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インタビュー

「DEAR 令和&平成 ウチらの伝説プリ」スペシャルモードで平成のレジェンドが期間限定で甦る。デザインだけでなく“写り”まで当時を再現した,気合いの入ったプリを体験してきた!

 ここ数年,Z世代のあいだで“平成レトロ”カルチャーがトレンドとなっている。すっかり懐かしい存在となった平成の文化やデザインは,今の若者にとってはかえって新鮮で魅力的に映っているのである。
 時代ごとの若者の価値観を映して進化し,盛り上がりを支えてきたプリは,常に“今の若者らしさ”を形にしてきた存在だ。

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 プリントシール機の市場をけん引し,Z世代のカルチャーと寄り添ってきたフリュー株式会社は,2025年7月の「プリ誕生30周年」を記念し,さまざまなプロジェクトを展開している。

 今回紹介する「DEAR 令和&平成 ウチらの伝説プリ」スペシャルモードも,まさにその取り組みのひとつ。2006年の「姫と小悪魔」,2011年の「LADY BY TOKYO」,2019年の「Melulu」の写り・落書き・シールなど,当時のコンテンツを忠実に再現し限定復活したもので,2025年12月19日から2026年4月5日まで,プリ機「Bloomit」で楽しめる。

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 同モードの展開に先駆け,フリュー広報部の村上実紅氏に直接お話を伺い,実際のプリ撮影も体験してきた。平成から令和のプリカルチャーを一挙に味わえる貴重な体験をご紹介しよう。

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平成のプリを忠実再現した,「DEAR 令和&平成 ウチらの伝説プリ」スペシャルモードとは


4Gamer:
 まずは,「DEAR 令和&平成 ウチらの伝説プリ」スペシャルモードについてご説明いただけますか。

フリュー広報部・村上実紅氏(以下,村上氏):
 はい。これは,幅広い世代のユーザーが「一度は撮ったことがある」と言えるほど記憶に刻まれている,まさに伝説的な機種を復活させたものです。
 映り・背景・ポーズ見本・画面デザイン・落書き・シールに至るまで,当時のリアルさを細部まで追求しているので,実際に撮っていただくと“あの時代の空気感”までしっかり感じてもらえると思います。

4Gamer:
 「Bloomit」というプリ機のなかで,2025年12月19日から2026年4月5日の期間限定で楽しめるスペシャルイベント,ということですね。

村上氏:
 その通りです! 撮っていただくと,それぞれの時代ごとの“違い”がはっきり分かると思います。
 たとえば,2006年頃は,はっちゃけたテンションのプリが主流だったので,「姫と小悪魔」はその雰囲気ごと没入できるような仕上がりになっています。
 一方で,2019年発売の「Melulu」は, “顔の盛れ感”へのこだわりが強くなった時代なので,とにかく映り重視。テンション感も全然違うので,そういった時代ごとの違いも楽しんでいただけると思います。

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4Gamer:
 今に至るまでのプリの歴史が,当時のままに体験できてしまうんですね。

村上氏:
 当時を知っている30代くらいの方なら「懐かしい!」という気持ちになるでしょうし,令和世代にとっては“逆に新しい”存在に感じるかなと。昔のプリに憧れを持っている子も多いので,すごくテンションが上がると思いますよ。

4Gamer:
 撮影するプリの写真自体にも,写りに違いがあるそうですね。

村上氏:
 たとえば「姫と小悪魔」時代のプリは,少し黄みがかったような肌色と質感で,加工感は少なめです。画質も今と比べて荒いですね。

4Gamer:
 あーっ,それ,とてもわかります。だからこそ細部が曖昧になって,結果的に“逆に盛れて見える”という独特の面白さがありました。今思い返しても懐かしく感じます。

村上氏:
 そうですね! 当時のカメラではそこまで精細に写らなかった分,“メイク次第でどうにでも演出できる”という期待感もありました。その絶妙な写りも,画質をあえて落として今回しっかり再現しています。

 フレームに関しても,ハンバーガーのなかに挟まって写るようなものだとか,スタンプのデザインも懐かしいものを揃えています。
 それから,当時は「オーラ」っていうキラキラやドットなどが体に沿ってついたんですが,これも忠実に再現していますね。顔の盛れ感というより,“楽しさ”や“はっちゃけ感”がプリを撮る目的として重視されていた時代です。

4Gamer:
 お話を聞いていると,タイムスリップしたようにどんどん当時のことを思い出します。なるほど,今回ピックアップされた「姫と小悪魔」と「Melulu」のリリース時期には,10年以上の開きがあるんですね。

4Gamer(担当編集):
 僕は50代の男性ですが,この時代のプリを撮影したことはほぼないんです。自分のように,当時は撮ることができなかった人も,この機会に試せるのは嬉しいですね。

村上氏:
 はい,フリューとしても,そういった体験の機会を持っていただけたら,とても嬉しいです!


進化するプリ機と平成レトロブーム。なぜ今,当時の機種そのままの“リバイバル”なのか


4Gamer:
 今のプリってすごいですよね。この前,娘と一緒に撮りに行ったんですけど,基本の流れは昔と同じはずなのに,ちょっとずついろいろな機能や写りが違っていて,進化しているなと改めて思いました。

村上氏:
 「お金を入れて操作→ブースに入る→撮影→落書き→シールが出る」という一連のステップはずっと同じなのに,機能や写り,落書きの内容は,その時代のトレンドに合わせてめちゃくちゃ進化しています。トレンドは本当にすぐ変わるんですよね。

4Gamer:
 世代的に,私はたくさんスタンプを押して画面を埋めてしまうのですが,今の若者たちの主流ではないですよね。

村上氏:
 はい,今の子たちって,落書きより“自分の顔のレタッチ”にすごく時間をかけるんです。自分が一番可愛く見えるバランスをちゃんと知っていますね。

4Gamer:
 そんな世代も平成レトロを体験できるし,私たちのように平成を駆け抜けてきた世代にも懐かしい面白さがある。いただいた資料に,あのときならではのモチーフも散りばめられていますね。二重のハートとか……。

村上氏:
 昔流行した「一期一会」(株式会社マインドウェイブ)もリバイバルしていてすごく人気で,今回のプリにもコラボで入っているんですよ。

4Gamer:
 女子の友情とかをポエムとかわいいイラストで表現しているシリーズですね。私はその少し上の世代ですが,主に年下の子たちから絶大な人気を得ていたことは知っていました。
 ところで,「今に合わせた平成レトロっぽいプリを作る」ではなくて,「過去の稼働機種をリバイバルする」ということにしたきっかけはどういったものだったのでしょう。

村上氏:
 まず,今回のプロジェクト自体は「歴史を振り返るため」ではありません。30周年という注目度の高い節目をきっかけに,盛れる写りを含めたプリの楽しさや,みんなでわいわい撮影する楽しさを,かつてプリを撮ったことがある人や,今も撮っている人をはじめ,すべての人に届けたいという思いで始まったプロジェクトなんです。

 プリはこの30年間,トレンドに合わせて進化し続けてきましたし,今も青春に寄り添う身近なエンタメ空間として,多くの人に楽しまれてきました。
 ただ,最近は“顔を盛る”ことに意識が偏りすぎて,プリの持つ本来の楽しさが伝わりにくくなっていると感じています。
 そこで30周年の節目を機に,昔撮ったことがある人にも,今撮っている人にも,プリの楽しさを再発見してもらい,プリを撮ろうという気持ちなってもらいたいという思いがあるんですね。

 今回,過去の稼働機種を復活させることにした理由もそこにあります。プリは世代ごとに強い思い出が残る遊びです。放課後に友達とどこで撮ったか,誰と撮ったか――そうした記憶は世代ごとに深く刻まれています。
 その思い出の機種をもう一度撮影できる形にすることで,懐かしさや新しさを体感しながら,改めてプリの楽しさを感じてもらえると考えたのです。

4Gamer:
 改めて“体験”を提案するという形になっているんですね。

村上氏:
 そうです。今回は30周年記念ムービーをはじめ,特設サイトにもかなり力を入れています。スマホでも初期頃のプリ風のフレームで撮影できる遊びが入っていますし。ぜひ訪れてみてほしいです。
 こうした仕掛けを通して,プリのエモさや楽しさを伝えていますので。プリは共通体験ですから,親子世代でも懐かしい話として盛り上がれるはずです!


4Gamer:
 このムービーを見るだけでも,ただ写真を撮るだけではない可能性を感じますね。ガラケー風のサイトデザインも凝っています。友達とプリを撮って親睦を深めたことはもちろん,学校に色ペンがギュウギュウに詰まったペンケースを持っていって友達に手紙を書いたり,プリ交換をしたり……たくさんの楽しいことを思い出しました。
 2026年3月20日から開催される「ウチらのプリ展 〜Dear令和 By平成〜」も,いろんな世代の心を捉えるのではないでしょうか。「みんな,春休みに来てね!」ということで。

村上氏:
 はい,皆さんにぜひ遊びに来てほしいです! まだこれから発表になるコンテンツもありますので,そちらも楽しみにしていただければと思います。


これぞ,平成のプリ。懐かしい楽しさに,落書きの手も止まらない!


村上氏:
 ではそろそろ,実際にプリを撮ってみませんか。

4Gamer:
 では,さっそく……。なるほど,「Bloomit」のプリ機をスタートすると,3つの過去機種がスペシャルモードとして選べる,という流れですね。
 まずは,「姫と小悪魔」から撮ってみますか。機種を選ぶだけでもテンションが上がりますね! BGMも選べるんだ。じゃあ,ドリカムにしようっと。

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村上氏:
 デザインも当時のまま再現されていて,平成にタイムスリップする演出がありますよ。

4Gamer:
 あっ,オープニングに流れるBGMが「LOVE & JOY」だ……感動! 「約20年ぶりの,“姫と小悪魔”,始まるよー!」っていうナレーションもいいなあ。ポーズ提案のボイスも,当時からありましたね。テンポよく撮影できて楽しい。
※掲載楽曲は,すべてカバー楽曲

(同行の編集者と共に撮影を終える)

4Gamer:
 いやー,思った以上にエキサイトしました。写真を撮るだけなのに,なんでこんなに笑顔になっちゃうんだろう。

4Gamer(担当編集):
 最初はちょっと恥ずかしかったんですけど,実際に撮ってみると楽しいですね。

村上氏:
 そうでしょう,楽しくなってきますよね!

(落書きスペースへ移動)

4Gamer:
 さあ,撮影が終わったので,これから落書きをしてみます。

村上氏:
 実際に搭載していたフレームやスタンプなどの素材が揃っているので,ぜひ使ってみてください。

4Gamer:
 本当だ。スタンプ,ペン,メッセージ……まさに当時の感じですね。 “うんこ”みたいな笑えるスタンプを押しまくって,友達と「やだ汚い〜!」とか言いつつ盛り上がっていたなあ。

村上氏:
 意味不明なキャラとか,どう使っていいのかが謎の素材もたくさんありましたよね。

4Gamer:
 わ,「コロコロ」だ! ペンを滑らせたところにコロコロとスタンプが押されていくツールですよね。当時,めちゃくちゃ使いました。背景をこれで埋めたり,人物を囲んだり。

村上氏:
 「余白があるのは許せない!」くらいの勢いで落書きをしていましたよね。一発落書き機能も,簡単に平成っぽい落書きができておすすめです。あと,当時あった“裏技機能”も搭載されているので,ぜひ見つけてみてくださいね。

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4Gamer(担当編集):
 ところで,プリの落書きにはどれくらい時間かけるものなんですか。

村上氏:
 制限時間に関しては,次のお客さんがいなければ,けっこう長く使えるようになっています。ただ後ろに並んでいる方がいると,機種にもよりますが約3分くらいですかね。時間制限がカウントされるので,短時間で一気に“盛る”! あとこちらの,「赤外線では(画像を)送れないよ!」という表示も,この機種が稼働していた当時のネタですね。

4Gamer:
 今まですっかり忘れていましたが,そういえばこの時代は,プリ機で撮った画像を赤外線で携帯に飛ばしていましたね……。

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平成をギュンギュンに感じられるプリが完成した……!

4Gamer:
 「LADY BY TOKYO」と「Melulu」も,続けて撮影してみますね。

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平成のギャルみが満点の「姫と小悪魔」から時代が進み,ナチュラルに盛れる写りが革命だった「LADY BY TOKYO」

村上氏:
 どうでしょうか,先ほどの撮影と比べて。これも,稼働していた当時に爆発的な人気を得ていた機種ですね。

4Gamer:
 「姫と小悪魔」よりも画像は鮮明になり,背景などはシンプルになりました。ハイライトとシェードが強めで,顔が立体的に演出されるのもポイントですね。比べてみると初めて分かります。

村上氏:
 ギャルの時代から,世界観がかなり変わりますよね。落書きに使われている各パーツのデザインも,時代によって全然違うことに,お気づきになりましたか。

4Gamer:
 「姫と小悪魔」の黒ギャルっぽいハデさから一転して,スッキリしたデザインですね。カラコンやまつ毛もつけられる。

村上氏:
 仲良しを「マブ」と言ったり,いつものメンバーを「いつめん」と書いたり,当時の微妙な感覚も再現しています。ところで担当編集さん,どんどんプリの写りかたが上手になってきていますね(笑)

4Gamer:
 うんうん,さっきより息が合ってきて,特に打ち合わせなくてもふたりで間が持つポーズができるようになってきています。
 若い頃も,こうして一緒にワイワイ撮影することで友達との仲を深めたり,仲良しの気持ちを実感したりしていたなあ。

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4Gamer(担当編集):
 こうして体験してみると,写りや落書きに凝りたくなるユーザーの気持ちが分かりますね。ゲームでも,街やキャラクターなどを好きにクリエイトする作品が人気を得ていますが,そういった楽しさに通ずるものがあると思いました。「こうして写るとカワイイ」というような新しいアイデアが,ユーザーのなかでどんどん生まれて広がっていくのもいいですね。

村上氏:
 本当にそうですね。同じ空間でワチャワチャ楽しく“体験”できることは,スマホで撮ることとはまた別の楽しさがあるのではないでしょうか。プリを撮ることでつながれたり,個性的なプリ帳を作ったりもしましたね。

4Gamer:
 さて,最後は「Melulu」の撮影ですね。個人的には未体験です。

村上氏:
 ちょうど令和になった時に出た機種です。高校生,大学生から絶大な人気を得ていて,「復活して欲しい」というユーザーからのお声もたくさんいただいていました。

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細部までピュアに盛れる「Melulu」。描画も繊細になり,カラフルな画面と,しっかり盛った写りが,ほかの2機種ともまた違う味わい

4Gamer:
 「Melulu」と,令和のほかのプリの大きな違いとは,何だったのでしょうか。

村上氏:
 背景などをはじめとしたデザインがカラフルで,当時求められていた“うるうるおめめ”,“やわマット肌”の写りなどですね。

4Gamer:
 私たち,どんどん撮影のノリが良くなってきていますね。ポーズ指定も難なくこなせるようになってきました。改めて,全力でプリを撮るって楽しいな……。

4Gamer(担当編集):
 だいぶ目が大きく,輪郭はシュっとシャープに写りますね。

4Gamer:
 そうですね,だいぶレタッチした状態から落書きが始まるという。この時代になると顔を盛るのが主流ということなので,控えめに落書きします。

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村上氏:
 落書きのときに選べる項目も,先ほどの2機種とはかなり違っています。「Melulu」をリリースしたころは,カメラ加工アプリなどが流行した時期です。動物の耳をつけるのは,この頃のスタンダードでしたね。

4Gamer:
 令和の機種になると,耳などの装飾品は,顔のパーツを画像から判定して適した位置に置いてくれるようになるんですね。お化粧をしたり,顔のパーツを調整したりなどのレタッチの具合も,繊細です。

村上氏:
 そうです,いいかんじの場所に,自動でつけてくれるんですよ。スタンプに搭載している“映え”とかの文字選びにも,そのときのトレンドが出ています。


プリ=身近なエンタメ空間。多様化するニーズと時代に合わせて進化するプリを,改めて体験してみよう!


4Gamer:
 「姫と小悪魔」「LADY BY TOKYO」「Melulu」3機種の撮影が終わりました。こうして撮ったものを並べてみると,それぞれの時代を象徴するような特徴が見えてきます。

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左から「姫と小悪魔」「LADY BY TOKYO」「Melulu」で撮影したプリの画像。時代と共に変化&進化してきたプリの歴史が見てとれる
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村上氏:
 今の子たちって,平成レトロブームの影響もあって“平成ギャル”や“平成カルチャー”への注目度がめちゃめちゃ高いんですよ。
 ルーズソックスを履いてみたり,ハイビスカス柄の小物を持ったり,スマホアプリで“平成っぽい画質”に加工して写真を撮ったり……というようなことをよくやっているんですね。だから「平成プリを撮ってみたい!」って思っている子は,すごく多いと思うんです。

4Gamer:
 たしかに。過去の記事でも村上さんにお話を伺いましたが,平成のカルチャーは若者の目には新鮮に映っていて,大きな関心を寄せてもいますよね。

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[2025/02/06 08:00]

村上氏:
 そうなんです。でも今までは,プリで“落書きを目いっぱいしてみる”みたいな遊びも,雰囲気を真似ることはできても,あくまで“真似事”だったんですよね。でも今回は,“平成ギャルが撮っていたプリを,本物のプリ機で体験できる”というのがめちゃくちゃレアで,そこが刺さるかなと。

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4Gamer:
 なるほど。メーカーさんが公式で“本物”を出してくれることの意味は大きいですね。

村上氏:
 今の時代には存在しないものだからこそ特別感がある。だから,令和の子たちには「撮ったことはないけど,めちゃくちゃ刺さる」,昔を知る世代には 「懐かしさをそのまま体験できる」という楽しさがあります。

4Gamer:
 少し変な言いかたですが,令和のプリは落ち着いていて分別がある感じがします。それに対して平成は,「全力で自分を表現したい,やるだけやろう!」という勢いがあって(笑)。撮ったプリを比べてみて,その違いに気づきました。
 いっぽうで令和になると,例えばパーソナルカラー診断や顔タイプ診断のような,「客観的目線での自己プロデュース」という考え方が台頭してきましたよね。

村上氏:
 ええ,そうですね。

4Gamer:
 当時はそのような概念はありませんでしたから,好きなものを好きなように身につけていました。それはもしかしたら,自分に一番似合うものではなかったかもしれないけど……。でも,あの勢いのある時代の楽しさがありました。

村上氏:
 そうです,そうです。プリを撮ってみると,改めて違いを感じますよね。

4Gamer:
 そこを感じたうえで令和のプリに戻ってくると,“洗練された良さ”もまた際立ちますよね。

村上氏:
 どの時代にもそれぞれの良さがあって,違うからこその魅力があって。それを全部体験できるのが,今回の企画の面白さかなと思います。

4Gamer:
 ユーザーの皆さんからの要望で多いもの,気になる意見などはありますか。

村上氏:
 ユーザーの方から寄せられる声を分析すると,“映りの好みの多様化”が本当に進んでいるんです。いわゆる“ガッツリ目が盛れる”映りが好きな方もいれば,無加工風の自然な風合いを求める声もあります。
 フリューのプリ機「Hyper shot」(2025年5月稼働)では,プリ盛れ/ナチュ盛れ/無加工風の3種類から映りを選べるようになっているのですが,これはそうしたユーザーの声を参考にしながら作っています。

4Gamer:
 韓国とかだと,あまり加工しないのが主流と聞きますね。

村上氏:
 はい,そういうトレンドもありますし,いっぽうで“イベントの日”や“推し活の日”は,ガッツリ盛りたいという声もあって。それから,その日の気分によって“盛りたい方向性”が変わるということもあるんですよね。なので,それに合わせられるように,いろんな写りの機種を揃えています。

4Gamer:
 今後のプリの方向性も,キーワードは“多様化”でしょうか。

村上氏:
 もちろん“多様化”はこれからも重要な方向性ですが,それだけではありません。プリは言ってしまえば“写真を撮るだけ”のものなのに,30年間続いてきたのは,時代の変化に合わせて進化し続けてきたからだと思うんです。

 盛れた自分が見られる自己肯定感,落書きなどで自分を表現できる自己表現欲求,誰かと一緒に撮ることで生まれるつながりへの欲求。この3つはどの世代のティーンにも共通する感情で,それを叶えるためにプリは機能や映りをアップデートしてきました。

 だからこそ,時代が変わってもプリは“定番のコミュニケーションツール”であり続けるし,これからもその変化に寄り添いながら進化していくと思っています。皆さんの身近なエンタメ空間として,末永く楽しんでいただける文化を発展させていきたいですね。

4Gamer:
 本日は,ありがとうございました。

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