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[GDC 2010]「FRONT MISSION EVOLVED」などのデベロッパ,Double Helix Gamesが感じる日米の違い
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印刷2010/03/14 20:41

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[GDC 2010]「FRONT MISSION EVOLVED」などのデベロッパ,Double Helix Gamesが感じる日米の違い

 Game Developers Conference(GDC)にはアメリカを始め,いろいろな国と地域からゲームの開発者が集まる。もちろん主な目的は,ゲームの開発にまつわる,さまざまな講義を聴くことだが,他社の人達と出会い,交流を深められるというのも,参加する動機付けになっているだろう。もちろん,その出会いは開発者同士に限られているわけでなく,我々のようなメディアも含まれる。
 このGDCで4Gamerは,スクウェア・エニックスが2010年春に発売を予定しているアクションゲーム「FRONT MISSION EVOLVED」PC版 / PlayStation 3版 / Xbox 360版)の開発元,Double Helix GamesのVice President Patrick Gilmore氏に話を聞く機会を得られた。

 Double Helix Gamesが設立されたのは2007年であり,比較的新しい会社といえる。だが,Shiny EntertainmentThe Collectiveという2社が合併してできた会社ということもあり,内部にはベテランが多いという。

 また,Double Helix Gamesを語るうえで外せないのが,Foundation 9 Entertainmentという会社だ。簡単にいってしまえば親会社にあたるのだが,単に株を持っているだけというわけではない。Foundation 9 Entertainmentは,Double Helix Games以外にBackboneGriptonite GamesImaginEnginePipeworks,Sumo Digitalというゲーム開発会社を所有しており,それらを束ねている。

「FRONT MISSION EVOLVED」は世界同時リリースを目標に,現在急ピッチで開発が進んでいる
フロントミッション エボルヴ

 Gilmore氏によると,各開発会社はゲーム作りに集中するため,人事や経理,そして契約といった業務をFoundation 9 Entertainmentに請け負ってもらっているのだという。もちろん,自分達でそういった業務をやりたければできるが,基本的に傘下の開発会社は,Foundation 9 Entertainmentに任せているそうだ。各開発会社は基本的に独立しており,それぞれが仕事を取ってきてゲームを作っている。Foundation 9 Entertainmentはあくまでもサポートする立場であり,各開発会社はその膝元でゲーム作りに専念できるのだそうだ。

 さらにGilmore氏は,Foundation 9 Entertainmentのアドバンテージとして,その大きさを挙げた。Foundation 9 Entertainmentは,それぞれ特徴の異なる開発会社をいくつも管理しており,各開発会社間で,技術やノウハウのシェアが積極的に行われているのだという。例えば技術的に行き詰ったときなどは,傘下の開発会社間で連絡を取り合い,トラブルを解決するのだ。

 Double Helix Gamesは「The Golden Compass」「The Matrix: Path of Neo」「The Da Vinci Code」など,いわゆる版権モノの開発経験が豊富にある関係上,そういった仕事の依頼が多いのだという。とはいえ,仕事が来るのを待っているばかりではない。自分達でパブリッシャに企画書を見せて,新たな仕事を取ってくることもある。ちなみに「Silent Hill: Homecoming」PC版 / Xbox 360版)はKONAMIから話が来たもので,「FRONT MISSION EVOLVED」はコンペを勝ち抜いてスクウェア・エニックスから発注を受けたものだそうだ

日本での発売はキャンセルされた「Silent hill Homecoming」
フロントミッション エボルヴ

 といったように,Double Helix Gamesはどこかのパブリッシャお抱えのデベロッパではないので,さまざまなパブリッシャと仕事をすることが多い。少々前置きが長くなったが,彼らが普段どのようなことを感じながらゲームを開発しているのかなどを聞いてみた。


4Gamer:
 よろしくお願いします。いろいろなパブリッシャと仕事をする機会が多いと思いますが,会社によって仕事の進め方に違いはありますか。

Gilmore氏:
 ええ,もうまったく違いますね。ですが,基本的にはパブリッシャの進め方に合わせるのが私達の仕事だと思っています。

4Gamer:
 では,日本とアメリカのパブリッシャによって違いはあるのでしょうか。


Gilmore氏:
 かなり違います。日本のパブリッシャのほうがいい意味で細かく,こちらがビックリするようなところもキッチリと決めますね。ときどき「そんなことを気にするのか」と驚くこともあります。

4Gamer:
 アメリカのパブリッシャはどうでしょう。

Gilmore氏:
 最初はそれなりに細かいですが,ある程度信頼関係が出来上がると,「あとは任せた」といった感じになることが多いですね。ただ,日本とアメリカ,どちらのスタイルが好きとか嫌いといったことはないです。

4Gamer:
 日本のパブリッシャと一緒に仕事をするにあたって,言葉の壁や文化の違いを感じることはありますか。

Gilmore氏:
 通訳を介して話すことも多いので,言葉の壁がないといったらウソになります。ただし,それを承知のうえで一緒に仕事をしているので,問題になっているとは思っていません。
 ただ,いまは直接日本とやり取りするというよりは,各社のアメリカ支社を挟むことが多いですね。ですから,本音をいえばダイレクトに日本側と進めたいです。

4Gamer:
 確かにディレクションしている人と直接話さないと,なかなかニュアンスみたいなものは伝わらないですからね。
 話は変わりますが,今後のゲーム市場はどのように変化すると考えていますか。

Gilmore氏:
 あくまでも個人的な予測ですが,アメリカに限っていえばダウンロード販売がますます盛り上がり,ゲームビジネスが大きく変わるでしょう。

4Gamer:
 なるほど。もう少し具体的に教えてください。

フロントミッション エボルヴ
Gilmore氏:
 現在のゲームは50〜60ドルで販売されているものが多いですが,これは高過ぎます。気軽に払える金額ではありません。ですが,今後さらにデジタルディストリビューションが発達すれば,価格をもっと抑えられるでしょう。
 もちろん単純に安くするわけではありません。例えばゲームの序盤は無料で遊べるようにして,続きを低価格で売るといった販売方法が多くなると確信しています。

4Gamer:
 その場合,どこでゲームを分けるのでしょうか。

Gilmore氏:
 ストーリーかもしれないですし,フィーチャーかもしれませんが,ゲームによって異なるので一概には言えません。ただし,キーになるのはコミュニティだと思っています。

4Gamer:
 というと?

Gilmore氏:
 例えば人気のテレビドラマだったら,放送された直後にその話題が一気に広がります。インターネットとの親和性がテレビ番組以上に高いゲームであれば,もっとうまくコミュニティを利用して話題作りができるでしょう。

4Gamer:
 値段が安い,もしくは無料だと話題になりやすいですし,一部で盛り上がったときに爆発的に広がるというわけですね。

Gilmore氏:
 ゲームがどのような形で切り分けられていても,話題になればやってみたくなるものです。とはいえ,いざ遊ぼうと思ったときに「50ドルかかります」という状況では,その先に繋がらない。ですから細かく分けて安くして,障壁をできるだけ低くするのです。
 Double Helix Gamesはマルチプレイやランキングといったオンライン要素の開発が得意ですので,インターネットのコミュニティを意識したゲーム作りを実践していけるでしょう。

4Gamer:
 分かりました。次にどんな手を打ってくるのか楽しみに待っていますね。今日はありがとうございました。


 通常,デベロッパにインタビューをする場合は,発売前のゲームについて尋ねることが多い。だが,今回はパブリッシャが不在ということで,個別のタイトルについての質問はなしということでインタビューを受けてもらったという経緯がある。

 GDCのレクチャーでも,ゲームを無料で提供してあとからアイテム課金などで利益を出そうといった話が多かった。事実,iPhoneのアプリなどではそういったビジネスで成功している会社もあるわけで,その手法がPlayStation 3やXbox 360といった家庭用ゲーム機や,PCなどのマーケットに持ち込まれても何の不思議もない。また,日本では体験版のデータを製品版に引き継げることが増えてきており,見方によっては,無料でゲームを提供して,あとから利益を出すスタイルといえなくもない。Gilmore氏がいうような,ドラスティックな変革はすでに始まっているのかもしれない。
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