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[E3 2005#003]Xbox 360の展開で見るスクウェア・エニックスの方向性
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本稿では,この二つのカンファレンスを通して,同社の今後の方向性と戦略について,判明した事柄をお伝えしていこう。なお,コンシューマ機のみの詳細情報も非常に多かったのだが,そこは敢えて省略し,大枠の部分だけお伝えしていることをご了承いただきたい。
同社は,以前からマルチプラットフォーム戦略を掲げてきており,昨年あたりからそれを実現したタイトルが実際にリリースされてきた。同社のCEO 和田洋一氏は,今回のカンファレンスでもそれを強調するとともに,任天堂,ソニー,マイクロソフトの新ハードが発表された2005年のE3は非常に重要になると語った。これに加えて同氏は,新しいハードのスペックよりも,新しい環境に興味があると語り,同社の戦略としてオンラインを含めてどのような提言があるか/できるかを見極めていきたいとした。
また,今年のE3で発表されるこれらのハードは,すべてがオンライン対応となっていることにも触れ,どれが今後"コンテンツプラットフォーム"になるのかも見ていきたいとも語った。
すでにプレイステーション2およびPCでサービスが行われている同社の「ファイナルファンタジーXI」(以下,FFXI)がXbox 360でリリースされることが発表されたが,これは同作が環境に依存しないマルチプラットフォーム(クロスプラットフォーム)タイトルとして設計されているという事実を推し進めた形となる。
しかしそうなると,疑問になるのは各種オンラインサービス同士の競合。Q&Aセッションでは,Xbox LiveとPlay Onlineとの関係や,FFXIの拡張ディスクについてなどの質問が飛び交った。
まずXbox Liveとの関係について和田氏は,どのような形態での実装となるかは現在ではまだ発表できないとしながら,「いままで外部からの接続(編注:Live内で完結してないこと,の意だと思われる)に対して制限が設けられていたが,それが取り払われたので参入を決定した」と,参入の理由をコメント。
次に拡張ディスクについては,Play Online上では均一のサービスが提供されることから,サービス開始時から最新の拡張ディスクとなる「プロマシアの呪縛」まで,すべてがプレイできると回答した。ちなみに,サービス開始の時期についての質問もあり,これに対してはXbox 360のリリースと同時にβテストを開始するとし,プレイステーション2版ユーザー,PC版ユーザーと同じワールドでプレイできると回答した。
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これ以外にも,同社の今後の戦略として,「Polymophicコンテンツ」というのも推し進めていくという。これは一つのコンテンツをさまざまなメディアで総合展開していくということになるが(すでに「鋼の錬金術師」である意味実践済みではある),それについてもマンガ,携帯電話,プレイステーション2で展開が予定されている「CODE AGE」と,企画段階でプラットフォームが未決定の「THE WORLD of MANA」の2タイトルが発表されている。
これらについて同社の橋本真司氏は,「エンターテイメントの方向性を広げるもの」とコメントし,これが開発に十億円以上かかる昨今のゲームタイトルに対する,同社のアプローチの一つなのではないだろうか。
これと,Q&Aセッションにおける和田氏の「ハードのスペックが上昇することに対し,今後のゲームタイトルはミドルウェア開発を専業で行う企業が出現(=分業化)し,それが成立していく必要があるだろう」というコメントを併せると,今後のゲーム業界のあるべき姿を,同社の立場から提言しているようにも思える。
確かに,開発に巨大な資金が必要となれば,そのリスクは莫大なものになる。それをさまざまなメディアに広げていくことにより,まずビジネス的にはある程度のリスクヘッジが期待できる。さらに,各種専業会社の新規参入が増えたり,新しいアイデアが生まれてきたりする可能性も高くなってくるに違いない。
前述のように「鋼の錬金術師」で多メディア展開については一日の長がある同社。今後の展開にそのノウハウを余すところなく投入してくることは容易に予想でき,PCを含めた今後の動向に,非常に注目したいところだ。(Seal)
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