連載
凍土の列車で幸福度を稼ぐシナジー構築型ローグライク「Frostrain 2」(ほぼ日 インディーPick Up!)
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車内には小さな都市が築かれ,人々は限られた車両のなかで暮らし,祈り,働いている。だが社会はすでに軋みはじめていた。
新たな車掌に任じられたあなたに課せられた使命は,この崩壊寸前の列車を東の果て――約束の地――まで導くこと。
本日は,nemonanが手掛ける「Frostrain 2」を紹介しよう。
本作は氷に覆われた終末世界を舞台にしたシナジー構築型ローグライクで,プレイヤーは人類最後の列車社会を率いる「車掌」となり,東の果てにある約束の地を目指す。
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このゲームの特徴は,車両の編成と列車社会の運営を掛け合わせた独自の構造にある。列車は複数の車両で編成されており,居住区や工場,宗教施設,治安組織など,それぞれに異なる役割と効果が設定されている。
同じ勢力に属する車両を一定数そろえると「勢力シナジー」が発動し,幸福度や資源の生産量が跳ね上がる。この勢力シナジーの組み立てこそが,本作のビルドの軸になる。
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ゲームは「サイクル」と呼ばれる時間単位で進行し,1サイクルごとに乗客が配置された車両から幸福度と資源が生み出される。幸福度が低い状態が続くと乗客の不満が膨れ上がり,最終的には反乱が起きてゲームオーバーとなる。
マップ上のノードを選んで列車を進め,物資を消費して列車のレベルを上げたり,新たな車両カードを手に入れたりしながら編成を育てていく。一度踏んだノードの効果は再び発動しないため,どの順番でどのルートを通るかがランの成否を左右する。
勢力シナジーで列車を「設計」
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車両にはギルド,宗教,文化,軍事といった勢力が割り振られており,同勢力の異なる車両を3種,4種……とそろえるほどシナジーが段階的に強化される。
たとえば学術院の車両を4種並べると毎サイクル自動で学術院のカードが手札に加わるようになるし,「エンジンの子どもたち」を軸にすればアーティファクトが大量に生成されて編成が一気に膨らむ。
どの勢力で軸を作るかによってプレイ感がまるで変わるため,毎ランまったく異なる列車像を描けるのが楽しい。
決断と多彩なイベント
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本作にはツリー状の「決断」システムがあり,研究のように好きな項目を選ぶと時間経過でその効果が発動する。列車の移動速度が上がったり,編成できる車両が1つ増えたりと,ラン全体に効いてくる実利のある選択肢が並んでおり,どれを優先するかで展開が変わってくる。
加えて,ラン中にはさまざまなイベントが発生し,メリットだけのものもあれば,恩恵と代償がセットになったものもある。こうした判断の積み重ねによって,同じ勢力構成でもランごとにまったく違った列車社会が出来上がっていく。
200種類超のアーティファクト
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現行の早期アクセス版の時点で200種類以上のアーティファクトが用意されており,勢力シナジーとの掛け合わせで幸福度生産のパターンは膨大になる。
ランをクリアするたびに新しいアーティファクトやイベントが解禁されていくアンロック要素もあり,周回を重ねるほど編成の選択肢が広がっていく。
「Frostrain 2」は,シナジーを軸にした車両編成の気持ちよさと,列車社会を維持するための厳しい判断が絶え間なく交差するローグライクだ。
編成を練る手ざわりと,幸福度をギリギリで保ちながら先へ進むヒリつく感覚を同時に味わいたい。そんな欲張りなプレイヤーにこそ手に取ってほしい一本である。
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