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GALAXYが中国広州で開催したGPUオーバークロックの世界大会,「Galaxy 2010 GPU Party-OC Competition Final」の模様をレポート。日本代表の結果はいかに
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印刷2010/12/17 16:44

イベント

GALAXYが中国広州で開催したGPUオーバークロックの世界大会,「Galaxy 2010 GPU Party-OC Competition Final」の模様をレポート。日本代表の結果はいかに

画像ギャラリー No.023のサムネイル画像 / GALAXYが中国広州で開催したGPUオーバークロックの世界大会,「Galaxy 2010 GPU Party-OC Competition Final」の模様をレポート。日本代表の結果はいかに

世界の13チームが究極のオーバークロックに挑む


 グラフィックスカードを中心に製品展開するメーカー,GALAXY Microsystems(以下,GALAXY)は2010年12月11日,中国広州市で「Galaxy 2010 GPU Party-OC Competition Final」と名付けた大規模なイベントを開催した。これは日本,中国,香港,韓国,台湾の各地で開催された予選会を勝ち抜いたオーバークロッカーが一堂に会し,オーバークロックの腕を競うイベントだ。
 予選が開催された時期は,国や地域によって多少前後するようだが,日本では2010年11月6日に東京秋葉原で予選会が行われており,その結果はGALAXYの公式サイトにレポートされているので,参考にしてほしい。
 公式サイトにもあるように,空冷部門では「チームはろぽん」が勝ち,液体窒素を使う「極冷部門」では,NABE氏が優勝している。というわけで,彼らが中国に渡り,世界の強豪を相手にオーバークロックの奥義を尽くした戦いを演じることになったわけだ。優勝候補と目される日本代表の結果はどうだったのか? 今回,4Gamerはそんな日本代表に同行して取材をしてきたので,これからその模様をお伝えしよう。

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「チームはろぽん」。左から,ひさぽん氏,はろーわーるど氏
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左からNABE氏,duck氏。1チーム2人という大会の規定で,今回はこの2人が組んで出場

GALAXY Microsystems日本語公式サイト


 大会の規定により,予選で優勝したNABE氏は,日本を代表するオーバークロッカーであるduck氏と組んで出場するが,duck氏は日本チーム全体のアドバイザーといったポジションでも大会に臨んでいる。ちなみに,duck氏の知名度は,この世界ではかなりのもので,大会が始まる前に各国の代表が挨拶にやってきたほどだ。そのduck氏がアドバイザーであることから,日本チームは優勝候補の一角に挙げられていた。

 日本の2チームのほかには,中国から6チーム,台湾から2チーム,香港から2チーム,そして韓国から1チームが予選を勝ち上がり,今回のイベントに参加しているので,合計13チームが優勝を争うことになる。彼らが,−196°の液体窒素を使った極冷環境でオーバークロックに挑み,「3DMark Vantage」のスコアを競い合うわけだ。
 ちなみに,イベントが開催されたのは,中国広州市を流れる珠江のほとりにある「信義國際會館」だ。一見,元は倉庫か工場かといった雰囲気の建物で,中のスペースはかなり広い。

広州市に流れる珠江のほとりにある会場「信義國際會館」は,もともとは工場か倉庫かという雰囲気の建物。内部はかなり広い
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 この広い会場には,オーバークロック競技が開催されるコーナーのほか,GALAXY製品を搭載したPCを使ったゲームが遊べるコーナーやステージ,イベントに協賛したメーカーのブースなどが設置されていた。

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ステージでは,ゲストのスピーチや選手の紹介などが行われた。競技規定の説明や選手の紹介などは英語だったが,それ以外は中国語で進行するため,言葉が分からないと,ステージで何が起きているのか理解しづらい
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個人的に,これだけ大量の液体窒素が用意されているのを見たのは初めて。中国の液体窒素の価格は,日本の5分の1くらいだそうなので,湯水のように使える。オーバークロッカーにとっては,夢のような競技会だ
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GALAXY製品を搭載するPCを使って,ゲームがプレイできるコーナーが設けられていた。来場した人々が,さかんにゲームを楽しんでいた
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入口近くに設けられた,3D Visionの体験コーナー。開場と同時に長蛇の列ができ,3D立体視に対する関心の高さを物語っていた
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MSI,Thermaltake Technology,そしてKingston Technologyなどのメーカーも大会に協賛しており,自社ブースを設けて製品展示を行っていた
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会場にやってきた,中学生らしき団体。オーバークロックの競技会と中学生は,日本では考えにくい取り合わせだ

 一般向けの開場は14:00からで,その時間を過ぎると同時に,大勢の人が会場に入ってきた。関係者によれば,来場者数として600〜700人を見込んでいたそうだが,それ以上の人数がいたような印象がある。
 ちょっと不思議だったのは,中学生らしき団体が来ていたことだ。オーバークロックの,それも液体窒素を使うような専門的なオーバークロックの大会に中学生というのは,日本では考えられない取り合わせだろう。あとから聞いた話によれば,GALAXYが会場のそばの学校に通う生徒を招待していたとのこと。そういえば,GALAXY副社長のKevin Poon氏は「若い世代を育てることが大切」であると,この大会で我々に語っているので,そういう方針から中学生や高校生にチケットを配布したのだろう。
 会場には,GALAXY製品を並べたブースも当然ながら設けられており,日本では見かけない製品などもあった。一刻も早く日本チームの戦いの模様をレポートしたいとは思っているのだが,面白そうな製品も多いので,以下に目についたものを紹介しよう。ええ,ちょっとひっぱっていますよ。

GeForce GTX 460を搭載する,白い基板のグラフィックスカード。オリジナルの基板を用いた製品で,デフォルトでコアクロックが850MHzに設定されたクロックアップモデル。日本でも早ければ2010年12月の末,遅くとも2011年1月初旬に発売する予定だそうだ。製品名や価格などは未定
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イスラエルのAMIMONが開発した,高品位画像を無線で伝送するWHDI(Wireless Home Digital Interface)をサポートした製品,「Galaxy GeForce GTX 460 WHDI Edition(仮)」。カードの右側にあるのが,WHDIの端末装置。日本での発売は未定だ
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2010年11月に発表された,GeForce GTX 460搭載のグラフィックスカード。「Vapor Chamber」方式を用いたGPUクーラーを搭載することで,シングルスロット仕様を実現している。MSI製マザーボード「Big Bang-Xpower」を用いて,本カードを6枚差しにしたデモ機も置かれていた
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GeForce GTX 470をベースに,GeForce GT 215をPhysXアクセラレータとして搭載したグラフィックスカード。プロトタイプは作成したが,製品化には至らなかったそうだ
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GeForce GTX 470を2基搭載したグラフィックスカードだが,こちらもプロトタイプで開発終了。ただ,デュアルGeForce GTX 460搭載製品も企画しており,そちらは発売できそうだとのこと


競技スタート。日本チームの戦いぶりは?


 お待たせしました。さて,いよいよ話を競技に戻そう。選手団が入場したのは午前中で,くじ引きで順番を決めて用意された機材の中から使いたいものを選び,セットアップを行う。使える機材は大会側が用意したもののみなのだ。
 グラフィックスカードは当然のようにGALAXY製となる,「GF PGTX460SuperOC/1GD5 FUJIN 2.0」を使用。そのほか,CPUには「Core i7-980X Extreme Edition/3.33GHz」,マザーボードは「Big Bang-Xpower」,さらにKingston Technology製のメモリモジュールとSSDなどだ。これらの機材を液体窒素で冷却しつつ,3DMark VantageのPスコアを競うのだが,レギュレーションに定められた機材,ソフトウェアを用いる限り,改造などは自由というルールになっていた。

準備を進める日本チーム
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用意された機材を選ぶ日本チーム。液体窒素冷却でスコアが出やすいとされる,その筋では有名なロットのCPUも用意されていたそうだ
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機材のセットアップを開始する。セットアップのために用意された時間は2時間で,この段階の準備が,勝負を大きく左右することになる
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日本チームに,グラフィックスカードの改造ポイントをアドバイスするduck氏
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優勝候補の一角,台湾チームなども着々と準備を進めた


 午前中のセットアップを終えた段階で,NABE氏は「これほど調子が良かったことない」と自信ありげな様子。一方,チームはろぽんのはろーわーるど氏は「液体窒素は初めてなので……」とやや不安げだ。ともあれ,両チームとも準備を終え,競技に臨む体制は整った。

 本戦が始まったのは15:00だが,それ以降,メディアがステージに上がることが禁止されたため,やや撮影しづらい状況になってしまった。ステージの様子を見る限り,液体窒素に慣れないというチームはろぽんは,まず手堅くCPUのオーバークロックから始めてスコアを取ったうえで,GPUのオーバークロックに挑むという方針のようだ。
 一方,NABE氏はCPU,GPUの両方をオーバークロックしつつ,3DMark Vantageを回していた。しかし,完走には至らずハングアップを繰り返しているようだった。

本戦に挑む日本チーム
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 2時間後,競技は終了した。日本チームは……非常に残念だが,「惨敗」という結果に終わってしまった。
 チームはろぽんサイドは結局,CPUのオーバークロックでスコアが取れたのみ。GPUのオーバークロックでは,3DMark Vantageの完走に至らなかった。
 NABE氏のチームはマザーボードのBIOSが飛んでしまうという不運に見舞われ,修復する暇もなくタイムアウト。NABE氏が使用したCPUは,5.5GHzまでサクッと上がったというほどの良品だったので,結果的には運がなかったと言わざるを得ない。

 優勝は,3DMark VantageでP27866という世界記録をマークした中国チームだ。優勝候補ではなかったものの,オーバークロックに関するバックグラウンドが豊富なチームだそうで,優勝は順当という声も聞かれた。
 また,優勝候補とされた台湾チームは途中,P28000オーバーという,とてつもないスコアをマークしたものの,証明となるスクリーンショットを撮っている最中にPCがハングアップしてしまっため,記録として認められずに敗退。こうしたハプニングが起きてしまうのもライブならではだ。

記者会見に臨む,優勝した中国チーム(右側の2人)。他国の記者から各国のチームの特徴を聞かれたとき,日本チームに一言も触れられなかったのがなんとも無念
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オーバークロッカーが注目を集める香港,中国
対する日本の状況は?


 液体窒素を使った究極のオーバークロックに取り組んでいるのは,日本ではごく一部のマニアのみだろう。一方,中国や香港では,実力あるオーバークロッカーにはスポンサーが付くほどの人気だそうで,日本を代表するオーバークロッカー,duck氏の知名度も日本よりむしろ,中国や香港でのほうが高いような印象だ。

 ゲーマーにとって,PCはゲームのプラットフォームだが,オーバークロッカーにとって,PCそのものがゲームだ。大会を終えた日本チームもリベンジを誓っていたので,彼らの今後の奮起に期待したい。
 GALAXYも今後,このような大会にさらに力を入れていく可能性があるようで,同社副社長のKevin Poon氏は大会終了後,「会社は儲けるだけではダメ。夢を育てなければいけない」と熱く語っていた。これからの,同社の活動が楽しみだ。
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