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「オリジナルライブをプロデュースできるステージ」をバンナムが披露。ガンダムのIPを使った「IoT知育」も
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印刷2018/10/17 17:11

イベント

「オリジナルライブをプロデュースできるステージ」をバンナムが披露。ガンダムのIPを使った「IoT知育」も

方針転換前よりむしろ楽しめる展示会になっている感もあるCEATEC JAPAN。会場は幕張メッセだ
画像集 No.002のサムネイル画像 / 「オリジナルライブをプロデュースできるステージ」をバンナムが披露。ガンダムのIPを使った「IoT知育」も
 2018年10月16日〜19日の日程でCEATEC JAPAN 2018が開催中だ。かつての家電ショウから一転,いわゆる「一般日」のない,BtoBに絞ったイベントに生まれ変わってから3年めを迎え,方向性が明確な展示会となってきた印象がある。

 それだけにゲームとは全然関係ないイベントと思うかもしれないが,実際のところ,将来のゲーマー向け周辺機器で採用されそうな部材や技術の展示は多かったり,また参加している企業の技術者が作業時の入力デバイスにゲーマー向けマウスやキーボードを使っていたりと,存外,親和性は高い。

CEATEC JAPAN 2018のバンダイナムコブース
画像集 No.003のサムネイル画像 / 「オリジナルライブをプロデュースできるステージ」をバンナムが披露。ガンダムのIPを使った「IoT知育」も
 さて,そんなCEATEC JAPAN 2018,今年は5GとIoTが主役で,「5Gは低遅延でかつ大量のデバイスを接続するのに向いているため,IoTデバイスを贅沢に活用できる」といった方向の展示が多いのだが,IoTデバイスで何ができるかをアピールしたい企業の集まる一角「IoTタウン2018」に,4Gamer読者にもお馴染みのバンダイナムコホールディングス(以下,バンダイナムコ)が出展している。
 ブースではゲームやキャラクターを使ったIoTデバイスが多く並び,ちょっと未来のボードゲームや二次元アイドル系コンテンツで使えそうなものを確認できたので,ちょっと見ていこう。

というわけでいきなり「デスクトップライブスペース」。正直,説明抜きだとなんだかよく分からないシロモノだ
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 まずお伝えせねばならないのは,「デスクトップライブベース」である。
 上の写真がその展示なのだが,ブースでは「フィギュアはパッシヴからインタラクティヴの時代へ!」というキャッチとともに,物理的なミニチュアステージとフィギュアが置いてあった。

 説明員によると,これは「オリジナルライブのステージをプロデュースできる製品」だそうだ。どこかで聞いたような,そして大変馴染み深い設定と言えるだろう。
 展示品でステージの上に置いてあるのがマネキンなのは,あくまでサンプルだからであって,最終的に製品として世に出るときは「キャラクターのフィギュア」になるとのこと。フィギュアにはRFIDを内蔵してあって,ステージに立たせると,ステージ側でRFIDを認識して,音声の再生やステージ各所にあるライトの演出などを実行するという。

デスクトップライブベースの展示全景。ブースではマネキン3体が置いてあった。我々はこんなゲームをよく知っている
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 また,専用のスマートフォンアプリ側から好きな曲を再生したり,あるいはフィギュア側のRFIDをスマートフォン側で検出して,アプリ内で楽しんだりできるそうだ。

スマホアプリと連動して,好きな曲をステージから流したり,曲に合わせてステージの照明を変化させたりできる
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よく見るとサイリウムにはボタンが3つ付いていた
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 謎だったのはステージの前に置いてあったサイリウムだが,説明員いわく,これは「サイリウム型コントローラ」とのこと。サイリウム上のボタンを押すとステージが反応するようになっており,それこそオフラインのライブのようにエンジョイできるようになることを狙っているという。

 賢明なる読者諸兄諸姉においては,「つまりバンダイナムコが持つあのIPを利用するんだな!」となっていると思うが,実際,その方向で動いているようだ。
 ただし,現在のところは意見を集めたいというステータスだそうで,製品化にはまだ時間がかかりそうである。取り急ぎ,背景は液晶パネルがいいとか,簡易的でもいいからスモーク機能がほしいとか,フィギュアだけでなく立体視できるホログラムへの対応も視野に入れませんか,という話は個人的に伝えておいた。

説明員さんには無言でIPについてのアピールをしておいた
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 読者の中にも業務でCEATEC JAPAN 2018へ出かける用事がある人もいるのではないかと思うが,業務の傍らプロデューサー業にも励んでいるというのであれば,ブースで要望をぶつけてみるといいだろう。


ガンダムなどを使った「IoT知育」も


 CEATEC JAPAN 2018におけるバンダイナムコはIoTの知育的な側面を強く打ち出している。たとえばすぐ下の写真で示しているのは「ZEONIC TECHNICS」(ジオニックテクニクス)シリーズの「ジオニック社公式MS講習キット」なのだが,これはいわゆるSTEM(Science, Technology, Engineering and Mathematics)教育のためにバンダイナムコが提唱する「PLAY STEM」プロジェクトに基づく製品だ。

ジオニック社公式MS講習キット。ツィマッド社公式もお待ちしております
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 具体的には,「MS-06 ザクII」と「MS-06V-6 ザク・タンク」(グリーンマカク)をベースとした機体を組み立てる過程でロボティクスを学び,実際に動かすときにプログラミングを学べるという。


 ブースにはバンダイ製の自立型ロボット「アルゴロイド」の展示もあった。アルゴロイドは,あらかじめ専用アプリ上でプログラムしておいたスマートフォンを載せ,マップ上に置くと,行動ルーチンに従って敵と戦ってくれるというバトルゲームだ。最大4人でのバトルが可能で,1対1やチーム戦,競争,協力プレイといったバリエーションを楽しめる。

アルゴロイド。行動ルーチンをスマートフォン上でプログラムしたら,端末をタンクにセットすると,タンクがそのとおりに動く
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 移動や攻撃とシンプルなものが中心となっていたが,大人向けとしてよりテクニカルなバージョンがあってもよさそうに感じた。

ブースでは実際に対戦することも可能。大人ばかりで妙に盛り上がっていた
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 「パーティジョイ」が,「パーティジョイAI」として21世紀の世に復活していたというのも,バンダイナムコブースで見かけたトピックと紹介することができるだろう。

 パーティジョイは1980年代半ばから1990年代半ばに人気だったボードゲームシリーズで,今回,スマートスピーカーと連動する形で新生に至ったそうだ。ブース展示バージョンだとまだ遊べるレベルにはなっていなかったが,音声と,実際のコマの動きでゲームを進めることができるようである。たとえば,「3番めのマスへ移動」と音声で制限してからコマを動かすと,スマートスピーカー側で状況判断が入り,移動先にあるマスのイベントを教えてくれるという。あるいは,攻撃する対象を音声で宣言すると,スマートスピーカーがダメージ判定を行ってくれるとのことだった。

パーティジョイAI。展示品はガンダムバージョンで,セリフやSE,BGMなどもスマートスピーカーが流してくれる仕様になっていた
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 スマートスピーカーをゲームマスターに見立てた,といった印象だが,たとえばオープンソースになると面白い発展を見せてくれそうな予感もある。

バンダイナムコ公式Webサイト



バンダイナムコブース以外で気になったものもちょっと紹介


 以上がバンダイナムコブースのレポートだが,CEATEC JAPAN 2018の会場ではゲーム関連と言えそうなモノがいくつかあったので,紹介しておきたい。

 まずは,「なるほど。動かん!」というカッコイイキャッチとともに展示されていた,シマノの医療用アシストスーツ「STRONG HOLD」だ。動作の補助ではなく,腕の固定を主にしたものとなっており,同じ姿勢で手術する医師をサポートするために開発しているそうだ。

「なるほど。動かん!」が気になって立ち寄ったシマノブース。ちなみにこちらのシマノは福井で機械装置の開発や製造を行っているメーカーだ。自転車や釣りの道具で知られるシマノとは関係ない
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 ……といったことを踏まえ,次の写真を見てほしい。見覚えのある姿勢ではないだろうか。
 そう,椅子に座ってゲームをプレイしているときの我々そのものだ。

この体制
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 シマノの説明員によると,STRONG HOLDで固定位置はLEDが光っている部分を任意に変更できるようになっており,また変更しても腕や肘の動きを阻害しない作りになっているという。
 実際の医療現場のほか,自動車や産業機械の組み立てといった,長時間にわたって腕を固定する必要のあるシーンを想定して試験を進めているそうだ。また,これは海外の事例だが,似た発想で誕生したアシストスーツを銃の開発に採用しているケースもあるという。生身だとホールドの精度を一定に保つのがなかなか難しいため,一定の条件を生み出すための補助としてアシストスーツを使うというわけである。

 であれば,キーボードとマウスを操作するシーンのアシストにも使えそうだが,その点を聞いてみたところ,固定する場所を減らしたり動かしたりは可能なので,長時間のゲームプレイを補助する装置として使える可能性はあるとのことだ。また,デバイスの開発にも向くかもしれないという。
 なお,話を聞いた開発者の人としては,さすがにそんな用途はまったく想定していなかったそうだが。

 一般的なゲーマーだとそこまで踏み込まないと思うが,プロゲーマーともなれば一定のところで姿勢を安定させることも大事なはずなので,練習時の負荷を減らせる可能性はある。何か閃いたプロゲーマーやメーカー関係者はシマノに連絡を取ってみてはどうだろうか。

シマノ公式Webサイト


 もう1つ気になったのは,NTTグループのブースにあった「水平軸360度,どこからでも立体的に見えるプロジェクションマッピング」のデモだ。NTTグループは60基ものプロジェクタを天井部に配して6度ずつ異なる角度で投影することによってこのデモを実現していた。

プロジェクションマッピング。テーブルの周囲を回ってみると,建物の裏側が見えたりする
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ブースでは60基のプロジェクタが円を描くように配置されていた
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 プロジェクタへの出力を担当していたのは,「Skull Canyon」という開発コードネームのほうが有名なIntel製超小型ベアボーンキット「NUC6i7KYK」をベースにしたシステム,計60台だ。説明員によると,会場に60台持ち込めて,かつ十分な性能を得られるものとなるとこれくらいしかなかったそうだ。

狭いスペースに密集していた60台のSkull Canyon。けっこうカジュアルに置いてあるので,NTTグループのブースへ行く機会があれば,その熱気(?)を体感してみるといいだろう
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NTTグループのCEATEC JAPAN 2018特設ページ

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