業界動向
ソーシャルゲーム関係各社の今第1四半期の決算を見る
●ディー・エヌ・エー
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昨年度末(2011年3月)の段階では急成長も少し鈍化してきたかと思われたものの,今第1四半期は堅調な伸びがうかがえる。
同社の収入の柱は旧式のフィーチャフォン向けゲームなのだが,同社の照準は完全にスマートフォン向けマーケットに向けられており,現状は移行期の直前くらいにあたる時期である。グラフは右肩上がりだが,まだおとなしい推移といえるだろう。
しかし,相変わらずの拡大路線で,いろいろな会社を傘下に加えつつの数字であることを考えると,勢いは相当のものといえる。世界展開に向けての下準備も着々と進められているので,来期移行の伸びも注目されるところだ。
●グリー
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グラフを見ると伸びが著しいのだが,これは会計上の問題で連結決算に切り替えたため,関連会社分の売り上げも上乗せされたから。推移を追ううえでは,前年度と切り離して考えないといけないのだが,参考までに前年分を残している。
本体部分の業績推移については,連結決算での結果が少したまるまで評価が難しくなっている。
今後のスマートフォン市場についても,非常にアグレッシブだったディー・エヌ・エーに負けないくらいの勢いで各種展開をしており,来年あたりからは国際市場を舞台として両社が鎬を削る様が見られるかもしれない。
●ミクシィ
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グラフだけを見ると,なにごとかと思うくらい落ち込んでしまっているのだが,これは数字の計上方式が変わったため。ミクシィは,今期から会計処理で,手数料や販促費の一部を広告売り上げから引いたものを売上高として計上するという方式に変更されている。四半期の総売上が40億円程度の会社なのに約10億円分の差になって表れているので,かなり大きな変更といえる。よって,売上高の推移比較には適さなくなっているのだが,こちらも参考までに前年度までのデータを残している。
利益ベースで見ると,さほど拡大している雰囲気はないのだが,もうしばらく推移を見ないと,成長しているのかどうかの判断も正直いって難しい感じだ。
今回は,各社決算のうち,ソーシャルゲーム関係の3社だけを抜き出してみたのだが,そのうち2社が会計方式を変更しているため,非常に比較のしにくい事態となった。それでも,国内市場だけですら,まだ飽和していないような伸びを続けており,今後,海外での急展開が予想される分野だけに,この分野からはしばらく目が離せそうにない。
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