTobii Technologyの視線センサーを用いた同社製ゲーム筐体「Eye Asteroids」。地球に飛来する隕石を見つめると,そこに向かって攻撃が放たれるというSTGだ
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ネームエントリーまで視線の移動で行うというあたり芸が細かいが,実のところ,筐体内ではデスクトップPCとUSB接続のアイトラッキングセンサーだけで動作しているとのこと。このままゲームとして利用できるほか,自動車用の情報端末や,ハンディキャッパー用の入力デバイスとしての利用も考えられるという。まばたきや音声をボタンなどの入力系として併用することも可能だとか
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オンキヨーのOEM部門であるオンキヨーディベロップメント&マニュファクチャリングが開発を始めた「デジタルスピーカーシステム」のデモ。日本のTrigence Semiconductorが開発したデジタル信号処理技術「Dnote」をベースに,USB接続のデジタルプリアンプとして機能するDSPを用意した(下に続く)
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(続き)それを,「通常のシングルコイルと同じ効率の小型コイルを3連で搭載し,従来よりも大きく振動するようにしたスピーカーユニット(を搭載したパッシブスピーカーセット)と組み合わせれば,パワーアンプなしでパッシブスピーカーを駆動させられるようになり,音質の向上を図れるというわけだ。現在のところ,USB経由で取れるのは定格10〜15W程度とのことなので,製品化にはもう少し時間が必要だが,なかなか面白いアイデアといえる。上のDSPをノートPCやスマートフォンなどに内蔵するというのもアリだろう
こちらもオンキヨーのデモ。タブレット端末とライトスタンドにしか見えないが,ライトスタンドの中,LEDライト部はソケットの周囲がスピーカーユニットになっており,タブレット端末からサウンドデータをBluetoothで受けて,音楽が再生されている。ちなみに製品名は「サウンドブライト」とのこと
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都心のJR各駅で見かけるようになってきた情報表示型自動販売機のデモ。現在駅で展開されているものにもIntelのプロセッサが採用されているが,カメラによる顔認識技術とネットワーク接続技術を併用すると,購買者の顔を認識してネットワーク上で共有し,どの駅でもその人の好む飲み物がお勧めされるようになる,なんてことも可能だとか
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土岐英秋氏(インテル インテル技術本部 本部長)
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 センター長を務める土岐英秋氏は,「うまい具合にインテルを利用してほしい」とも述べていたが,おそらくインテルとしては,日本のソフトウェアやサービスのプロバイダ,あるいはハードウェアサプライヤに,Intel製品を活用したビジネスをしてほしい,ということなのだろう。インテルはこの数年,日本のICT(Information and Communication Technology,情報通信技術)産業を支援し,それによって安心で便利で快適な暮らしを実現すると,ことあるごとに繰り返しているが(関連記事),今回のセンター開設も,その一環と考えるのが妥当ではなかろうか。

 というわけで,大多数の4Gamer読者にとってはあまり関係のない話となったが,PC用オンライン/オフラインゲームや,タブレット,スマートフォン向けゲームのデベロッパで,これまでインテルとの接点があまりなかったところにとっては,世界一の半導体メーカーと協力して何かできるチャンスかもしれない。あるいは,デバイスやコントローラ系メーカーにとっても,何かの機会になるのではなかろうか。
 当面の間,受け付け窓口は広報室とのことなので,興味を持った担当者は,インテルの代表番号(03-5223-9100)へ連絡を取ってみるといいかもしれない。

パイオニアソリューションズとインテルの協業による「ディスカッション・テーブル」。スキャナを搭載しており,スキャンして表示させたり,それをスマートフォンで共有したりできる。ちなみに画面表示には単体グラフィックスカードが用いられているそうで,競合メーカーが明確に排除されていたりするわけではないようだ
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インテル公式Webサイト

センター開設のニュースリリース

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