2019年8月14日と8月15日,テレビ東京と電通が主催する高校生対抗のeスポーツ大会
「Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2019」の決勝大会が,千葉県の舞浜アンフィシアターにて開催された。
「フォートナイト」(
PC /
Xbox One /
PS4 /
Nintendo Switch /
iOS /
Android),
「クラッシュ・ロワイヤル」(
iOS /
Android),
「リーグ・オブ・レジェンド」(
PC)の3部門に,全国1475校,1780チーム,4716名が参加。6月より全国7ブロックで代表決定戦が行われ,激戦を勝ち抜いた60チームがこの決勝戦に出場した。本稿では2019年8月14日に行われた「フォートナイト」と「クラッシュ・ロワイヤル」両部門の決勝大会の模様をレポートする。
舞浜アンフィシアター。eスポーツ大会の会場として使われるのは初めてのことだ
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決勝大会当日は平日ながら夏休みとお盆休みの期間ということもあり,出場チームを応援する関係者のほかに,親子連れや友達同士の学生を中心とした一般入場者が多数訪れ,大会を盛り上げた。
会場ロビーにはスポンサーのブースが設けられ,ゲームなどを楽しめた
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また大会アンバサダーとしてアンガールズの
田中卓志さんと,
池田美優さん,スペシャルサポーターとしてアルコ&ピースの
平子祐希さんと
酒井健太さん,応援マネージャーとして日向坂46の
佐々木久美さん,
金村美玖さん,
富田鈴花さん,
丹生明里さん,
松田好花さん,
渡邉美穂さん,そしてスペシャルゲストに三代目 J SOUL BROTHERSの
ELLYさんが出演。ゲストのほぼ全員が各タイトルに精通していて,コメンテーターとして実況にも加わった。
左から鷲見玲奈さん,平子祐希さん,日向坂46のみなさん,酒井健太さん,田口尚平さん
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田中卓志さん(左)と池田美優さん(右)。田中さんは「フォートナイト」と「クラッシュ・ロワイヤル」両作品の現役プレイヤーでもある
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前半に行われたのは「フォートナイト」の決勝大会。出場チームは42チームで,2人1組の84名がアリーナ デュオのモードで全3ラウンドを戦う。最後まで勝ち残ってヴィクトリーロイヤルを獲得したチームには10P,以下2〜5位に7P,6位〜10位に5P,11〜15位に3Pの順位ポイントがそれぞれ付与される。さらに1エリミネートごとに1Pを加算し,3ラウンドの合計獲得ポイントでチームの順位が決定する。
甲子園でもおなじみの応援歌「サウスポー」に合わせたダンスパフォーマンスで出場選手を紹介
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それぞれ地区ブロックでの予選大会を勝ち抜いてきた精鋭が揃う決勝ということで,白熱したバトルが繰り広げられる中,第1ラウンドでヴィクトリーロイヤルを獲得し,さらにエリミネート数でもトップの11Pを加えて1位となった千葉県立下総高等学校「とうもろこし畑」が,なんと
第2ラウンドもヴィクトリーロイヤルを獲得するという快挙を達成した。
スクリーンの下,奥側にプレイエリアが設けられ,選手が同時にバトルに挑んだ
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ヴィクトリーロイヤルを勝ち取った下総高校のLiberta ぼくラグナ選手
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そして最終第3ラウンドでは,優勝が見えた千葉県立下総高等学校に対し,19P差で追いかける暫定2位の桐生第一高等学校「初心者連合」が奮闘する。残り5人のところまで残っていた千葉県立下総高等学校が倒れる中で,見事ヴィクトリーロイヤルを獲得し,来場者を興奮させた。
最後の追い上げで来場者を興奮させた,桐生大一高の初心者連合 ろくさす選手
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第3ラウンドのエリミネートポイント次第では,大逆転もあり得る可能性に沸いた成績発表で優勝が告げられたのは下総高。2度のヴィクトリーロイヤルに加えて,3ラウンドで21Pのエリミネートポイントを獲得し,桐生第一高に10Pの差を付ける48Pで優勝を飾った。
下総高のLiberta ぼくラグナ選手は「最高です」とコメント。NS-sano112233選手も「緊張しました」と,それぞれが素直な言葉で試合の感想を述べていた。
準優勝の桐生第一高等学校,初心者連合 ろくさす選手(左)と,初心者連合 やっちまりお選手(右)
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優勝の千葉県立下総高等学校,NS-sano112233選手(左)と,Liberta ぼくラグナ選手(右)
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「フォートナイト」大会の最終成績
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後半の「クラッシュ・ロワイヤル」の決勝大会は,全国のブロックで行われた予選を勝ち抜いた8校が出場した。
決勝はトーナメント戦で,3対3のチーム戦だが,試合は1 vs 1,2 vs 2,1 vs 1の順に行われ,先に2勝したチームが勝利する。引き分けが成立し,3戦で決着がつかなかった場合は引き分けの試合を再戦するというルールとなっている。
「クラッシュ・ロワイヤル」大会に出場した8チーム
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決勝大会はアリーナ中央にせり出したバトルステージにて行われた
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さすがここまで勝ち上がった強豪チームだけに,選手は各々で厳選したデッキを持ち込み,超ハイレベルな戦いを繰り広げていた。準決勝では,徳島県立徳島科学技術高等学校「スターズ」と関西大倉高等学校「ノアズアーク」,そして渋谷教育学園渋谷高等学校「Intuition」と学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校「NoX」がそれぞれ対決した。
結果は,最終戦の残り1分で逆転勝利を手にした大倉高と,優勝候補とされていたN高をストレートで破った渋谷高がそれぞれ決勝へとコマを進めている。
大倉高 かずと選手側のタワーがかろうじて生き残っているところで,徳島科学技術高 クロサキ選手のタワーを崩して勝利
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かなりの接戦だったN高と渋谷高の2 vs 2。辛くも渋谷高が勝利してストレート勝ち
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迎えた決勝戦は,「各試合2本先取で勝利」というルールで行われた。長期戦が予想されたが,この決勝トーナメントで一度も負けていない渋谷高のxShunTy選手が大倉高のまさき選手から2本選手して勝利。続く2戦目も,相手のミスを逃さない攻めで逆転した渋谷高校のバタ選手とそうだ選手が勝利し,ストレート勝ちで優勝を決めた。
決勝までのトーナメント組み合わせ
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1戦目,渋谷高のxShunTy選手が,大倉高のまさき選手に2本勝ちする強さを見せた
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計4本を先取するストレート勝ちで,思わずガッツポーズの渋谷高
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渋谷高校は,ほかのブロックと違い出場枠が2枠設けられた関東ブロック予選を2位で通過していたチームで,
「敗北を知っているからこそ,今回の勝利につなげられた」と,試合後にコメント。準優勝の大倉高校の選手達とともに,客席からは大きな拍手が贈られた。
準優勝の関西大倉高等学校「ノアズアーク」
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優勝の渋谷教育学園渋谷高等学校「Intuition」。大会中は“渋渋”の愛称で親しまれた
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