企画記事
ゲームクリエイター/ゲーム業界著名人に聞いた「2012年の注目タイトル」と「2013年に向けてのメッセージ」。2012年版では100名以上のコメントを掲載
有限会社グリグリ取締役/脚本・シナリオライター
祁答院 慎
代表作:コープスパーティーシリーズタイトル名:『とびだせ どうぶつの森』
ハード:ニンテンドー3DS
オンラインRPGでもいつもソロで黙々とレベルを上げるタイプの、データによる自己陶酔が大好きな人間なので、すんなりと夢中になりました。痒いところに手の届く、心配りの行き届いた良質なゲームだと思います。また、ツイッターなどのサービスもあり今は誰もが発信者なので、自前のデザインを容易に配信出来る仕様は現代にマッチしていると感じます。自作のパンツ帽子を頭にかぶって走り回る某声優のN村さんを見ましたが、自己表現を積み上げることはやはり最高に面白い遊びなのです!
<質問2>2012年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
今年もまた映画を大量に観ました。コミック原作の邦画も、アニメもホラーもアメコミヒーローも大豊作だったので絞るのが難しいですが、印象に残っているのは『ねらわれた学園』でしょうか。レンズフレア満載のキラキラ青春群像と、キレキレなオーバーリアクションのキャラクター達がとても魅力的で楽しい作品。大好きです。……そして祁答院(主観)アワードの次点では、井口昇監督の『ゾンビアス』が眩しく輝いています(笑)。監督のやりたいことをまっしぐらに打ち出して、その意義に共鳴した役者陣も捨て身でダイブしたこの作品は、とても幸せな結晶なのではないでしょうか。
<質問3>2012年に,個人的に注目した(している)人物
橋本愛さんでしょうか。透明感のある独特のオーラが魅力的な女優さんだと注目しました。『貞子3D』でも、貞子の「怖い」以外のチャンネルを開いてしまっていたように思えます。あと今年も芦田愛菜ちゃんをいたる所で見ましたね!可愛いですね!
<質問4>2013年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ
2012年はホラーシリーズの新作、『コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯★ Hysteric Birthday 2U』を夢のCERO_Zレーティングで発表させて頂いた、個人的に記念すべき年になりました(通常版はCERO_Dです)。シリーズを重ねるごとにキャラクターも増え、関わらせて頂く方もどんどん増えているので気合も充実しています。13年は『天神小編最終章』と、新作ナンバリングタイトル『コープスパーティー2』、更に劇場上映もされるOVA『トーチャード・ソウルズ』のリリースも控えています。来年も全開で猛毒ホラーコンテンツをご用意して参りますので、みなさま宜しくお願い致します。
Team HORI
Team HORI所属 プロゲーマー
sako
タイトル名:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ハード:Wii
あのドラゴンクエストがオンラインゲームになった!ってだけでものすごい衝撃でした。
子供の頃から歴代のドラクエをプレイしてきた世代ですからね。決まったストーリに沿って一人で遊んでいたゲームが、プレイヤー同士で協力して進められて、しかも次々にストーリーが追加されるんですよ。ワクワクなんてものじゃなかったです。
うちは妻用にソフトとハードをもう1台買ってしまいました(笑)。新しくできた職人システムも楽しいし、リアルタイムで相場が変化するバザーはオンラインならではですね。「時代は変わった!」という感じ。
格闘ゲームの世界もネット対戦ができるようになってものすごく進化しましたから、RPGの世界もこれから大きく変わっていくのかもしれませんね。
<質問2>2012年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」
何年も続きを楽しみにしていた作品です。謎解きを楽しみに観ている人も多いと思うんですけど、僕は何も考えずに観る方なのでストレートにストーリーを楽しんでいますね。いろいろ検証してる人の話を聞くと「へー!そんなとこまで観るんだ!」と感心します。
「きゃりーぱみゅぱみゅ」
あんまりテレビを見ない僕でも「なんやねんそれ!」って一発で覚えられる名前が特に印象的でした。口に出して呼びにくいところが余計に覚えちゃいますね。あれも作戦なのかな?まんまと引っかかってます(笑)。音楽のことはさっぱりわからないけど曲が耳に残るし、見た目も可愛いですね。
<質問3>2012年に,個人的に注目した(している)人物
「梅原大吾」
ウメハラが動くと格闘ゲーム業界が動くという感じで、やっぱり一番影響力がある人物だと思います。そういう意味でいつも気になる人ですね。今度は何のゲームに関わるんだろう、また何か新しいことを始めるのかな、と。
<質問4>2013年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ
2013年も自分のペースで楽しくゲームと向き合っていきたいと思います。格闘ゲーム以外も久々にやり込みたいですね。応援よろしくお願いします!。
脚本家/ストーリーライダーズ代表
佐藤 大
代表作:「バイオハザード リベレーションズ」「エクストルーパーズ」「超速変形ジャイロゼッター」タイトル名:ボーダーランズ2
ハード:Xbox 360
1が大好きだったので、期待も大きかったのですが、その面白さは損なわれず、前作から細かく改善されている部分も含めて素晴らしいFPSだと思います。国内は別として海外ではFPSが乱発されているなかで個性を獲得し、フランチャイズとしても成功した作品だと思います。
<質問2>2012年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
特撮博物館/東京都現代美術館
もちろん展示内容の素晴らしさは、言うまでもないですが、昭和特撮という限られた世界の娯楽で大きな動員を呼ぶ体験型のコンテンツとして成功していたこと。
<質問3>2012年に,個人的に注目した(している)人物
☆TAKU TAKAHASHI(m-flo)
偶然にも一緒にラジオ番組のMCを担当しているために身近で感じることが出来たのですが、m-floという著名なミュージシャンで個人でもDJとして活躍する彼が、ここ数年、ネットラジオの開局や連動イベントといったかたちでクラブシーンを牽引していく様子に注目していました。
<質問4>2013年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ
2013年も絶賛放送中のテレビアニメ「超速変形ジャイロゼッター」を頑張りますので、よろしくおねがいします。また今年の春には、3DS「ジャイロゼッター」のRPGゲームも発売予定ですので、こちらもぜひ。あと今年も4Gamerで海外ゲーム(特にFPSかTPS)についての最新情報を追いかけて楽しみたいと思います。
Team Mad Catz
Team Mad Catz プレイヤー
ときど
タイトル名:スーパーストリートファイターIV アーケードエディション(2012ver)
ハード:PlayStation 3/Xbox 360
今年はゲームのイベントに参加するために世界中を飛び回りましたが、ストリートファイターIVは様々な国で愛されている格闘ゲームなんだなぁと実感した1年でした。
ストリートファイターIVの発売が2008年ですので、今年で5年目となる今作。徐々にバランス調整が加えられ、今作2012verは非常にゲームバランスの良い作品になっています。
また今年はストリートファイターシリーズの25周年というmemorial yearでもあり、メーカー主導のイベントも多く開催され、参加者としてもとても充実できました。
<質問2>2012年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
エンターテイメントといっていいものかはわかりませんが、オリンピックはとても印象深かったです。世界中の選ばれたアスリートたちが鎬を削る姿はとても興味深く、勇気をもらいました。
<質問3>2012年に,個人的に注目した(している)人物
梅原 大吾
日本プロゲーマーの第一人者である梅原さんの動向には常に注目しています。
特に今年は著書「勝ち続ける意志力」を出版したり、スクウェア・エニックスのガンスリンガー ストラトスオフィシャルサポーターを務めるなど、新しい分野への挑戦が目立った年でした。その幅広い活動をする姿勢は一個人として学ぶべきものが多いです。来年度の梅原さんのご活躍ぶりも期待しております。
<質問4>2013年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ
2012年はプロゲーマー2年目ということで、昨年の経験を活かすことができ、とても充実した1年でした。
2013年は2012年度以上にゲームに真剣に取り組み、記録・記憶双方に残るようなプレーを心掛けますので、皆様応援よろしくお願い致します。
音楽クリエイター
ヒャダイン
代表作:1st ベストアルバム「20112012」タイトル名:バイオハザード クロニクルズ HDセレクション
ハード:PlayStation 3
元々2007年にWiiでやっていたものを高画質で楽しめるとともに、ぼくはゲームをやり込み型なのでトロフィー集めに必死になりました。
動体視力の問題かヘッドショットがとても苦手でしたが、クリティカルが欲しいので沢山練習したら動体視力が良くなりました。
このクロニクルズをやることでバイオハザード6までのストーリーをおさらい出来て、6がより楽しめました。
恐るべしカプコン!
<質問2>2012年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
東京駅のプロジェクションマッピング
現実を非現実とを交錯させた画期的な技術だと思います。
人間が魔法を使えるようなそんな気持ちにさせる、そんな新しい技術を伝統ある東京駅でパフォーマンスする事で、新しい日本の”出発駅”というイメージを持ちました。
――鉄オタより
<質問3>2012年に,個人的に注目した(している)人物
風男塾
“風”に変わってからさらにパワーアップして、女性アイドルなのに女性ファンがほとんどという希有な現象を起こしたアイドル。
ホスト風の宴会芸もクォリティが高く社会現象を起こせるんじゃないかと。
<質問4>2013年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ
2013年はもっとマルチに活動していくので応援お願いします。
そんな最中1月30日6枚目のシングル「23時40分」がリリースされます。
ぜひ2013年型ヒャダインを体感して下さい!
Mad Catz
グローバル コミュニティ&スポンサーシップ マネージャー
マーク・フリオ(通称:マークマン)
代表作:Mad Catz Arcade FightStick Tournament Editionタイトル名:ストリートファイター X 鉄拳と鉄拳タッグトーナメント2
この2つの作品により、Mad Catzは再びバンダイナムコ社およびCAPCOM社の両社と協力して、ユニークな製品を格闘ゲームファンと熱狂的なコミュニティに届ける事ができました。これはとても名誉な事ですし、私自身が大のファンである「ストリートファイター」と「鉄拳」に仕事として関わる事ができたのは、長年の夢でしたから。さらにファンの方から頂いた製品に対しての喜びのリアクションがとても嬉しかったです。
<質問2>2012年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
Wii Uですね。新世代の新しいゲーム機の登場はとても興味が湧きます。イノベーションと共に新しい事への挑戦ですからね。マッドキャッツとしても同じ事です。マッドキャッツはコンシューマーの皆さんに、新しい製品や新しい体験を提供できるチャンスですから。新世代のゲーム機には期待してますし、それらに向けたマッドキャッツの新製品にも期待してます。
<質問3>2012年に,個人的に注目した(している)人物
この質問は難しいですね。敢えて挙げれば、ファンとコンシューマーでしょうか。ファンとコンシューマーが居なければ、ゲーム業界は成長できないですし、Mad Catzのビジョンや目標も実現できないですから。ゲーム業界には沢山の人が居ますが、ファンの人達の情熱とそのゲームへの取り組みが新たな成長をインスパイアします。また、個人的は、ライバル社の製品とそれらに対してのファンの反応が、自分の新しい目標へと繋がりますね。
<質問4>2013年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ
日本にいる皆さんと、特に4Gamerの読者の皆さんには感謝しています。今年は何度も行きましたが、日本の皆さんの素晴らしい環境とインスピレーションは、何度行っても常に新鮮で決して飽きることはありません。読者の皆さんには、2013年もMad Catzに注目していて欲しいです。Mad Catzは、皆さんの求める様な製品の開発と、ファンやコミュニティへのサポートを継続して行きます。製品を開発するだけでなく、ファンの方がどんな製品を求めているかに耳を傾けています。
皆さんのサポートに感謝するとともに、皆さんが素晴らしい新年を迎えられることを願っています。
Team Mad Catz
Team Madcatz所属
マゴ
タイトル名:ガンスリンガー ストラトス
ハード:アーケード
今まで格闘ゲーム以外のゲームは家庭用ゲームを含め、ほとんど手を出した事が無かった僕でしたが、今年の夏にスクウェア・エニックスさんから公式のプロゲーマーとしてイベント等に参加して欲しいとの仕事を受けたのをきっかけにこのタイトルを始めました。
やってみて感じたのが、初心者にも簡単に伝わるプレイする事の気持ち良さ!相手に攻撃を当てるだけで気持ち良くなれるのはこのゲームが初めてかもしれません。
その他にも、こういうゲームがアーケードで出たら面白そう、という要素を多く取り込み、それを絶妙なバランスで成立させているゲーム性、ユーザーを飽きさせない為の定期的に行われるオンラインアップデート。このゲームを作った人達の発想や努力には本当に驚かされました。
<質問2>2012年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
・ガンダムUC、及びその作品のOVA先行上映会
友人に誘われ、先行上映会なるものに初めて行ってきたんですが、そのイベントはOVAの映像公開だけでなく、メイン声優の詩やセリフの朗読、作品内で扱われているBGMのオーケストラ演奏、といったモノでした。
僕はこういった劇場で催されるイベントに参加した事も見た事も無かったので、当日までは少しばかりの不安があったのですが、そんな不安を簡単に吹き飛ばしてくれた上に貴重な体験と感動を与えてくれました。もちろん、作品の内容自体も非常に濃く、面白すぎる程に面白かったです。次も絶対に観に行きます。
<質問3>2012年に,個人的に注目した(している)人物
Infiltration
今まで彼の事は「よく海外の大会で見かける選手」という認識だったんですが、先日にアメリカで開催された『EVOLUTION』という世界最大規模の大会で優勝し、その後にも世界各国から猛者の集う『ストリートファイター25周年大会』でも優勝する事で、彼は僕にとって目の離せない選手になりました。
<質問4>2013年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ
今年は新しい事にチャレンジしよう、という事で様々なゲームに手を出してきましたが、どれも結果は芳しくなく、正直な話、全てのゲームで納得のいくようなプレイが出来ませんでした。
それを踏まえた上での2013年の抱負は、『一つ一つのゲームの完成度を高める』ですね。やはり結果はどうあれ、自分自身で納得が出来るようなプレイを心がけたいです。それに伴い、自身を磨く為に国内外への遠征を増やそうと思ってるので、その際はよろしくお願いします。
今年も無職。
ヨコオタロウ
代表作:「ニーアゲシュタルト」「ニーアレプリカント」「ドラッグオンドラグーン」タイトル名:Trine2
ハード:PC/Mac/Xbox 360/PlayStation 3/Wii U
フィンランドのデベロッパーが作った横スクロールパズルアクションです。厳密に言うと北米版発売が 2011年の11月なのですが、欧州版が2012年という事で強引にランクイン(日本語版未発売)。これがヤバイ出来です。「まるで絵画が動いているようだ」と言われるゲームはよくありますが、ちょっとこの絵作りは人類の限界を超えていると思います。デザイナー必見。フィンランド人恐るべし。
<質問2>2012年に発売/公開されたエンターテイメントコンテンツの中で最も印象深かった作品
SPEC〜翔〜です。ドラマでやっていた「SPEC」の特別番組であり、劇場版「SPEC〜天〜」へのツナギの物語です。SPECの面白さを伝えるのはとても難しいのですが、「笑い」という要素が不思議な箇所に埋め込まれている作品で、とても影響を受けました。映画版がそれほど面白くなかったのも印象的です。
<質問3>2012年に,個人的に注目した(している)人物
去年も書きましたが、ICOを作られた「上田文人さん」です。トリコの発売を今年も楽しみにしております。
<質問4>2013年に向けての抱負,また4Gamer読者に向けてのメッセージ
発表予定だった案件がズレてしまい、2012年は特に目立った活動は何もしていない感でいっぱいでこのコーナーに出させていただくのは本当に恥ずかしい限りなのですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
来年こそはナニカが発表される事によって無職の無気力さをお見せしたいと思いますが、いい加減ヤルヤル詐欺になりかけているので黙っている事にします。
それでは、また。
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