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このワールドマップの発想はなかった。SQEX北瀬氏思い出の1本はSLG「Neo ATLAS II」――ゲームアーカイブス700本突破記念! 特別インタビュー第1弾
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印刷2012/02/23 15:01

インタビュー

このワールドマップの発想はなかった。SQEX北瀬氏思い出の1本はSLG「Neo ATLAS II」――ゲームアーカイブス700本突破記念! 特別インタビュー第1弾

FFVIIIのカードゲームにも影響を与えていたNeo ATLAS


4Gamer:
 話をATLASに戻しますが,北瀬さんはどんなプレイスタイルが好きですか。ATLASはいろいろな遊び方ができますが,例えば,チマチマとお金を貯めるのが面白いとか,遺跡を探すのが面白いとか。

北瀬氏:
 基本的には,みなさんが遊ばれて,面白いと感じるものと同じだと思います。先ほど言ったとおり世界が作られていくことと,あとは,マップ上で発見できる“宝探し”が好きですね。このゲームでは,宝や遺跡がマップの各所に配置されているわけですが,それを目を皿にして探すのがなんとも……。


4Gamer:
 ああ,広い縮尺の地図だと見えなくて,拡大すると見えてくる遺跡があったりするのも,憎らしい仕様ですよね(笑)。

北瀬氏:
 そうそう(笑)。昔懐かしい遊び方というか。最近のゲームではあまりありませんが,昔のRPGって,マップのマス目を塗りつぶすようにずーっとスクロールしていって,何か隠しの島や洞窟を探すというプレイスタイルがあったじゃないですか。端までいくと,1画面分ほど下にスクロールして,一部が重なるようにしながら,また横方向で戻っていくという。

4Gamer:
 あー,やってました! FFでも,どこかに何かあるんじゃないかと思って,マップの隅々まで探してみたり。

北瀬氏:
 それをATLASでもやるわけです。あとは,産物を組み合わせて新しい交易品を開拓するというものがあったりして,それも好きでした。

4Gamer:
 ああ,「ブドウ」と「樽」を組み合わせると,特産品として「ワイン」が出来たり。

北瀬氏:
 はい。世界のある地域と地域を結ぶとそれが伝播していくというのがとても良かったんです。それに今だから言いますけど,実はこのシステムって,「ファイナルファンタジーVIII」のカードゲーム(※)の元ネタにもなっているんですよ。

※Triple Triad(トリプルトライアード):FFVIIIのゲーム内に登場するカードゲームで,3×3のマス目に交互にカードを置いていく。地域ごとにさまざまなローカルルールがあるなど,シンプルながらもかなり奥深い読みあいが楽しめた

4Gamer:
 あれは本編そっちのけでやり込んだ記憶が……。

ファイナルファンタジーVIII

北瀬氏:
 FFVIIIのカードゲームには,標準のルールのほかに,手札をすべてオープンにするといった,いわゆるローカルルールがあります。これは10項目くらいあって,地域ごとにルール設定が決まっているんですが,プレイヤーがある地域でゲームをして,その後で別の地域でゲームをすることで,先に遊んだ地域のルールが伝播していくんですね。

4Gamer:
 そういえば,そんなルールもありましたね。

北瀬氏:
 プレイヤーの行動によって,地域ごとにローカルルールが混ざったり,伝達したりするという仕組みが入っているのは,ATLASの交易がヒントになっていたんですよ。

4Gamer:
 あの仕組みの元ネタが,ATLASシリーズだったとは……。

北瀬氏:
 プレイヤーの行動によって世界に変化が起きていくと,その世界が生きている感じがして,とても面白いという気持ちがあったので。この感触を自分が作るゲームにも活かしたかったんですよね。



新しいフォーマットを提示してプレイヤーをビックリさせたい


4Gamer:
 当時は……と一括りにするのも何ですが,アーカイブスを見てみると,初代PlayStationの時代は,本当にいろいろなゲームが出ていたなと感じます。良くも悪くも「なんだこれ?」というゲームがいっぱいあって,面白い時代だったと思うんですよね。

北瀬氏:
 確かに。変わったゲームがいっぱい出ていました。アートディンクさんの作品だと「太陽のシッポ」だとか「アクアノートの休日」とか,SCEさんも「がんばれ森川君2号」みたいな作品を出していますよね。ああいったゲームが結構好きだったので,よく買っていましたね。

4Gamer:
 そういったゲームを見て,感心するのはどういったところですか。

北瀬氏:
 自分達がゲームを作るときには常に意識していることですが,ゲームを作るからには,常にお客さんをびっくりさせたいと思っているんですね。「いままではこういうフォーマットだけど,これからのRPGはこういう新しいフォーマットだよ」と提示して,従来のファンの方や,新しいプレイヤーさんをビックリさせたい。

4Gamer:
 そういう新鮮さは大切ですよね。

北瀬氏:
 その意味で,例えばATLASという作品は,僕にとって「ワールドマップはこうだよね」という当たり前の概念をひっくり返されて,とてもビックリした作品でした。だから,こういった驚きをほかの方が作ったゲームで感じたとき,とても感心するんです。

4Gamer:
 前々から疑問だったんですけど,伝統的にFFシリーズは,超メジャーなブランドの作品にも関わらず,毎回,システム的な部分でかなりの挑戦をしていますよね。それこそ,従来のシステムを一新するくらいの勢いで。

北瀬氏:
 はい。いわゆる“お馴染みの要素”を捨てることはよくあります。先ほどワールドマップをスクロールして総なめにするという話をしましたが,あれは,2Dの平面的なワールドマップだからこその遊びでした。だから,グラフィックスが劇的に進化してマップの概念が変わった「ファイナルファンタジーVII」などは,まずそこを捨てるところから制作が始まりました。

4Gamer:
 FFVIIと言えば,プラットフォームがPlayStationになり,キャラクターの表現も3Dに変わるなど,大きなチャレンジがあった作品ですね。

北瀬氏:
 そうです。FFVIIよりも前の作品では,例えば街のマップは上からの見下ろしで,村の端までキャラクターを歩かせると,ここで村が終わりだなと思わせて戻ってしまうような絵作りをしていました。

4Gamer:
 マップ自体も,さまざまなオブジェクトのパーツを組み合わせて描かれるものが多かったですよね。

北瀬氏:
 ええ。しかし,そうした今まで当たり前だったマップの作り方を捨てて,FFVIIでは,美しく描かれた1枚絵にマップを差し替えたんですね。従来のフォーマットを覆して,PlayStationの性能を活かした新しい形を提示した。

ファイナルファンタジーVII

4Gamer:
 いわゆるファミコンから派生したRPGの文脈/概念が,FFVIIで一変したのは確かですよね。マップの背景が映画のように動くシーンがあったり。当時のプレイヤーの多くは,文字通り度肝を抜かれたと思います。

北瀬氏:
 もちろん,当時の制作スタッフ内でも議論になって,いろいろな意見がありました。マップを一枚絵にしてしまうと,「1歩進むと隠し階段が見えるという遊びがなくなる」みたいな話だとか。賛否両論はあったんです。

4Gamer:
 隠し通路の存在とかは,確かに「FFシリーズお馴染み」な要素でしたしね。でも,北瀬さんが関わったゲームでいうと,FFVIIIのジャンクションシステムや,FFXIIIの戦闘システムも,従来の概念を覆そうという気概が見えるものですよね。

FFVIIIでは,敵から魔法を「ドロー」して入手したり,魔法を「ジャンクション」(装備)してパラメータを上げたりといった独特のシステムが登場

北瀬氏:
 そう言って頂けると嬉しいですね。FFXIIIに関していうと,バトルシステムが今までのものとは違うもの――アクティブタイムバトルではありますが,ターン進行よりもリアルタイムに進行するように,もっとアクションライクにというのを目指したんですよ。もちろん,それはXIII-2に引き継がれています。

4Gamer:
 いまのゲームシーンを見ていると,RPGの遊ばれ方――北瀬さんのおっしゃるところのフォーマット――も,今後変わらざるを得ないのではと感じています。北瀬さんは,FFで,あるいはRPGというジャンルで,「ここを変えていく必要がある」「こうすると面白くなる」みたいな視点はありますか。

北瀬氏:
 そうですね。おそらくは,今までコマンドベースだったものを,よりリアルタイムに,あるいはよりアクション性の高い形にしていくのか?といったお話だと思いますが。ただ,私個人の見解でいえば,別にFFをアクションゲームにしたいとは思っていません。

4Gamer:
 では,どうしたいとお考えなのでしょうか。

北瀬氏:
 例えばFFのバトル部分であれば,「キャラクターが持つ個性を組み合わせてパーティの構成を考えて,戦略性をもって戦う」という部分が面白さの肝だと思うんです。それがコマンド方式で表現しやすければコマンドバトルになるし,コマンドじゃなくてもその戦略性が表現できるなら,違うやり方でも良いわけです。

4Gamer:
 FFシリーズのシステムの変遷,とくにFFXIIIのバトルシステムはとても興味深いと思っていましたが,なるほど,そこが“軸”だったんですね。

北瀬氏:
 そうです。XIII,XIII-2では,オプティマスチェンジ/パラダイムシフトというものでパーティのフォーメーションを変えて,相手の特性に合わせて戦うという戦略性を取り入れています。コマンド方式とも,アクションとも違う形のバトルを目指したんですよね。

4Gamer:
 確かに遊んでいて,新しい感覚の戦闘システムだと感じました。

北瀬氏:
 だから,さっきの話と矛盾しますけど,仮に“次のファイナルファンタジー”を完全なアクションゲームにするとしても,「ボタンを押しているだけで決着が付く」というものにはしないでしょう。あくまでも,戦略性を何らかの形で昇華したものになるだろうと思います。

4Gamer:
 どのような形になるのか,今から気になりますね。

北瀬氏:
 ……とはいっても,バトル部分を誰が担当するのかで,内容は大きく変わりますからね(笑)。担当する人の思考やロジックによって,個性が出てきますし。

4Gamer:
 なんだかアーカイブスの話から流れが変わっちゃった気がしますが,いろいろと面白い話が聞けました。では最後に,北瀬さんの今後の活動や抱負について教えてください。

北瀬氏:
 はい。次回作に関しては,まだいろいろあってお伝えできないのですが,FF XIII-2については,これからDLCを続々と出していきます。
 先日,「ライトニング&アモダ曹長」を配信しましたが,2月28日には,追加エピソードサッズ編「表か裏か」を配信します(関連記事)。また,ザナドゥという場所にあるカジノも,同配信で遊べるようになる予定です。キャラクターが関連するエピソードの配信は今回が初めてになりますが,こうした追加要素は今後も配信していく予定なので,ぜひ楽しみにしていてください。
 また,「ファイナルファンタジーX HD(仮)」の開発も進んでいます。まだ先の話となりますが,新しい情報がお見せできるようになったらお知らせしますので,こちらもよろしくお願いします。

4Gamer:
 本日は,ありがとうございました。

FINAL FANTASY XIII-2
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「FINAL FANTASY XIII-2」公式サイト


「PlayStation Store」公式サイト

(2012年2月9日収録)
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