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[TGS 2020]「アストロシティミニ」先行体験レポート。ゲーム機だけでなくミニチュアとしても妥協のない再現度が光る
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印刷2020/09/27 19:00

プレイレポート

[TGS 2020]「アストロシティミニ」先行体験レポート。ゲーム機だけでなくミニチュアとしても妥協のない再現度が光る

 セガトイズは,アーケード筐体「アストロシティ」を1/6サイズで再現した小型ゲーム機「アストロシティミニ」を,2020年12月17日に発売する。アストロシティは,1993年に初の樹脂製筐体として登場し,全国のゲームセンターに5万台が導入された。おっさんゲーマー諸兄であれば,触れたことがある人は多いのではないだろうか。
 アストロシティミニには,セガのアーケードにおける名作タイトルが収録されているほか,HDMI出力や周辺機器も用意されているのもポイントだ。今回東京ゲームショウ2020 オンラインの開催に先駆けて,アストロシティミニのメディア向け先行体験会が行われた。4Gamerも参加してきたので,インプレッションをお届けしよう。

アストロシティミニと周辺機器
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 アストロシティミニは,アストロシティを130mm×170mm×170mmにリサイズしたものだ。小型ながら,スティックと6ボタンを備えるだけでなく,本体はちゃんと樹脂製となっている。ディスプレイ(800×480ドット)には16:9のパネルを搭載しているが,表示は4:3。背面には電源用USBポート,HDMI出力,コントローラ接続用のUSBポート×2があり,HDMI出力時の解像度は720pになる。

上部のイルミネーションは点灯する。この状態で手に持って,親指でスティックとボタンを操作するスタイルが割と遊びやすかった
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 見た目はアストロシティそのものなのだが,メンテナンスハッチが開閉しないなど,デフォルメが施されている。内部には基板とディスプレイがあるだけだと思われるが,「メガドラタワーミニ」のメガCD内部に告知なく基板をプリントした紙が入っていた前例があるため,「これも製品版では,何かのサプライズが用意されているのでは?」と思ってしまう。セガだし。

背面。パカパカとは開かない
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 周辺機器も開発段階のものではあるが用意されていた。体験会で触れたのは,「アストロシティミニ アーケードスティック」「アストロシティミニ コントロールパッド」「アストロシティミニ ゲームセンタースタイルキット」の3つ。アストロシティミニ アーケードスティックは,350×120×240mmとリアルサイズで,パネルデザインが懐かしい。アストロシティミニ コントロールパッドはコールドモックながら,持ち心地もよかった。

アストロシティミニ アーケードスティック
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アストロシティミニ コントロールパッド。背面にハンドルグリップがあり,見た目以上に持ちやすい
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 アストロシティミニ ゲームセンタースタイルキットは,ベースパーツとゲーミングチェアの始祖みたいな存在である“あの椅子”と,トップボードがセットになったもの。これを使えばゲームセンターにあった状態のアストロを再現できるというわけだ。
 また,コイン投入口はリサイズされておらず,貯金箱としても機能する。開発陣からは1プレイの緊張感を保つために1コンティニューごとに100円を貯金するという遊び方も提案されていた。

完全形態。トップボードにはインストラクションシールを貼ることができる
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貯金箱機能付き
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閉店後,清掃作業中のゲームセンターの光景。とりいそぎ,やっておかねばならぬと思ったので
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完全形態の後ろ姿に,妙なゲームセンター感がある
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ニューアストロシティへの変形パーツもあった
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 筆者がアストロシティに初めて触れたのは,「バーチャファイター」が稼働したくらいの時だったと記憶している。当時は,近所に大きなゲームセンターがなく,たまに出かけた先で遊ぶくらいで,アストロシティとの関係は密接ではなかった。高校時代は帰り道にゲームセンターがあったので,「バーチャファイター2」にハマり(アストロシティ2だが),大学時代にはセガワールドでアルバイトをするに至る。
 思えばアストロシティという筐体名をちゃんと認識したのは,そのときだ。レバーやボタンの簡易修理や集金,レイアウト変更の際に名前と構造を覚えた。正直ゲーセンでのアルバイトは,クレーンゲームとメダルゲーム筐体のメンテナンスが複雑かつ頻発していたため,その思い出ばかりなのだが……。ともあれ,アストロシティでの仕事はスティックとボタンの交換品が届くまでのその場しのぎの処理が主なものだった。

 なので,今回のアストロシティミニも真っ先にチェックしたのは,スティックとボタンだ。小型ながらも三和電子のパーツを使用しており,色味は当時の色合いを再現したそうだ。スティックについては調整中のバージョンだそうで,当時の筐体とは大分フィーリングが異なっていたのだが,色再現のこだわりからすると,発売時にはより高いクオリティのものが期待できるかもしれない。
 もっとも,「アストロシティのフィーリングは,くたくたのスティック,反応が微妙に鈍いボタン(もしくはスカスカだが反応はする)だろ」というメンテナンスが行き届いていないものを求めている読者もいるかもしれないが,その辺のこだわりはDIYで解決しよう。

 また,収録タイトルをいくつかプレイしてみたので,紹介していこう。本作の収録タイトルは36と発表されていたが,それに加えて「ドットリクン」が収録されることが明らかになっている。「ドットリクン」は当時の法律で筐体単体での販売ができなかったことから,法的に問題なく流通させるために備え付けられていたゲームだ。「ヘッドオン」に似ており,妙に反応が鈍く,方向転換が難しい。2面から急激に敵の動きがいやらしくなるので,購入する人は体験してみてほしい。

「ドットリクン」。スタートボタンを押すとカラーパターンが変化する
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 独自機能が追加されているのは「スペースハリアー」。ゲーム自体はしっかりした移植だが,リバース入力の切換に対応している。画面の右下にはアイコンが用意されており,ゲーム中に[C]ボタンを押すと,いつでも切換が可能だった。

アイコンが点灯しているときがリバース入力オンだ
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 昔のゲームの難度を痛感してみたいのであれば,1986年に登場した「アレックスキッド with ステラ ザ・ロストスターズ」がいいだろう。筆者は初プレイ時,もののわずかでゲームオーバーになった記憶が鮮明に残っている。100円をむしり取る意志を強く感じるほど難しいが,1980年代のタイトルは,やりこみがいがある。若いゲーマーでも,「ダークソウル」のような死にゲーと呼ばれるジャンルが好きな人は挑戦してみるのもいいかもしれない。

「アレックスキッド with ステラ ザ・ロストスターズ」
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「ラッドモビール」。ソニック・ザ・ヘッジホッグがはじめてゲームに登場した
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「バーチャファイター」。ポリゴン格闘ゲームの開祖であり,当時筆者も衝撃を受けた。再現度は高く,約0.033秒の動作表現にまで及ぶ。1発のダメージ量の多さが懐かしい。ガイーンガイーン!
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「ワンダーボーイ」「ワンダーボーイモンスターランド」「ワンダーボーイIII モンスターレアー」の3部作が収録
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「ダークエッジ」。バーチャファイターの少し前に登場した3D風味の格闘ゲーム
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「ぷよぷよ」。今やeスポーツタイトルにもなっているが,敢えてこちらを遊んでみるのもいいだろう。ちなみに「ぷよぷよ」の歴史は1991年に発売されたファミコン ディスクシステム版とMSX2版から始まっている
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 開発版ながら,往年のゲーマーはもちろん,RTAの動画などで昔のゲームを知った若いゲーマーも満足のいくであろう仕上がりに思えた。価格は1万2800円とやや高めだが,その分,妥協のない再現度が光っている。

「アストロシティミニ」公式サイト

4Gamerの「東京ゲームショウ2020 オンライン」特設サイト

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